ヒッピーとオタク
つづいて今回もDVD「スティーブ・ジョブズ:ラスト・メッセージ」から。
アップル社設立のころを共同設立者であるウォズ(ウォズニアック)は
このように回想します。
・・・未来につながるような新しい技術や製品のことを
スティーブ・ジョブズはいつも考えていて、実現可能か?と
ぼくに訊いてくる。ぼくは Yes と言うんだけど、心では
無理だって思ってた。でもね、結局それができたってわけなんだ。
ウォズはチャーミングな人のようで、映画に登場する人びとの
言葉のはしばしから、愛すべきチャラクターを感じます。
だれもが友だちになりたいと思うような、そんな人がらでしょうか。
真剣にビジネス的で、冷徹に突きすすむジョブズとは真反対で、
このふたりの対比がなんとも衝撃的でした。
で、ITコラムニストのロバート・クリンゲリーは言いきります:
ヒッピー hippie が理想をかかげ、オタク nerd が実現する。
スティーブはヒッピーで、ウォズはオタクだった。
こうして(ヒッピーとオタクがタッグを組んで)造りだすものに
世界のみんなが目を輝かせた。
ところで最後に、
ふたたび禅マインドへ。
禅センターのレス・カイエ老師の言葉から:
インド帰りのスティーブ・ジョブズに出あったのは1975年だった。
とても20歳とは思えないような質問をしてきた。
物事の真理を求めていて、
その答えを見つけるために禅センターを訪れたんだ。
禅は、この世にある物事の関係性を解き、それを芸術で表現する。
スティーブはとくに書道に興味があって、線と空白の関係性に気づいていた。
スティーブは禅の考え方に魅了されていた。