ベンガルのうた・内山眞理子 

内山眞理子の「ベンガルのうた」にようこそ。ここはエクタラ(歌びとバウルの一弦楽器)のひびく庭。どうぞ遊びにきてください。

ヒッピーとオタク

2016-01-10 | Weblog

 

ヒッピーとオタク

 

つづいて今回もDVD「スティーブ・ジョブズ:ラスト・メッセージ」から。

 

アップル社設立のころを共同設立者であるウォズ(ウォズニアック)は

このように回想します。

 

・・・未来につながるような新しい技術や製品のことを

スティーブ・ジョブズはいつも考えていて、実現可能か?と

ぼくに訊いてくる。ぼくは Yes と言うんだけど、心では 

無理だって思ってた。でもね、結局それができたってわけなんだ。

 

ウォズはチャーミングな人のようで、映画に登場する人びとの

言葉のはしばしから、愛すべきチャラクターを感じます。

だれもが友だちになりたいと思うような、そんな人がらでしょうか。

真剣にビジネス的で、冷徹に突きすすむジョブズとは真反対で、

このふたりの対比がなんとも衝撃的でした。

 

で、ITコラムニストのロバート・クリンゲリーは言いきります:

ヒッピー hippie が理想をかかげ、オタク nerd が実現する。

スティーブはヒッピーで、ウォズはオタクだった。

こうして(ヒッピーとオタクがタッグを組んで)造りだすものに

世界のみんなが目を輝かせた。

 

ところで最後に、

ふたたび禅マインドへ。

 

禅センターのレス・カイエ老師の言葉から:

インド帰りのスティーブ・ジョブズに出あったのは1975年だった。

とても20歳とは思えないような質問をしてきた。

物事の真理を求めていて、

その答えを見つけるために禅センターを訪れたんだ。

禅は、この世にある物事の関係性を解き、それを芸術で表現する。

スティーブはとくに書道に興味があって、線と空白の関係性に気づいていた。

スティーブは禅の考え方に魅了されていた。

 

 

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禅マインド つづき

2016-01-09 | Weblog

 

禅マインド

つづき

 

鈴木俊隆講話集『禅マインド ビギナーズ・マインド』の

本のオビに、スティーブ・ジョブズの写真が掲げられています。

そして「ジョブズを魅了した禅の神髄」という文言もあります。

 

じつは私は今まで一度もアップル社のユーザーでなく、

その歴史も全く知らずにいて、そのため

スティーブ・ジョブズの偉大さにはまるで無関心でした。

そのことをこの本のオビによって

あらためて気づかされたのでした。

 

それで、にわかにスティーブ・ジョブズに興味がわいて、

さっそくレンタルDVDを借りてきました。

DVD「スティーブ・ジョブズ:ラスト・メッセージ

~天才が遺したもの~」

ジョブズとビジネスで密接にかかわった人々の証言で

構成される、インタビューによるドキュメンタリー作品です。

 

ところで、

米国西海岸の60年代後半から70年代といえば、

ヒッピー文化の存在なしには語れない、

その時代に起きたのは、主流文化への反発ということで、

やはりここがキーポイントですね。

 

YouTubeでスティーブ・ジョブズを検索すると、

スタンフォード大学でのスピーチが出てきます。

大学を巣立っていく若者にジョブズは、

Stay hungry, Stay foolish 

という言葉を贈りました。

求めつづけろ、愚直であれ、と。

 

1968年に創刊された、ヒッピー向けの雑誌、

全宇宙カタログ Whole Earth Catalogは、

1974年に廃刊されますが、その最終号裏表紙を

かざったのが、Stay hungry, Stay foolish

だったそうで・・・

 

若い頃、ジョブズは大学を中退し、インドへの旅に出かけています。

1970年代半ばにさしかかった頃で、ジョブズは18歳か19歳?

どこを旅して回ったのかわかりませんが、仏教寺院を訪れています。

ジョブズが、人間の直観の力を信じるようになったのはその時からで、

ジョブズはインドへの旅について、

 

「インドの田舎の人たちは直観で動く。

直観は知性よりも強力だ。

そのことが私の仕事に大きな影響を与えた」

と語っています。

 

 

 

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禅マインド

2016-01-09 | Weblog

 

禅マインド

ビギナーズ・マインド

 

昨年読んだ本のなかで、とても平易で、しかも

心にズシンとひびいたのは、

鈴木俊隆の『禅マインド ビギナーズ・マインド』でした。

サンガ新書の一冊です。

プロローグ

第1部 正しい修行

第2部 正しい態度

第3部 正しい理解

エピローグ

といった構成になっています。

 

すべては、鈴木俊隆の英語による講話であるため、

各章の小タイトルには英語も添えられています。

日本語と英語による、この小タイトルだけを

拾い読みしてもよいかもしれません。

それだけでも十分に楽しいかもしれません。

けれども、たとえそうしたとしても、

かならず本文へ読み進みたくなるでしょう。

そういう不思議な本です。

心を奪われてしまいました。

 

すこしだけ『禅マインド』より引用させてもらいます:

 

「あなたが坐禅の修行をするとき、

心は完全に息に集中すべきです。この活動は、

宇宙の存在の基本的な活動です」

 

「一瞬一瞬、自分の呼吸を見守ること、

自分の姿勢を見守ること、それが仏性です。

このポイントを超えて、なにも秘密はありません」

 

「不完全な存在を通して、完全な存在を

見つけなければなりません。

不完全性の中に完全性を見るのです・・・・・・

永遠が存在するのは、永遠でないもののためです」

 

 

 

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