いま、『連理の枝』という韓国映画が上映されています。ラブストーリーに心ときめく年でもないし、『冬ソナ』もチェ・ジウもやり過ごした私ですが、樹に関係するらしいので取り上げます。
この映画のキャッチフレーズは、「二本の枝が絡みあい、一本の樹となるように、ふたりの想いはひとつに溶けあう・・・それは永遠の愛」。お~、気恥ずかし!
私も昔、映画のキャッチフレーズを書いたことがありますが、50を過ぎるとこんなコピーは書けません。
この映画に似た「連理のサカキ」が下鴨神社にあると友人に聞いたので、早速チェックしてきました。
朱塗りの柵の中に2本の幹を持つ樹があり、一方の幹から出た枝が片方の幹に合体しています。映画のタイトルどおり『連理の枝』です。
立て札には、「連理の賢木(さかき)は、神様の力によって二本の木が一本に結ばれたもので、縁結び、安産子育、家内安全の御神徳の現れであり、京の七不思議の一つ」と書いてあります。
ところが、樹種はサカキ(榊=賢木)のはずなのに、葉や枝をよく見るとどうも違う。まず、サカキの特徴である枝先の爪(頂芽)がない。サカキの側脈はほとんど見えないのに、明瞭に見える。
その場では同定できませんでしたが、帰って図鑑で確認すると、どうやらシリブカガシのようです。ブナ科マテバシイ属のカシ類の1種で、サカキとは全く別の樹。「連理の賢木」は榊ではなく樫だったのです。
この樹で四代目らしいので、元々はサカキだったものが代を重ねるうちに別の樹種に代わったのかも知れません。あるいは、「サカキは昔は常緑樹という意味だった」という説もあるので、樫でも不思議はないのかも知れません。
サカキは木ヘンに神と書くくらいですから、下鴨神社の境内(糺の森)にもたくさんあります。森を歩いていると、ちょうど花を咲かせたサカキを見つけました。こっちが本当のサカキです。
映画の方の樹種も知りたかったのですが、HPには書いてありませんでした。撮影用に作ったもので、終了後は済州島の観光局に寄贈されたそうです。
なお、樹がくっつくことは時々あって、中には別種の樹での事例もあるとか。「連理」はこうした樹の合着を意味する言葉で、白楽天が玄宗皇帝と楊貴妃の夫婦の契りを表現したのがルーツのようです。
この映画のキャッチフレーズは、「二本の枝が絡みあい、一本の樹となるように、ふたりの想いはひとつに溶けあう・・・それは永遠の愛」。お~、気恥ずかし!
私も昔、映画のキャッチフレーズを書いたことがありますが、50を過ぎるとこんなコピーは書けません。
この映画に似た「連理のサカキ」が下鴨神社にあると友人に聞いたので、早速チェックしてきました。
朱塗りの柵の中に2本の幹を持つ樹があり、一方の幹から出た枝が片方の幹に合体しています。映画のタイトルどおり『連理の枝』です。
立て札には、「連理の賢木(さかき)は、神様の力によって二本の木が一本に結ばれたもので、縁結び、安産子育、家内安全の御神徳の現れであり、京の七不思議の一つ」と書いてあります。
ところが、樹種はサカキ(榊=賢木)のはずなのに、葉や枝をよく見るとどうも違う。まず、サカキの特徴である枝先の爪(頂芽)がない。サカキの側脈はほとんど見えないのに、明瞭に見える。
その場では同定できませんでしたが、帰って図鑑で確認すると、どうやらシリブカガシのようです。ブナ科マテバシイ属のカシ類の1種で、サカキとは全く別の樹。「連理の賢木」は榊ではなく樫だったのです。
この樹で四代目らしいので、元々はサカキだったものが代を重ねるうちに別の樹種に代わったのかも知れません。あるいは、「サカキは昔は常緑樹という意味だった」という説もあるので、樫でも不思議はないのかも知れません。
サカキは木ヘンに神と書くくらいですから、下鴨神社の境内(糺の森)にもたくさんあります。森を歩いていると、ちょうど花を咲かせたサカキを見つけました。こっちが本当のサカキです。
映画の方の樹種も知りたかったのですが、HPには書いてありませんでした。撮影用に作ったもので、終了後は済州島の観光局に寄贈されたそうです。
なお、樹がくっつくことは時々あって、中には別種の樹での事例もあるとか。「連理」はこうした樹の合着を意味する言葉で、白楽天が玄宗皇帝と楊貴妃の夫婦の契りを表現したのがルーツのようです。
それから私は常緑樹はほとんどわかりません、分厚い葉っぱを見るととたんに拒否反応が出てしまいます、特にシイやカシ類はアキマヘン、やはり日頃見ないと駄目なんですね。
岩手県でも沿岸のほうではタブの樹とかカシ類はあるようですが。
私も未だに、常緑樹よりも落葉樹の方に目が行きます。シイ・カシ林は歩いていても変化が乏しいですね。
歴史的にはいろいろ面白い話はありますが・・・。