樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

野鳥を食べる part-2

2017年04月20日 | 野鳥
2週間前に「野鳥を食べる」という記事をアップしたところ、なぜかアクセス数が倍増し、その後も持続しています。気を良くして、その第2弾をお届けします。
「野鳥を食べる」というテーマで京都の人間がすぐに思い浮かべるのは、伏見稲荷のスズメの丸焼き。私は長い間その様子を見ていなかったので、どうなっているのか現地へ出向いたり、いろいろ調べてみました。


スズメの丸焼き1串500円

以前は伏見稲荷の参道や周辺でスズメの丸焼きを売る店が6~7軒あったものの、現在は2軒。その減少の要因を探ると、興味深い事実が浮かんできました。
まず一つは、スズメの生息数の減少。ある研究者の推測によると、スズメの成鳥の生息数は1800万羽(2008年現在)で、18年前(1990年)の50~80%とのこと。数字がアバウトですが、減っていることは確かなようです。
次に、捕獲数の減少。登録された狩猟者による捕獲数は、1996年の約57万8千羽に対して2012年は3万5千羽。16年間で6%まで激減しています。また、捕獲法が限定されたことも要因です。以前はカスミ網で一網打尽に捕獲できましたが、野鳥の会などの反対運動もあって1991年にカスミ網が禁止され、現在は効率の悪い無双網しか使えなくなっています。
それよりも大きな捕獲数激減の要因は、中国産の輸入。ある狩猟者は「かつては、すべての稲荷の焼鳥屋が国内の猟師の雀を使っており、半年はスズメの売り上げだけで生活できた時代もあった。ただ、そこに中国産の雀が半値以下で入ってきて、ほとんどの焼鳥屋は国産を買わなくなり、そちらに切り替えた」と著書に書いています。
ところが、中国政府が1999年に食用加工品も含めた野鳥の輸出を禁止。中国産に頼っていた販売店は材料が調達できなくなって、数軒の店がスズメの丸焼きから撤退したようです。
現在の2軒は京都府や兵庫県、香川県などの猟師から仕入れているものの、量はピーク時の3分の1。店主は「稲荷名物のスズメの丸焼きがなくなるかもしれない」と語っています。


こちらはウズラの丸焼き。1串小は700円、大は880円

スズメだけに頼れないので、ウズラの丸焼きも売っています。こちらはブロイラーとおなじで安定供給されるので継続できるでしょう。スズメの丸焼きを販売している店は2軒だけでしたが、ウズラの丸焼きを売っている店は他にも2軒ありました。
以前は、スズメ、ウズラに加えてツグミも売っていたはずです。20年ほど前の記憶ですが、屋台のお店の裏側に「Spanish Thrush」と印刷された段ボールがあったので、「スペイン産のツグミを使っているのか」と納得したことがあります。
伏見稲荷は例の赤い鳥居のトンネルが外国人観光客に人気のようで、私が訪れたのは平日のお昼前でしたが、参道は人があふれていました。
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2 コメント

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Unknown (guitarbird)
2017-04-26 20:24:25
こんばんわ
スズメの丸焼きといえば、中3の時に弁当に持ってきた男子がいて、それを見た女子がひとり泣き出したという思い出があります。
私もそれを見ましたが、この記事の写真を見てまさに記憶の通りの形でした。

ウズラの丸焼きは以前フレンチ料理店のおせち料理を食べたことがあってそこに入っていましたが、おいしかったです。
その時はあまり何も思わずに食べました(笑)。
弁当に (fagus06)
2017-04-27 08:10:26
スズメの丸焼きというのは強烈ですね。女子が泣き出したというのも分かるような気がします。
店頭を見ていて、さすがにスズメには食指が動きませんでしたが、ウズラは美味しそうでした。
面白いのは、スズメのところには英語や中国語の看板が出ていないのに、ウズラのところには「Quail」などと表示されていること。
スズメのところに「Sparrow」と書くのは抵抗があるようです。

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