J.K.ローリング 著『ハリーポッターと賢者の石』(静山社)
【2011.11.16】読了。
(2011年33冊目)
映画の公開からも随分経ちます。
いまさらですが小説を読みました。
しかもハードカバー。
貸してもらって早何ヶ月、なかなか手を出せなかったのですが、読み始めれば一週間ほどでテンポよく読めました。
ということで、読書メモ。
読んだ記憶を記録にします。
▼映画とは違う印象
映画もざっくり観たような記憶があります。
そう、ケルベロスがいた記憶があります。
で、冒頭。
主人公のポッター君、「小公女」的に恵まれない環境ですね。
心理描写の加減でしょうか、ポッターの性格は映画のそれとは随分違った印象を受けました。
何より彼、反骨精神旺盛です。
僕なら、大人しく決して反抗すまいと唇を噛むところですが、要所要所でささやかな抵抗を見せます。気持ちが負けてないといえば聞こえは良いですが、いちいち事を荒立てる、そんな主人公にはいまいち共感できません。
ホグワーツに行くにあたって、おじさんに駅まで連れてってと頼めるあたり意外に感じました。
家族とはどのくらいの距離感なのか、いまいちつかめない。
▼いざ魔法世界へ
手紙がしつこく届いて、ハグリットが登場するあたりから夢中になります。
いじわる家族にひと泡吹かせる様は、なぜか『ホームアローン』を連想させしました。全然違う話ですが。してやったりというスッキリ感が似てるのかな?
電車では、おなじみのロンやハーマイオニーが。
意外とネビルが存在感ありますが、映画ではあまり印象がありません。
謎のお菓子がたくさん登場しますが、とりあえずどれも食べたいとは思えません。百味ビーンズ恐ろしい。
クィディッチなるスポーツは、映画で見たからこそイメージができるけれど、何よりもまずこんなスポーツを良くも考えたなぁと、作者に称賛を。
命がけですよね。死人はいないと言いますが。
▼ミステリィ仕立て
賢者の石をめぐって、スネイプ先生の暗躍が疑われますが、しっかりとどんでん返し。
まさか先生が黒幕。
映画・・・見たはずなのになぁ。
ちゃんと驚けました。
しかし、賢者の石に至るまでのトラップの数々、緩いですね。
特にチェスなんて。ロンで勝ててしまうレベルですから。
逆に、「みぞの鏡」を使ったトラップは、面白い理屈だと思えましたが。
事件を終え、ダンブルドア校長の種明かしもあってすっきり・・・しないですね。
ハリーの解釈ですが、校長の計らいで、透明マントや、鏡のヒミツなど、アドバンテージを得て、ヴォルデモードと対決するチャンスを与えられたというのは、面白く感じました。
後にたくさん続くシリーズになるんですね。
映画は、テレビ放送を適当に見ただけなので、印象としてはしっかりしていません。
小説メインで、映画は視覚的な補完って感じで楽しんでいきたいですね。