今日の料理(こだわりがないのがこだわり)

フードリテラシーに沿いつつも、なるべく夢のある料理や飲食をジャンル・国境・時代・時間をボーダレスに越えて書いています。

ムクラード(民間アレンジ)。

2017年10月19日 | グルメ
フランスの郷土料理ムクラードを作ってみようと思う。

(郷土料理ってなんか、えもいわれぬ旅をしている感が食べていても作っていても楽しくて仕方が無いんだよ)

写真の数ほど、工程はかからないのだけれど、一応手順だけ覚える為にね。

そういやムール貝は初めて使うなぁ~・・・(※生のムール貝が無かったので冷凍モノで

先ず、小麦粉とバターでブール・マニエ(クリーム状ぐらいまで溶かしたバターと小麦粉を混ぜた即席ルーの素みたいなもの)を作っておく

ムール貝(たしかムール貝500gだったと思う)は下処理が必要で、
中を開くと殻からはみ出たり、中に足みたいな「足糸」=『そくし』というものを取り除く作業がある。
既製品とはいえ、本当に足みたいに繊維が出ている部分がたまに残っているので除く『練習』が出来る。
※因みにこの黒い物ではなく・・・・・・

これだろう

スプーンで身と分ける(殻も使う)。

ササッと分けて。

卵黄1・生クリーム130ml(30mlは足りなかったので牛乳)・カレー粉7g~10g・塩・胡椒・タマネギ(きざむ)・ばたー7g・無添加の白ワイン30ml~35ml・冷凍のムール貝を解凍した後の汁(本当は生から出る出し汁が必要なので、その代わりとして使い、風味を補う)・仕上げ用の生クリーム大さじ1~1半

鍋にバターを入れ溶かし

きざんだタマネギを色が付かないように炒める。

本来、この後、ムール貝と白ワインを入れて強火で殻が開くまで蒸すのだが、既に火が通っているので、殻と白ワイン・解凍した戻し汁(お玉1~2)杯を突っ込んで
(困って、考えたさ)

煮立てる(これで同じ効果だ)。

貝の身を金属製(又は耐熱)のボウルにあけておき

ザルを置いて

上からフライパンの熱い煮汁をドバッとかける。
※ここで貝殻のカケラとタマネギ・ソースになるバターが混ざった旨味汁は分離される

少しかき混ぜてエキスを抽出し(後で加熱するし、あまり長くやっていると身が縮むので注意)。

貝を取り出す。

キッチンペーパーで貝のカケラなどを鍋に濾す。

本来ならザルにあけた後に身と貝殻を外して、スープを濾すのだが、いかんせん先に火が通っているものしか手に入らなかったのでこの手しかなかった。

生クリームを入れて

焦げないように煮詰めて

スプーンに軽くまとわり付くぐらいの濃度にする。

ブール・マニエ(クリーム状ぐらいまで溶かしたバターと小麦粉を混ぜた即席ルーの素みたいなもの)を混ぜ溶かす。

溶かしてとろみをつける。

カレー粉を入れる(←フランス料理にカレー粉って意外だな・・・)。

卵黄と、仕上げ用の生クリームを入れ

カスタードクリームみたいに弱火で沸騰させないように過熱しながら更に濃度を付ける。

好みで塩・胡椒で味を整える(茹で汁・蒸し汁に貝の塩気が入っているから塩気を差し引いて好みの味加減に)。

貝の身をぶち込む。

ソースの中で貝を温める(鍋やコンロの余熱でも入るし、その熱加減も計算に入れ適度な所で火を止めておく)。

タマネギをぬぐった貝殻を皿にならべていく。

タマネギをぬぐう時は匙を使うと便利。

なるべく大き目の貝殻をの反対側を択んでむしっていく(急いで!!)。

よし準備万端(カンでこんなもんだろ)。

温まっている事を確認したら(冷めてしまったら凄く弱火と強火の間で短時間だけ焦げないようにソッとかきまわしながら温め)

火から上げて、貝の身を貝殻に箸などで置いて

上から1個1個にソースをかけていく。

こんな感じが完成型。

最初はフォークで食べたのだが凄く美味しい~、なんだこれ~、えもいわれぬって感じ。

貝殻容れを用意してあげること!!

白ワイン(無添加)にも凄まじく合う!!!

ムール貝好きのベルギー人(ポワロ?)とかもそうだが、食べ終わった貝殻で別の貝をすくって食べるのが『通』だとされている。

※他にもちょっと下ごしらえの時の写真だが、繋がった2枚貝なら、2枚の貝殻をトング代わりにして挟んで食べる食べ方もある。

9月(又は7月)~4月がベルギーでのムール貝のシーズンで、この時期になるとベルギー人達はムール貝を食べたくてウズウズし出すと何かに書いてあった。
日本人でいうところの秋の秋刀魚とか戻り鰹・キノコ類みたいなもんか?な?。。。

しかしフランス料理はバターを使うなぁ~、若いうちしか沢山喰えんわ。
(アジア人が毎食これぐらい摂取したらヤバイだろ・・・、もはや主食以上のレベルだし)

 香辛料を使う事が少ないフランス料理の中では、ブルターニュ地方のラ・ロシェルという港町から1番最初に香辛料を使うようになったフランス料理と言う説もあり、
アフリカの影響とも言われているが、カレー粉を使っているし、ノルマンディー地方とかもそうだが非常にイギリス的だなと感じた、実際に、カレー粉では無いがこれと全く同じ仕上げのムール貝料理がイギリス料理にもある。
贔屓目もあるが、自分は100年戦争とかは別にしてイギリスの港へ向かう前(逆に何処かへ行く途中)に寄航していた中で伝わっていったのではないかな?って個人的に大航海時代を想像してしまう。アフリカなら別にアフリカで構わないのだが・・・あまりに似ているので。

カレー粉が使われている時点でもう、ね・・・、イギリスのはマヨとサフランだが、サフランが高価だし(器や指にくっ付くと落ちにくいし・・・)、自分はこれにした。

フレンチには、
・伝統的な地方料理を見直す「テロワール」
・アジアの食文化を取り入れる「グローバル」
・料理を複雑化さず、油脂や濃いソース等を使わない「ヌーヴェル・キュイジーヌ」
がある。
 ↓
その「ヌーヴェル・キュイジーヌ」は
・地産池消的な考え方
・素材の味を壊さないで活かす調理時間
・味を壊す濃いマリネの廃止
・テロワールの回帰と共に独創性という対比がちと意味不明だが?
・新しい技術や機器の使用
・お客差の嗜好に敏感に対応?
などがあるらしい。

<生のムール貝の場合の下処理は・・・>
①塩水に20分ほど漬け浮いてきたものは死んでいるので閉じた物だけを使う。
②貝からはみ出している足糸=『そくし』(←この足糸というタンパク質の繊維のお陰でムール貝は波にさらわれずに岩や木にしがみ付いていたり餌の所まで、自力で移動します、正確にいうと「しがみ付く」のではなく波のうねるエネルギーを全部柔軟に吸収してしまうだけなのだそうだけれど・・・)を取っておく(←今回、一応、貝の中を開けてみたら少し残っていたのでそれを取り除いて処理の『練習』とした
③貝の表面をタワシなどで洗う
という下処理が必要。









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