明けない夜はない

膣ガンステージ、肝臓に遠隔転移あり。只今経過観察中。そんな私の心の叫びと、乗り越えて来た事、あれこれ。

2005年11月の出来事①

2006-08-12 16:14:45 | 病気の経緯と治療とか
新しい事をするって、緊張するなー。

私はS医大に、夫に付き添ってもらい来ていた。
やっぱ、大学病院って大きいんやなぁー! それに、患者さんも多いし。

前の、総合病院で渡された紹介状と、 MRのでっかい写真持って。

朝イチで行ったのに、初診と言う事、婦人科と言う事で、 又、数時間待たされた。
じっと、痛みと闘って、待った。 やっと順番が回って来て、呼ばれて診察室へ。

夫と中に一緒に入ると、 とても、笑顔の優しいおじさま先生。
(後でそれが、助教授と解ったんだけど)

「紹介状、読ませてもらったよ。いろいろと大変だったね。
もう、大丈夫。ちょっと診せてくれる?」

「もう、凄く痛むので、座れないし・・・泣」

恥ずかしいが、この年にして初対面の先生の前で、 号泣してしもーたよ
今まで、治療も受けれず放置され、痛みは最高潮に、 達していて、
優しい先生の顔を見ると、 安心からか、つい・・・(号泣してしまった!)

「よーし、わかった!絶対に触れない。見るだけ(眺めるだけ)にするから。
内診台には上れるかな?」

泣いてくちゃくちゃなまま、 しぶしぶ内診台へ上った。
そして先生は患部を見て、

「これは、エライ事になっとる。即入院しよーな」

ですってー。
準備もなーんもしてなかったし、 なんせ、入院も初体験。
びっくりやったけど、診察後すぐに、 外来病棟→入院病棟へ移った。

しかし、運の悪い事に、夕方までベッドが空かず、 空くまでの間、
ナント分娩室で過ごした・・・。 痛くてどーしよーも無いので、
とりあえず、横になる事が出来ただけでも、 良かった。

心配しているであろう、我が母に夫が電話をしてくれた。
私は、入院になったし、すぐに駆けつけてくれるモンだと、
勝手に期待していたが、

「今日は、植木屋が来るから、明日行く」

との返事。 少し、拍子抜けした。ま、いいけどさー。

ベッドに横になったら、主治医と言われるせんせーと、 担当看護師と言われるナースと、
病棟医長と言われるせんせーが、時間差で次々と、 挨拶にやって来た。
その度に、同じ事を聞かれるのが、少々めんどくさーって、 感じやったけど、
どの方も凄く優しかったのを、 今でも鮮明に覚えている。

第一印象、主治医のせんせー、すんごく冷静に加え、 淡々と話をする方だったので、

「頭デッカチで、冷たい先生なのかな?見た目もこわそーやし・・・。」

って思ったな。 初診してくれた、さっきの助教授とは、 全くタイプが違ったし。
正直、

「さっきのおじ様先生の方が良いよー!」

って、心で叫んだりして。

付き合いが長くなった今じゃ、 同年代だし、夫もいろいろと話易いみたいだし、
何より、誠実な性格と、無言の優しさの虜。
少々、S気質でいじめられる事も、あるけれど

そして主治医N先生の大ファンに、なってしもーたけど。
この日から、今現在も尚、N先生と、 担当看護師Yちゃんには、お世話になっている。

担当看護師Yちゃんは、私よりも8つも年下。 それなのに、すんごく心強い。
最初挨拶に来た時、私が痛い、痛いって言ってたから、ずっと体さすって、
不安でブチ切れそーな私の話、 うんうんって聞いてくれた。

Nせんせーが、

「痛みがマシになるかも、知れへんし、痛み止めの、注射を後で看護師さんに、
 打ってもらうから」

と、言った。 暫くして、看護師さんが来て、

「注射、お尻と腕どっちに打ちます?」

モチロン「腕にお願いします。」と言うと、

「8割の方がお尻ですよ?腕だと後遺症が残る事があるので」

やってさー。もー。
それやったら、最初からそう言えよ!みたいな。
そして、お尻に人生初の注射を打ち、 痛み止めが効くのを待ってみた。

がしかし、結局この注射、効かなかった。

丁度その頃、用を足したくトイレに行ったが、 尿意はあるのに、全く出ない
すぐNせんせーに言ったら、

「エコーで見てみよう。もしかしたら、溜まってへんかも解らんし」

エコーで見るに、凄く溜まってるらしい。 さっき外来で診てもらった時、検尿したのに。
その検尿から、4時間くらいしか経っていないのに、 どーして出ない?

すぐにN先生による診察が始まり、
(さっきの外来の時、痛いし断ったのに!)
その横には、偉いだろう年配の先生が、 あれこれ指示を出していた。
(これが後で、教授だとわかった)

たくさんの先生達が、カーテンの向こう側に見えた。 ま、概算で15人くらいは居たかな?
ハズカシイ!なんて言ってられない。
でも、イタイイタイイタイと、私は診察室の外まで聞こえるような、
細く大きな声を出していたよーだ。(夫談)

尿を出す為、尿道に1番細い管を入れる作業を、 N先生達は、しようと考えていた。
しかし、尿道は解らないくらいに病変が覆い、 管を入れる事さえ、出来ない状況に。

痛いわ、不安やわ、おしっこしたいわ、で、 私は、ヘトヘトになっていた。
そんな時、ずっと担当看護師Yちゃん、手を握っててくれた。
私を見ながら、

「大丈夫。ずっと付いてるからねー」

めっちゃ、心強かった。
Yちゃん、今もあの時のあなたの優しさ、 忘れてないよ。

尿道に管が通らないと言うことは、 もう、お腹から膀胱に穴を開けて、
直接膀胱に管を通すと言う、選択しか 私には、残されていなかった。

婦人科では出来ないと言う事で、 でも、私が動けないと言う事で、
わざわざ泌尿器科の先生達を、婦人科へ呼ぶ事になった。
待つ事1時間・・・。もう限界なんデスケド・・・。

用を足したいと思ってから、もうこの時5時間ほど 経っていた。
丁度その頃、ベッドが空いたと、4人部屋に移された。

やっと泌尿器科の先生、約2名到着。 先生達の第一声、

「すぐ、楽にしてあげるからなー。麻酔打つし、ちょっと痛むよー」

もう、私は麻酔の痛さなんて反応出来ないくらい、我慢していた膀胱は、
パンパンに膨れていた。
先生達が言うように、すぐ膀胱に棒みたいのを、 お腹から刺し、
穴を開けて、管を通す。 ものの、15分くらいだろーか?
開けた穴から、いっぱい出血してたけど、 すぐ、楽になった
人生初、尿管装着。

後で聞いたが、約1リットル近くも尿は溜まっていたらしい。

ある意味、スッキリしたので、お腹が空き、何か食べたいと、 部屋に戻ったが、
時計を見ると21時過ぎていた。 消灯時間?部屋は真っ暗。
病院の夜は、早いのね・・・。

そして人生初の、入院初夜を過ごす事となった。 4人部屋。
全く知らない方々と、過ごす夜・・・。
とっても淋しくて、とっても痛くて、怖かった。

長くそして初体験だらけの、1日が終わろうとしていた。
そして、これからが長い長い治療と闘病生活の始まり。

次へ続く

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2 コメント

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Unknown (てっかまき)
2006-08-22 01:56:38
コンニチハ。ノゾキにやって来ました。



ウチの旦那は、1ヶ月断食してる私の横で

「パン食べてもいい?」って食べましたよ!

何かずれてるというか・・・。(-_-)ウーム



私は導尿してて、尿管はずしたものの

尿意がまったく戻らず、トイレに行っても

「オシッコってどうやってでたんだっけ?」

と過去の自分に問いかけてました。

結局パンパンになって再び尿管つけてとって

もらいましたが。普段当たり前にしてる事が

急にできなくなるってコワイですよね。
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てっかのまきさん (クランベリー)
2006-08-22 12:38:33
てっかのまきさーん



わざわざ、見に来て下さって、めちゃ嬉しいです

そして、長文読んで下さり、ありがとう

あっちと違い、ちょっと閑散としてますが、

どうぞよろしくお願い致します。



私、尿道に尿管を差し込め無くて、(病変が覆ってて)

膀胱に直接差し込んだので、中々尿管、外すのに、

時間が掛かりました。

そして、てっかのまきさんと、同じく、

「尿意」が中々戻りませんでした。

ほんと、

「おしっこってどうやってたっけ?」

の、世界。

さっきまで、自分で排尿してたのに、

急に出来なくなったあの時、今でも思い出すと、

ブルブルしちゃいます



でも、1ヵ月も断食とは、辛いですね。

食べたくて、食べられないのと、

副作用で、食べられないのとでは、違いますもんね。



うちの夫も、多分、同じ事するって、思います。(笑)

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