まず驚いたのが、カラー作品だったこと(笑)
記憶していたワンシーンはB/Wだったんだよね。
なんでだろう?と考えるとそれはまだ家のテレビが白黒テレビだったんだろうと。
そうなると観たのは、小学一年生の前半までということになる。
それにしてもこんな映画だったとは!?
確かに覚えていたのはストーリーではなく、ただのワンシーンの画だけだったのだが。
そりゃあ覚えてないはずだ。単に怪獣大好きの子供が太刀打ちできる様な内容では全然ない。
そもそも怪物自体が出てくるのはほぼクライマックスだけだし、
極限に追い込まれた人間のエゴと欲望、もろさ、弱さを曝け出したいまとなっては見事な脚本も
「ゴジラ」の裏に隠れる原水爆の悲劇より、ある意味明確にわかりやすすぎるくらいに表現されているのだが
その含みが子供にはむつかしすぎる。
この脚本、海外の原作に星新一等が参加しての原案を基に書かれていることにも驚いた。
そして東宝のこの手の作品には欠かせない水野久美の見事な毒婦役。
どちらかといえばこちらがヒロインのはずなんだけど、
なんとなく名前を忘れられている八代美紀。
オープニング、エンディングの展開やストーリーの内容は
のちの「ウルトラQ」に引き継がれていると思う。
一気に観せられてしまったこの映画
「マタンゴ」
でもその唯一覚えていたはずのワンシーンはなかったんだよなあ。