翻訳者魂

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人生に不可能はない: 46歳のメジャーリーガー

2005-03-05 11:54:01 | メジャーリーグ
1995年のマリン・スタジアムに、独特の打撃フォームと野球への真摯な態度でファンだけでなく選手の心まで惹きつけたプレイヤーがいた。フリオ・フランコ。ロッテを2位に導いた功労者である。そのフランコが今年もアトランタ・ブレーブスのキャンプに参加している。夏には47歳になる。

オフは故郷のドミニカ共和国で家族と過ごすが、「そろそろ飽きてきた。ウィンターリーグにでも行くか。」と心はすぐに野球に向いてしまう。

フランコは50歳までは現役を続けるつもりだ。昨シーズンは、打率.309、ホームラン6本、打点57。眠り病のラローチェと交互に一塁を守っている。ロッキング・チェアにはまだまだ早い。

エリアス・スポーツ・ビューローの調べでは、46歳の野手の記録は過去にない。

「46歳でどうしてそんなプレイができるんだい?」そのたびに、フランコは答える。「なにか別のものが僕を使ってるんだ。人生に不可能なことはないよ、ってみんなに知らせるためかな。」

アンディ・バン・スライクのようにフランコの身体に疑問を持つものもいる。ウェストは細く、腹筋は堅く、肩幅は広く、腕は太い。自然の力だけで、46歳までこのような身体を維持できるのか?

フランコは笑う。「筋肉増強剤みたいなものを使う必要はないんだ。」フランコの野球に対する愛情を良く知っている周囲の人々は、フランコが筋肉増強剤を使っていないことに何の疑問も持っていない。

「フランコは手と眼の連携がいいんだよ。フランコみたいなプレイヤー?うーん。しいて挙げるとすればウィリー・マギーかな。マギーも手と眼の連携が良かった。引退するときとデビューするときの体重もほとんど同じだったしね。」と言うのはフランコよりも若い打撃コーチのペンドルトン。しかし、そのウィリー・マギーでさえ40歳で引退した。

38歳のブライアン・ジョーダンは言う。「あんなすごい身体を維持しているんだぜ。驚きだし、刺激になるよ。」

かつてアメリカン・フットボール選手だったジョーダンはフランコに初めて会ったときのことを今でも覚えている。「1990年代の初めだったな。そう、あれはセントルイス・カージナルスのスプリングトレーニング。ゲーム前にフランコがホアン・ゴンザレスとこっちにやってきたんだ。ダラス・カーボーイズの連中だって思ったよ。それほど凄い身体だった。フランコは今でもあのときのままだもんな。」

ブレーブスで一塁を分け合う25歳のラローチェは、ゲームの準備方法やベンチにいるときに精神力を高く保つ方法など、いろいろなことをフランコから学んでいる。

「フランコはこう教えてくれるんだ。自分ができる以上のことをしようと思うな。何も無いところからは何も生まれない。それを知ることが大事だ。」

フランコはバッティング・ケージで若手の練習を丁寧に見守る。

26歳のマーキス・ジャイルスには、「フォロースルーをもうちょっと長く」。
ジャイルスは、左翼に球を打ち返すとすぐにフランコを見る。
「よくなったかな?」
「よくなった」

「ぼくは、野球が大好きで、野球について多くのものを持っている。それを多くの人々に伝える必要があると思っているんだ。」

フランコはいつかは監督になるだろう 。引退すればの話だが。

Old man Julio: Still going strong at 46

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