これはまた凄い!
埼玉県の知人から送られてきたこの写真には、流石に度肝を抜かれた。
かの地で昔は作られていた“フナノ”という積み藁の形を、この度び初めて復元したのだとか。まるで家だ。
宇和盆地の石城(いわき)地区、その昭和30年代の光景である。
汽笛を鳴らし、黒煙を上げながら、わらぐろの群れの中をSLが走る。
あの頃、時代はゆっくりと流れていた。
「宇和わらぐろの会」のヤッケにあるバックプリントは、遊墨画家・小倉無一氏の作。
もう直ぐ、3日には松山市のロープウェイ街で「城下門前市」があり、わらぐろの会も出店する。
ここ何年かは毎年出ているので、楽しみにして下さるお客様もあり、今年は餅まきもしようと準備にも熱が入っている。新米おにぎりや、会長の手作り藁製品“鶴、亀”の販売をする予定。
取材が終わった後で、即席で「俵の作り方教室」となった。
残念ながらこの部分のテレビ取材は無かったが、簡単な道具で複雑な俵の全てはこうして編み上げられる。普段は、直接作るところを見る機会はあまり無いので、色々と話を聞いていると、昔の知恵の深さを思い知らされる。
民放TVの人気長寿番組「遠くへ行きたい」の取材ロケがあったのは、先月の17日。
現在の案内人は俳優森田順平さん。
NHKテレビの大河ドラマ「篤姫」で伊達宗城役をされていて、初の“お国入り”なのだとか。
全国放映は、11月9日(日)AM7:30~。
ただし、愛媛は二週遅れの23日AM10:55~南海放送で。
もう何年前になるだろう。思えば有り難いご縁である。
飛騨世界生活文化館の名誉館長だった俳優渡辺文雄さんの知遇を得るきっかけとなったのが、「藁をツクネル青空工房」という企画で、飛騨高山に“わらぐろ”作りに出かけた。渡辺さんと言えば、芸能界きってのインテリ俳優にして「食いしん坊万歳」や「遠くへ行きたい」の人気番組をされた方。
そうして、宇和での“わらぐろ”の全国大会を約してお別れしたのだったが、やがて渡辺文雄氏は他界されてしまった。結局、渡辺氏の周囲の方のご好意により、2004年に日色ともえさんをお迎えして、「わらぐろミュージアム」の全国大会を実施出来たのだった。
そんなご縁を覚えていて下さったディレクターの方のお陰で、今回の取材企画となったのだから感謝するほかはない。
わらぐろの群れ。
毎年、この場所に作るのだが、アマチュアカメラマンの方々が大勢訪れる。
朝もやの中のわらぐろ、夕景に佇むわらぐろ、あるいは雪の中のわらぐろetc。
春先には、それらの力作を出して頂いて、「わらぐろ写真展」を行っている。
そうした方々のカメラアングルを考えて、毎年その配置については色々と考える。
これまでは距離をきちんと測って、規則正しく配置していたのだが、今年はアトランダムな置き方をしてみた。
因みに昨年のテーマは“日時計”で、円形に配置。さて今年はどんな写真に撮られるのだろう。