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厨火力

わたしのお花畑~

義雄、スキーブーツ足になる。

2025-07-09 21:55:26 | 日々徒然
先日行った安曇野の石井スポーツカスタムフェアで、モヤモヤというか思考をぐるぐる回っていることがあります。

まずこちらの写真をご覧ください。


これは去年、新潟で開催された石井スポーツカスタムフェアにて試し履きしたNORDICAのブーツです。友人がDOBERMANNを履いているので興味本位で履いてみました。
去年のことなので記憶がうっすらとしか残っていませんが、たしか舟状骨が気になって「こんなもんか」という印象だったと思います。その前に現在履いているR-EVO 100Sを試し履きしているので覆ることがあると大変なのですが。ラスト幅96mmにしてはしっかりとアキレス腱回りのフィット感はかなりあるブーツと言えます。

そして先日、安曇野で何種類かのブーツを試し履きしてきました。その中でもう一度DOBERMANNを履いてみてみたいと思い、商品表示も名称もよく見ないまま、フレックス100のDOBERMANNを手に取り履きました。DOBERMANNを履く直前にLANG RS ZA+を履いているため舟状骨が痺れるまで痛めつけられているため、参考にならないと言える状態でした。それにしてもすんなりと履ける。そしてフレックスが100なのにやけに柔らかく感じる。タングを押し込むとブーツを潰しきれるほどよく曲がる。これは面白いブーツだとインナーブーツを抜いて観察しました。観察しすぎて写真を撮るのを忘れるほどでした。

後日あのブーツはなんだったんだろうと調べてみることに。やけに柔らかかったのは去年みたくLC(ローカフ)のを履いたのではないか。そうかもしれません。しかしスキーブーツは、実はLCだと逆にタングを押し込みづらいというものでもあります(カフが低い分、脛で押してシェルに押し込むポイントも低いため力点の距離が短く、結果押し込む力をより必要とする)。それ以上に、去年あれだけ気になった舟状骨が気にならずにすんなり履けた。アキレス腱回りも、フィット感が感じられた以上に、スポッと収まりが良くポケットにぴったり嵌った感じでした。僕はまた96mmラストのRD無しモデルを履いたのでしょうか。いいえ、それは明確に違うと言えます。インナーブーツを抜いて観察したときHEEL LINKがあるインナーブーツでした。これは93mmラストのRDモデルしかありません。

ラスト幅が狭くなっているのに違和感少なく履けることがあるのだろうか?普通なら、狭くなった分キツくて履けたものじゃなくなります。直前にZA+を履いた所為でしょうか。まだDOBERMANNを履いた時は舟状骨の痛みが完全に取れていなくて、少しでも当たると痛みを感じるほどでした。何故でしょうか。そんな思考を一週間ほど続けていました。そしてふと、自分のR-EVO 100Sを履いてみて疑問に答えが見つかりかけています。

自分の足が、スキーブーツの足になっている。

以前の僕の足は扁平していて、かなり内側に崩れていたためスキーブーツが舟状骨に当たり痛い思いをしていました。LANGEはロアシェルの舟状骨部分の逃げが全く無く、相容れないのはその所為です。けれど今回の安曇野カスタムフェアでは多くの100mmラスト以下のブーツを履いてきましたが、寄りかかってインエッジを踏み込むとき以外は舟状骨が当たって痛い思いをすることはあまりありませんでした。

つまり、自分の足がの形が良くなった。スキーブーツに設計されている足の形に近くなった、のではないか。多くのスキーブーツは、いわゆる「綺麗な形の足」を基に設計されているので、外反扁平足、ハイアーチなど形の崩れた足では余分な箇所が当たって痛みの原因になったり、フィット感が無くてバックルを無理やり絞めて補おうとします。今回の試し履きでもそうですが、第二バックル(足の甲に位置するバックル)は親指の指先で軽くパチンと締めれる程度しか抑えていません。本来スキーブーツはその程度でも十分フィット感が得られて、滑って荷重抜重を繰り返すうちにシェルが足の形に沿って勝手に締まっていくものです。もちろんレーサー等選手と呼ばれる人は最初から親指の付け根を使い、力いっぱいバックルを絞めて足をブーツの中で動かないよう抑えつけて、多少の痛みを我慢して本番一回の滑走に賭けるものですが、我々レジャースキーヤーには無用の所作であると言えます。そんな力任せにしなくてもブーツは多少融通が利くもの、利かせるものです。

足の形が良くなったことで96mmラストから93mmラストにしてもキツさを感じなかった。むしろ狭くなってピタッと嵌ったのでフィット感がより感じられた。いやいや、お前の足の浮腫みが少なかったからだよ。15時以降だったのに?去年の新潟は11時ごろだったのに?15時まで松本で魚雷バットを試打したり四柱神社に参拝して歩き回っていたのに?足の状態は今年のほうが悪かったはずです。

ならば、どうして足の形が良くなったのか。それも大部分はスキーブーツのおかげです。R-EVO 100SはREXXAMの中でも狭いブーツです。そんなブーツですから初年度の僕の足は悲鳴を上げて、両足の外側踝の上の方がシェルにゴリゴリ当たって、一日券を買ったのに午前中だけで退散ということもありました。24-25シーズンはそれをほとんど感じませんでした。自分の足が崩れているのを自覚し、B+WH2からCBプレート付けてオーバープロネーションを抑えているB+WHに変えていたおかげです。来シーズンは追加でCBプレートを購入しB+WH2に張り付けて滑るでしょう。

滑ってると痛い、ブーツと骨が当たるという人はどうしてもシェルを削ったり膨らませたりして対応しがちです。しかし、そうしていっても結局足は崩れたほうに向かっていきやすく、また痛い当たる→削る膨らますの負のスパイラルに陥りがちです。ならば一度自分の足を見つめなおして、崩れた足をどうにか綺麗な形の足に持っていけばトラブルが減っていくのではないでしょうか。CBプレートでの補正でも間に合わなかったら僕は踝の骨を削ろうかとさえ考えました。ブーツの所為ではない、自分の足の所為だと気づくとやるべきことが見えてくるはずです。

「ブーツを足に合わせるんじゃない。足をブーツに合わせるんだよ。」
アルベルト・トンバが活躍した時代、LANGEのブーツは狭く、痛いのを我慢して履いた人も多かったと聞きます。そんな時代にはこのような言葉を言われたこともあったそうです。当時この言葉を知った僕はなんて苦行を強いられる世界だったんだろうと思いました。現在では3Dモデリング技術も進歩し、スキーブーツはかなり人の足の形に近くなってきています。僕は残念ながらLANGEのブーツを履くに値する足ではなく、もしそうするなら舟状骨を削って履かなければいけません。しかし、今は足をブーツに合わせることはとても有効であったと言えます。結果的に姿勢が良くなってスキー自体の操作も容易になりましたし、腰痛の解消にもつながっていきましたからね。

スキーブーツは硬いプラスチックの靴です。どうしても痛みや痺れが出やすい代物。ましてやそれを履いて激しい運動をするとなると、足にぴったりフィットして余分なズレや動きが少ない物にするに越したことはないです。そして残念なことに、完全にコレだと言えるブーツを最初から一発で探し出せる確率は1割にも満たないでしょう。足というのは年々形が変化していくことが大半のようなのも低確率の要因の一つです。試し履きして、これじゃないだろうか?というものを購入し、数年履いてみて滑ってみてやっぱり違うなと次のブーツを探す。そんなサイクルを10年続けてようやく僕は今のブーツを見繕うことができました。そしてそれは、己の足の形を正す作業も含んでいました。どうか全てのスキーヤーにコレだと思えるブーツに巡り合えますように。その願いを込めて、どうか自分の足を見直してみてください。スキーブーツを履くことに堪えられる足をしていますか?足の形、綺麗ですか?



tuiki
REXXAMのR-EVO RHも安曇野で履いてました。手に取った瞬間「あれ?これは?」と。履いてみて納得。これはAVIRIVAのHORNETです。フレックスはRSが120なのでゲレンデユースでも問題ありません。R-EVO Sよりさらにフィット感が欲しい、今は無いHORNETを履きたい。そういう方にR-EVO Rは勧められるブーツですね。

これも履いてみたかった。カスタムフェア等早期受注会は事前に情報を仕入れて臨んだほうがいいですね。
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ホーミング・トルピード

2025-06-24 20:21:43 | 日々徒然
魚雷バットを探し求めて。
先日高岡市にて魚雷バットを試打してみようとしたところ、残念ながら折れてしまっていて試せませんでした。どうしても手にしてみたい、打ってみたいと探したところそこそこ近くに試打できる場所がありました。それがミズノスクエア松本です。JR松本駅から徒歩10分ほどとアクセスもしやすい。

3種類、硬式球でティーバッティングにて試打することができます。左からヘッドバランス、ミドル、カウンターとなっていていずれも84cm/890g平均で先端くり抜き加工無しの素材はメイプル。嬉しいことにグリップエンドの形状はTN型です。ミズノはヘッドの形状でバランスを変えているのが画像でもわかると思います。
実際試打してみるとヘッドバランスのバットでもインパクト位置までの引き込みやすさが感じられます。バットがスッと出てくる感じですね。ただ逆にフォロースルーは力感が無くなるというか、抜ける感じがしました。ミドル、カウンターになっていくほどそれが顕著ですが、カウンターバランスのバットはこれでもかという位に芯を太くしてボールに対して当たり負けないような形状になっているので、ホームベース寄りギリギリに立ってインコースのボールが来たとしても、抜けの良さで対応できそうです。先端くり抜き加工のバットとも違う、短いバットとも微妙に違う不思議なスイングと打感でした。特にカウンターバランスのバットだと先端が細くなっているため、スイング中空気を切り裂くような感覚を得られます。ヘッドが走るの親戚みたいな感触ですね。いつもSSK平田型のようなヘッドバランスのバットが好みのはずの僕ですが、今回ミズノの魚雷バットに関してはカウンターバランスのバットが一番気に入りました。試打して自分自身で確かめてみるのが納得できるのでおすすめです。

甲子園球場併設のBE-STADIUM KOSHIENでもミズノの魚雷バットが試打できるようです。お近くの方で興味のある方は訪れてみてはいかがでしょうか。



ここ1,2週間で魚雷バットを販売するメーカーが増えたというか、Yahoo!ショッピングや楽天市場でも種類が増えてきたなと感じます。SSKもようやく(以前あったのが復活したのかもしれませんが)販売開始したようです。ZETTはベースボールときわ新宿店で販売しているようです。←複数のショップでZETT魚雷バットの販売を確認しました。
特に安いのはLINDSPORTSで7,000円弱で購入できます。ちゃんとBFJマーク付きなのでアマチュア公式戦でも使用できるのが嬉しい。
材質は主にメイプルかバーチが主になっていますが、HI-GOLDはアオダモ、SOスポーツはお得意のシデと選択肢が増えてきています。ただ僕個人が追い求める、ホワイトアッシュで焼き加工の魚雷バットとなるとまだ見つけられていません。SOスポーツではアオダモかホワイトアッシュかは不明ですが、環孔材の素のバットの画像を見かけたため、オーダーすればバレルに大きな節の木目を浮かび上がらせた魚雷バットを作成することができるかも。えいやっと福光まで行きオーダーしてくれば全て事は足りてしまいますが、それは僕の気分次第...。
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I need torpedo.

2025-06-13 19:18:08 | 日々徒然
先日富山県高岡市のバッティングセンターにてエスオースポーツの魚雷バットが試打できると聞き、勇んで北陸道を上って行きました。
しかし結論から言いますと、試打はできませんでした。スタッフさん曰く「すぐ折れて試打できなくなった」とのこと。慣れてない人が使ってしまったんでしょうか。悲しみを感じながら高岡を後にし、黒部を目指します。こちら新川ベースボールパークはベースボールハウスとは違い白いウレタンボールを使用しています。より硬く本当の硬球と似た打感と衝撃を味わえます。久しぶりに打ったこともあってかおっかなびっくり。さらに強振するとドアスイングになって根っこに当たりまくり右手親指付け根が犠牲になりまくり。「ああこういう人こそ魚雷バットが合うんだろうな」と思いながら痛みで悶絶していました。ようやく慣れてきて芯に当たり始めたものの、打球が弱い。打球に元気がない。ノーパワーでした。
次こそは現地富山の魚雷バットを携え逆襲することを誓い、敗北するように北陸道を下りました。


今回残念ながら魚雷バット試打をすることはできませんでしたが、機会はまだあるようです。
https://jpn.mizuno.com/ec/disp/snap-details/?post_id=412730
松本なので来週安曇野に参上した際にすぅーっと訪れてみたいと思います。
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魚雷バットまとめ

2025-05-27 22:02:23 | 日々徒然
気付いたらプロのみならずアマチュアでも魚雷バットを使用してみる選手が増えたようですね。独特な形状ゆえに違和感を覚えるのは仕方ないこと。合う合わないは必ずあるバットです。
購入するためのメモ書きとして、現時点で販売している(販売していた)ところをまとめてみました。

魚雷バット
・ミズノ公式
https://jpn.mizuno.com/ec/disp/goods-list/?dispNo[]=001009070001027&k_uid=JcceexBWO6KGjb86NJNmNd6Avxnmsl&mizunoMemRank=01&closedSiteTemplateNumber=1&view=ajax_new&n12c=onSale&s11o=1&s12o=1&s13o=1&s14o=1&s15o=1&s16o=1&s17o=1&utm_source=twitter&utm_medium=social&utm_campaign=sndidsbb_Torpedo&utm_content=250524
バランスと長さを変えて展開。ノブはTN型。バランスによって最大径位置を変えている。

・HAKUSOH
https://hakusohbat.com/products/spark-slugger-bfj-torpedo-1
1種類のみ。ノブはM110を模したH110。

・TUS
https://tus-bat.com/products/m-gyorai
https://tus-bat.com/products/s-gyorai
ノブ2種類。長さは84cmと85cmの2種類。

・FOSEKIFT
https://fose.tokyo/collection/item.php?id=525
カラー2種類。

・JB
https://japan-ballpark.com/products/orderbat-torpedo
オーダー品になるので材質、長さ、重量、ノブの形、カラー、くり抜き加工の有無など選べられる。BFJマーク付きでは最も高価。

・パイン企画
https://www.gekiyasu-p2.com/SHOP/PN-torpedo1.html
https://www.gekiyasu-p2.com/SHOP/PN-torpedo2.html
細めと太めの2種類。

・体育社
https://shop.taiikusha.co.jp/shop/shopdetail.html?brandcode=000000003422
カラー2種類。くり抜き加工有り。

・日本野球の杜
https://nippon-yakyu-no-mori.shop/items/6808a3de5f5ac5128bcb1e2f
https://nippon-yakyu-no-mori.shop/items/6821548184748730ce02efa7
他社とは一線を画す形状。ソフトボールのバットを緩やかに細くしたようなバレル形状。長さ2種類。学生支援版があり、学生は安く購入できる。

・オーゾネ
https://www.s-ohzone.net/view/item/000000009027?category_page_id=brand-takeyabu
ノブの形状3種類とカラー3種類。

・道央ランバー
https://kinosozai.com/bat/
BFJマーク無し。

・LINDSPORTS
https://www.lindsp.com/c/sports_category/sports_baseball_softball/sports_bb_sb020/sports_bb_sb020_3/bfj84yg-860tp
最安値。860gと軽量。

・ますかスポーツ
https://www.masuka-sports.com/?mode=srh&sort=n&keyword=TORPEDO
84,85cmと太め細め展開。


その他発売が確認できたところ
・YANASE
・O-BAT FACTORY
・玉澤
・ATOMS
・SSK
・喜多スポーツ
メイプルとアオダモ。細めだとトップバランス、太めだとミドルバランス。
・HI-GOLD
アオダモ。細めと太め2種類。
・ZETT
・フレア
・MRバット
グラスファイバー加工有りで850gと軽量。
・SUREPLAY
軟式木製のみ。少年用も展開。
・ACT
グラスファイバー加工有りで850gと軽量。
・ワールドペガサス
軟式木製のみ。
・DIO


限定バットとして販売
SOスポーツ
https://so-sports.net/products/list?category_id=59
低学年向け73.5㎝560g有り。


アメリカ産で入手できそうなところ
・Victus
・marucci
・Louisville Slugger
・Rawlings
・Tucci
・Chandler

ミズノはバランスや長さを変えたバリエーションを展開。グリップエンドの形を2種類用意したメーカーも複数ありますね。オーダーバットとして販売しているメーカーもありますが、ヘッド形状はそれほど大きな違いは無さそうです。パイン企画だけ太めと細めを展開していますが、さすがにThe Baseball Bat Brosが用意した先端激細バットのようなものは見られません。先端の先細り方や最も太い部分の太さの変更、テーパーのなだらかさ等フルオーダーできるメーカーもあるかもしれませんね。
The most Torpedo'd bat of all time | Baseball Bat Bros


https://www.facebook.com/reel/1010808991186176
試打!してみたい。高岡へ行ってきますね。

この記事は新たな魚雷バットを発見し次第更新していきたいと思います。
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巷で噂のあのバットの話

2025-05-04 22:45:13 | 日々徒然
先月試乗会の記事を書こうと思ってこのブログを開いたら、上部に「gooブログは終了します」の文字。インターネットに触れて20年以上経ちますので数多のコンテンツの終了を見てきた身でもあります。ついにgooブログも終了、ひいてはgooというサイトもそろそろ...と勘手繰ってしまいます。最後の最後までブラウザ起動時のページにgooを指定しませんでした。ずっとyahooです。ブログもyahooに引越しできればいいのですが、yahooブログも5年以上前にサ終していたんですね。引越し先はAmebaかはてなブログの2つだそうです。はてなブログにしようかな。




本題です。雪も融け桜も散り新緑麗しい季節です。僕も無事にスキー板を仕舞い込み木製バットを倉庫から引っ張り出すことができました。球春到来、木の棒に振り回されるシーズンがプレイボールです。
遠いアメリカで奇妙な形のバットが話題になりましたね。 Torpedo Bat。日本では「魚雷バット」と呼ばれています。普通バットの形状はテーパーからヘッドまでなだらかに太くなり続けていて、先端が最も太いのが一般的です。稀にテーパーを短くし、打撃部分(バレル)から先端まで平行になっていて芯を広くとるバットも見られます。メジャーリーガーは元からパワーがあるため芯に当たってしまえばと飛んでいくということもあり、バレルの長いバットを使用している選手が多くいます。もっとも使用者が多いC271も日本のプロモデルと比較してもバレルの長いバットの一つと言えます。
そんな中誕生した魚雷バットですが、なぜあのような奇妙な形のバットが生まれたのか。昨今のMLB投手たちの球速の向上が大きな要因の一つと言われています。95mphのフォーシームは当たり前。中には100mphを超すシンキングファストボールやツーシームを投げるピッチャーも居ます。球が速い、自分のミートポイントでコンタクトできない、差し込まれる、凡打になる。そんな選手が多くなっています。

「差し込まれるなら、差し込まれにくいバットにしよう。また差し込まれても飛ぶバットにしよう。」そんな考えのもとに作られたのが魚雷バットなのです。テーパー部分からバレルまで一気に太くなり、差異はありますが規定ギリギリの6.6cmまで太らせ、先端に向かってまた細くなるという独特の形状。日本人には魚雷というよりボウリングのピンに見えるという人が多いようです。
この形状にするとどのような効果が得られるのでしょうか。まず一つは芯の位置が体に近くなることです。主に打撃で差し込まれるという現象はインコースの速い球を打つときに起こる現象ですので、芯の位置が体に近くなればインコースのファストボールにも芯で捉えて打ち返すことができるようになります。たとえ差し込まれていても芯の部分が太いため当たり負けせずに打球を打ち返すこともできるようです。二つ目はスイングスピードが速くなります。先端に向かって細くすることでバランスが手元寄りになり、スイングウェイトが軽くなりスイングスピードが速くなります。速いボールには速いスイングスピードで対応し、インパクトポイントを体の前にすることにより差し込まれない強い打球を打つことができます。実際スイングウェイトをさらに軽くするために、魚雷バットの先端をくり抜き加工する選手も居ます。
もちろんデメリットもあって、先端に重量がないためヘッドを効かせるスイングをして遠心力で飛ばすことができにくくなります。つまり使用者本人のパワーが無いと強い打球は望めないということです。インコースには強くてもアウトコースのボールには芯が届かずに力のない打球が飛ぶことや、折れやすいバットであるとも言えます。それでもニューヨークヤンキースが開幕戦でセンセーショナルな攻撃をすることができた要因のバットとして大々的に報道されたのはつい一か月前、記憶に新しいことです。

Q.元からパワーがあって腕が長いからインコースのボールに弱いメジャーリーグのバッターに適してるバットだということは解った。でも日本人が扱えないバットなの?
A.そんなことはありません。
日本人でもインコースに弱くアウトコースは得意というバッターは多くいます。差し込まれちゃう、詰まっちゃうというバッターにはうってつけのバットでしょう。NPBの選手が試合で結果を出していることから、全く扱えないというものではありません。ただし従来のバットとはやはり扱い方が変わっているのは間違いないでしょう。
我々アマチュアでも入手できるか?できます。
アマチュア木製バットメーカーの雄、ヤナセは既に85cmの魚雷バットを製作し店頭及びにネット通販で販売しています。長さが85cmなのは従来の84cmのバットとスイングウェイトを似させるためでしょうか。品質はもちろんヤナセなので硬くはじくハードメイプルで作られているでしょう。「85cmはちょっと...」という方はATOMSが84cm/880gの魚雷バットを出しています。体感としては82cmのバットを使っているような感覚になるのではないでしょうか。
ただこの2つ、お値段がやはり高いです。本家Marucci,Victus,Louisville Sluggerのものになるともっと高い。日本の他野球用品メーカー(M社とかS社とかZ社とか個人的にはK社のが欲しい)が製品を出せば価格競争が生まれ値段が下がってくると思いますが、それはもうちょっと先になりそう。もっというと弱点がすぐ看破されたバットだから、あの形状よろしく話題が先細りになって商品として販売しないメーカーのほうが多そう。楽天ポイントつぎ込んで入手してみるかどうしようか思案していたら
https://tus-bat.com/products/m-gyorai?variant=46383959769324
5/4現在ラス1で2万円以内で購入できる魚雷バット見つけました。TUS(有限会社トヤマ運動具製作所)。ご存知日本の木製バット生産地南砺市から。差し込まレーターバッターのみなさん、ぜひお試しください。



僕、魚雷バットじゃないけど、似た形状のバット使ってるかもしれない。遡ること25年、小学5年生の時でしょうか。SSKでやや先細りしたバットをスポーツ少年団のチームメイトが所持していて、それを使ったことがあります。記憶はおぼろですが、やはりスイングウェイトが軽く扱いやすいバットとして非力な僕は好感触を持っていたと思われます。
そしてそこから15年後、Rawlingsのバットでセミ魚雷バットを手にしていたようです。

記事には完全並行型と書いてますが、ノギスのクチバシの長さが足りず正確に測れてないため数値もテキトーなので不明です。ですが画像を見る限りやや先細りしてるような。錯視でしょうか。このバットで打っていた時、明らかに差し込まれたポイントで打ったのも関わらず打感が良く、打球もよく飛んだことがありました。「差し込まれても飛ぶ」ができたバットだったんじゃないかと思います。
Rawlingsはこの形気に入っていて、グリップエンドがM1というバットがこのバットと同じ形状をしています。現在販売されている物はくり抜き加工されているので、よりスイングウェイトが軽くなっていることでしょう。

魚雷バットではありませんが、かなり極端な形をしたバットは既に発売されてましたね。
SPLASH HIT
ちょっとこれはすぐ折っちゃいそうです。
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