先日行った安曇野の石井スポーツカスタムフェアで、モヤモヤというか思考をぐるぐる回っていることがあります。
まずこちらの写真をご覧ください。


これは去年、新潟で開催された石井スポーツカスタムフェアにて試し履きしたNORDICAのブーツです。友人がDOBERMANNを履いているので興味本位で履いてみました。
去年のことなので記憶がうっすらとしか残っていませんが、たしか舟状骨が気になって「こんなもんか」という印象だったと思います。その前に現在履いているR-EVO 100Sを試し履きしているので覆ることがあると大変なのですが。ラスト幅96mmにしてはしっかりとアキレス腱回りのフィット感はかなりあるブーツと言えます。
そして先日、安曇野で何種類かのブーツを試し履きしてきました。その中でもう一度DOBERMANNを履いてみてみたいと思い、商品表示も名称もよく見ないまま、フレックス100のDOBERMANNを手に取り履きました。DOBERMANNを履く直前にLANG RS ZA+を履いているため舟状骨が痺れるまで痛めつけられているため、参考にならないと言える状態でした。それにしてもすんなりと履ける。そしてフレックスが100なのにやけに柔らかく感じる。タングを押し込むとブーツを潰しきれるほどよく曲がる。これは面白いブーツだとインナーブーツを抜いて観察しました。観察しすぎて写真を撮るのを忘れるほどでした。
後日あのブーツはなんだったんだろうと調べてみることに。やけに柔らかかったのは去年みたくLC(ローカフ)のを履いたのではないか。そうかもしれません。しかしスキーブーツは、実はLCだと逆にタングを押し込みづらいというものでもあります(カフが低い分、脛で押してシェルに押し込むポイントも低いため力点の距離が短く、結果押し込む力をより必要とする)。それ以上に、去年あれだけ気になった舟状骨が気にならずにすんなり履けた。アキレス腱回りも、フィット感が感じられた以上に、スポッと収まりが良くポケットにぴったり嵌った感じでした。僕はまた96mmラストのRD無しモデルを履いたのでしょうか。いいえ、それは明確に違うと言えます。インナーブーツを抜いて観察したときHEEL LINKがあるインナーブーツでした。これは93mmラストのRDモデルしかありません。
ラスト幅が狭くなっているのに違和感少なく履けることがあるのだろうか?普通なら、狭くなった分キツくて履けたものじゃなくなります。直前にZA+を履いた所為でしょうか。まだDOBERMANNを履いた時は舟状骨の痛みが完全に取れていなくて、少しでも当たると痛みを感じるほどでした。何故でしょうか。そんな思考を一週間ほど続けていました。そしてふと、自分のR-EVO 100Sを履いてみて疑問に答えが見つかりかけています。
自分の足が、スキーブーツの足になっている。
以前の僕の足は扁平していて、かなり内側に崩れていたためスキーブーツが舟状骨に当たり痛い思いをしていました。LANGEはロアシェルの舟状骨部分の逃げが全く無く、相容れないのはその所為です。けれど今回の安曇野カスタムフェアでは多くの100mmラスト以下のブーツを履いてきましたが、寄りかかってインエッジを踏み込むとき以外は舟状骨が当たって痛い思いをすることはあまりありませんでした。
つまり、自分の足がの形が良くなった。スキーブーツに設計されている足の形に近くなった、のではないか。多くのスキーブーツは、いわゆる「綺麗な形の足」を基に設計されているので、外反扁平足、ハイアーチなど形の崩れた足では余分な箇所が当たって痛みの原因になったり、フィット感が無くてバックルを無理やり絞めて補おうとします。今回の試し履きでもそうですが、第二バックル(足の甲に位置するバックル)は親指の指先で軽くパチンと締めれる程度しか抑えていません。本来スキーブーツはその程度でも十分フィット感が得られて、滑って荷重抜重を繰り返すうちにシェルが足の形に沿って勝手に締まっていくものです。もちろんレーサー等選手と呼ばれる人は最初から親指の付け根を使い、力いっぱいバックルを絞めて足をブーツの中で動かないよう抑えつけて、多少の痛みを我慢して本番一回の滑走に賭けるものですが、我々レジャースキーヤーには無用の所作であると言えます。そんな力任せにしなくてもブーツは多少融通が利くもの、利かせるものです。
足の形が良くなったことで96mmラストから93mmラストにしてもキツさを感じなかった。むしろ狭くなってピタッと嵌ったのでフィット感がより感じられた。いやいや、お前の足の浮腫みが少なかったからだよ。15時以降だったのに?去年の新潟は11時ごろだったのに?15時まで松本で魚雷バットを試打したり四柱神社に参拝して歩き回っていたのに?足の状態は今年のほうが悪かったはずです。
ならば、どうして足の形が良くなったのか。それも大部分はスキーブーツのおかげです。R-EVO 100SはREXXAMの中でも狭いブーツです。そんなブーツですから初年度の僕の足は悲鳴を上げて、両足の外側踝の上の方がシェルにゴリゴリ当たって、一日券を買ったのに午前中だけで退散ということもありました。24-25シーズンはそれをほとんど感じませんでした。自分の足が崩れているのを自覚し、B+WH2からCBプレート付けてオーバープロネーションを抑えているB+WHに変えていたおかげです。来シーズンは追加でCBプレートを購入しB+WH2に張り付けて滑るでしょう。
滑ってると痛い、ブーツと骨が当たるという人はどうしてもシェルを削ったり膨らませたりして対応しがちです。しかし、そうしていっても結局足は崩れたほうに向かっていきやすく、また痛い当たる→削る膨らますの負のスパイラルに陥りがちです。ならば一度自分の足を見つめなおして、崩れた足をどうにか綺麗な形の足に持っていけばトラブルが減っていくのではないでしょうか。CBプレートでの補正でも間に合わなかったら僕は踝の骨を削ろうかとさえ考えました。ブーツの所為ではない、自分の足の所為だと気づくとやるべきことが見えてくるはずです。
「ブーツを足に合わせるんじゃない。足をブーツに合わせるんだよ。」
アルベルト・トンバが活躍した時代、LANGEのブーツは狭く、痛いのを我慢して履いた人も多かったと聞きます。そんな時代にはこのような言葉を言われたこともあったそうです。当時この言葉を知った僕はなんて苦行を強いられる世界だったんだろうと思いました。現在では3Dモデリング技術も進歩し、スキーブーツはかなり人の足の形に近くなってきています。僕は残念ながらLANGEのブーツを履くに値する足ではなく、もしそうするなら舟状骨を削って履かなければいけません。しかし、今は足をブーツに合わせることはとても有効であったと言えます。結果的に姿勢が良くなってスキー自体の操作も容易になりましたし、腰痛の解消にもつながっていきましたからね。
スキーブーツは硬いプラスチックの靴です。どうしても痛みや痺れが出やすい代物。ましてやそれを履いて激しい運動をするとなると、足にぴったりフィットして余分なズレや動きが少ない物にするに越したことはないです。そして残念なことに、完全にコレだと言えるブーツを最初から一発で探し出せる確率は1割にも満たないでしょう。足というのは年々形が変化していくことが大半のようなのも低確率の要因の一つです。試し履きして、これじゃないだろうか?というものを購入し、数年履いてみて滑ってみてやっぱり違うなと次のブーツを探す。そんなサイクルを10年続けてようやく僕は今のブーツを見繕うことができました。そしてそれは、己の足の形を正す作業も含んでいました。どうか全てのスキーヤーにコレだと思えるブーツに巡り合えますように。その願いを込めて、どうか自分の足を見直してみてください。スキーブーツを履くことに堪えられる足をしていますか?足の形、綺麗ですか?
tuiki
REXXAMのR-EVO RHも安曇野で履いてました。手に取った瞬間「あれ?これは?」と。履いてみて納得。これはAVIRIVAのHORNETです。フレックスはRSが120なのでゲレンデユースでも問題ありません。R-EVO Sよりさらにフィット感が欲しい、今は無いHORNETを履きたい。そういう方にR-EVO Rは勧められるブーツですね。

これも履いてみたかった。カスタムフェア等早期受注会は事前に情報を仕入れて臨んだほうがいいですね。
まずこちらの写真をご覧ください。


これは去年、新潟で開催された石井スポーツカスタムフェアにて試し履きしたNORDICAのブーツです。友人がDOBERMANNを履いているので興味本位で履いてみました。
去年のことなので記憶がうっすらとしか残っていませんが、たしか舟状骨が気になって「こんなもんか」という印象だったと思います。その前に現在履いているR-EVO 100Sを試し履きしているので覆ることがあると大変なのですが。ラスト幅96mmにしてはしっかりとアキレス腱回りのフィット感はかなりあるブーツと言えます。
そして先日、安曇野で何種類かのブーツを試し履きしてきました。その中でもう一度DOBERMANNを履いてみてみたいと思い、商品表示も名称もよく見ないまま、フレックス100のDOBERMANNを手に取り履きました。DOBERMANNを履く直前にLANG RS ZA+を履いているため舟状骨が痺れるまで痛めつけられているため、参考にならないと言える状態でした。それにしてもすんなりと履ける。そしてフレックスが100なのにやけに柔らかく感じる。タングを押し込むとブーツを潰しきれるほどよく曲がる。これは面白いブーツだとインナーブーツを抜いて観察しました。観察しすぎて写真を撮るのを忘れるほどでした。
後日あのブーツはなんだったんだろうと調べてみることに。やけに柔らかかったのは去年みたくLC(ローカフ)のを履いたのではないか。そうかもしれません。しかしスキーブーツは、実はLCだと逆にタングを押し込みづらいというものでもあります(カフが低い分、脛で押してシェルに押し込むポイントも低いため力点の距離が短く、結果押し込む力をより必要とする)。それ以上に、去年あれだけ気になった舟状骨が気にならずにすんなり履けた。アキレス腱回りも、フィット感が感じられた以上に、スポッと収まりが良くポケットにぴったり嵌った感じでした。僕はまた96mmラストのRD無しモデルを履いたのでしょうか。いいえ、それは明確に違うと言えます。インナーブーツを抜いて観察したときHEEL LINKがあるインナーブーツでした。これは93mmラストのRDモデルしかありません。
ラスト幅が狭くなっているのに違和感少なく履けることがあるのだろうか?普通なら、狭くなった分キツくて履けたものじゃなくなります。直前にZA+を履いた所為でしょうか。まだDOBERMANNを履いた時は舟状骨の痛みが完全に取れていなくて、少しでも当たると痛みを感じるほどでした。何故でしょうか。そんな思考を一週間ほど続けていました。そしてふと、自分のR-EVO 100Sを履いてみて疑問に答えが見つかりかけています。
自分の足が、スキーブーツの足になっている。
以前の僕の足は扁平していて、かなり内側に崩れていたためスキーブーツが舟状骨に当たり痛い思いをしていました。LANGEはロアシェルの舟状骨部分の逃げが全く無く、相容れないのはその所為です。けれど今回の安曇野カスタムフェアでは多くの100mmラスト以下のブーツを履いてきましたが、寄りかかってインエッジを踏み込むとき以外は舟状骨が当たって痛い思いをすることはあまりありませんでした。
つまり、自分の足がの形が良くなった。スキーブーツに設計されている足の形に近くなった、のではないか。多くのスキーブーツは、いわゆる「綺麗な形の足」を基に設計されているので、外反扁平足、ハイアーチなど形の崩れた足では余分な箇所が当たって痛みの原因になったり、フィット感が無くてバックルを無理やり絞めて補おうとします。今回の試し履きでもそうですが、第二バックル(足の甲に位置するバックル)は親指の指先で軽くパチンと締めれる程度しか抑えていません。本来スキーブーツはその程度でも十分フィット感が得られて、滑って荷重抜重を繰り返すうちにシェルが足の形に沿って勝手に締まっていくものです。もちろんレーサー等選手と呼ばれる人は最初から親指の付け根を使い、力いっぱいバックルを絞めて足をブーツの中で動かないよう抑えつけて、多少の痛みを我慢して本番一回の滑走に賭けるものですが、我々レジャースキーヤーには無用の所作であると言えます。そんな力任せにしなくてもブーツは多少融通が利くもの、利かせるものです。
足の形が良くなったことで96mmラストから93mmラストにしてもキツさを感じなかった。むしろ狭くなってピタッと嵌ったのでフィット感がより感じられた。いやいや、お前の足の浮腫みが少なかったからだよ。15時以降だったのに?去年の新潟は11時ごろだったのに?15時まで松本で魚雷バットを試打したり四柱神社に参拝して歩き回っていたのに?足の状態は今年のほうが悪かったはずです。
ならば、どうして足の形が良くなったのか。それも大部分はスキーブーツのおかげです。R-EVO 100SはREXXAMの中でも狭いブーツです。そんなブーツですから初年度の僕の足は悲鳴を上げて、両足の外側踝の上の方がシェルにゴリゴリ当たって、一日券を買ったのに午前中だけで退散ということもありました。24-25シーズンはそれをほとんど感じませんでした。自分の足が崩れているのを自覚し、B+WH2からCBプレート付けてオーバープロネーションを抑えているB+WHに変えていたおかげです。来シーズンは追加でCBプレートを購入しB+WH2に張り付けて滑るでしょう。
滑ってると痛い、ブーツと骨が当たるという人はどうしてもシェルを削ったり膨らませたりして対応しがちです。しかし、そうしていっても結局足は崩れたほうに向かっていきやすく、また痛い当たる→削る膨らますの負のスパイラルに陥りがちです。ならば一度自分の足を見つめなおして、崩れた足をどうにか綺麗な形の足に持っていけばトラブルが減っていくのではないでしょうか。CBプレートでの補正でも間に合わなかったら僕は踝の骨を削ろうかとさえ考えました。ブーツの所為ではない、自分の足の所為だと気づくとやるべきことが見えてくるはずです。
「ブーツを足に合わせるんじゃない。足をブーツに合わせるんだよ。」
アルベルト・トンバが活躍した時代、LANGEのブーツは狭く、痛いのを我慢して履いた人も多かったと聞きます。そんな時代にはこのような言葉を言われたこともあったそうです。当時この言葉を知った僕はなんて苦行を強いられる世界だったんだろうと思いました。現在では3Dモデリング技術も進歩し、スキーブーツはかなり人の足の形に近くなってきています。僕は残念ながらLANGEのブーツを履くに値する足ではなく、もしそうするなら舟状骨を削って履かなければいけません。しかし、今は足をブーツに合わせることはとても有効であったと言えます。結果的に姿勢が良くなってスキー自体の操作も容易になりましたし、腰痛の解消にもつながっていきましたからね。
スキーブーツは硬いプラスチックの靴です。どうしても痛みや痺れが出やすい代物。ましてやそれを履いて激しい運動をするとなると、足にぴったりフィットして余分なズレや動きが少ない物にするに越したことはないです。そして残念なことに、完全にコレだと言えるブーツを最初から一発で探し出せる確率は1割にも満たないでしょう。足というのは年々形が変化していくことが大半のようなのも低確率の要因の一つです。試し履きして、これじゃないだろうか?というものを購入し、数年履いてみて滑ってみてやっぱり違うなと次のブーツを探す。そんなサイクルを10年続けてようやく僕は今のブーツを見繕うことができました。そしてそれは、己の足の形を正す作業も含んでいました。どうか全てのスキーヤーにコレだと思えるブーツに巡り合えますように。その願いを込めて、どうか自分の足を見直してみてください。スキーブーツを履くことに堪えられる足をしていますか?足の形、綺麗ですか?
tuiki
REXXAMのR-EVO RHも安曇野で履いてました。手に取った瞬間「あれ?これは?」と。履いてみて納得。これはAVIRIVAのHORNETです。フレックスはRSが120なのでゲレンデユースでも問題ありません。R-EVO Sよりさらにフィット感が欲しい、今は無いHORNETを履きたい。そういう方にR-EVO Rは勧められるブーツですね。

これも履いてみたかった。カスタムフェア等早期受注会は事前に情報を仕入れて臨んだほうがいいですね。