「白秋」に想ふ―辞世へ向けて

人生の第三ステージ「白秋」のなかで、最終ステージ「玄冬」へ向けての想いを、本やメディアに託して綴る。人生、これ逍遥なり。

『カソウケンへようこそ』

2007年02月27日 | Science
『カソウケンへようこそ』(内田麻理香・著、講談社)
  本当におもしろいです! まずはダジャレのセンスが光っています。とても東大院卒主婦のダジャレとは思えません。もちろんダジャレだけではなく、中身もわかりやすく為になります。知識が増えるだけでなく、お宅のカソウケンでも必ず役立つはずです。カソウケン版周期表もかわいい感じで見飽きません。
  普通は科学嫌いの文系の人におすすめと書くのでしょうが、理科系の人にこそおすすめしたいと思います。理科系人間が小難しい理屈ばかり書いていないで、このようなセンスの本を書けるようになれば、理科嫌い・科学音痴もきっと少なくなると思います。そういったセンスを磨くお手本がこの本には満載されています。
  一度だけ、内田さんにお会いしたことがありますが、科学に対する該博な知識だけではなく、科学を一般の人々に伝えようとする情熱に溢れた女性でした。近年、科学と社会をつなぐ試みとして「サイエンス・コミュニケーション」が注目を集めていますが、この本はその一つの典型と見ることができるでしょう。内田さんはその後も、雑誌などのメディアを通じて「サイエンス・コミュニケーション」を実践されていらっしゃいますが、その知的好奇心やバイタリティは止まることがないように思えます。
(アマゾンに書いたレビューを加筆改変)
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