My News Japan に国産ミカンの危険性について書かれた記事がありました。通常、国産は安全と思っていましたが、必ずしもそうでなくなってきていますね。農薬の扱いや放射能汚染による基準などはEUの方が、国民の健康を守るための基準がしっかりしているようです。転載します。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
安全な国産みかんはこう選べ!――EUが禁止した危険農薬検出で台湾が日本産みかんを廃棄、大一つで子どもに健康リスク
05:00 03/30 2014 植田武智
台湾で農薬が検出された日本産みかんでは、子どもにみかん1個以上で健康リスクが出る量。その農薬「メチダチオン」は世界的に製造中止になったものを、全農が独自に製造販売し続けている。商品名は『スプラサイド』。
今年2月、台湾に輸出された日本産みかんから多量の農薬「メチダチオン」が検出され廃棄処分となった。子どもが1個以上食べると急性参照用量を超える残留量だった。欧州連合(EU)はこの農薬を2004年に使用中止とし、2012年には輸入モノの基準値を日本の250分の1にまで厳しく下げた。
ところが、消費者の健康より農家・農協の利益を重視する日本は、台湾の5倍、EUの250倍という甘い基準を放置。その製造元・スイスのシンジェンタ社は、世界的な使用量減少で2011年に製造中止したが、日本国内だけは全農(JA)が登録・製造・販売の権利を買い取り農家に提供し続けている。5大産地県の農協に取材すると、いずれもメチダチオンを使用。安心をうたう生協&宅配業者の間でも、「大地を守る会」は不使用、「らでぃっしゅぼーや」は使用、など対応が分かれた。海外並みの安全安心を確保したいかたは、一覧表にまとめたので消費行動に反映してほしい。
※「大地を守る会」は取材に対し、現在は不使用と答えたものの、公式な使用禁止農薬リスト内で、メチダチオンを「『果樹』『パイナップル』のみ使用可」と発表していることから、突然、使用を再開するリスクがある。(2014年4月2日編集部追記)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【Digest】
◇台湾で日本産みかんから農薬メチダチオン検出で廃棄処分へ
◇日本のみかんの残留基準値では急性参照用量の4.8倍超過
◇EUでは残留基準値を250分の1に
◇世界的には製造中止も、日本だけ全農が製造販売続行
◇有田みかんも愛媛みかんも、メチダチオン使用
◇大地を守る会は不使用、パルシステムは選択式、残りは…
◇厚労省「急性参照用量」を正式決定
◇クロチアニジンの基準値案の慢性・急性ばく露評価試算
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◇台湾で日本産みかんから農薬メチダチオン検出で廃棄処分へ 今年の2月6日に台湾で日本産みかんからメチダチオンという農薬が1.4ppm(みかん1㎏あたり1.4㎎)検出された。台湾での残留基準は1ppmだったため、廃棄処分となった。
台湾での日本産みかんの残留農薬量では、急性参照用量を超過。筆者試算。
その同じ農薬残留量の日本産みかんを、一度に大量に食べた場合のリスクを検討したものが、下図である。
ミカンの国民全体の最大摂取量(※一度に食べる量)は326.4g(大体3~4個分)に設定されており、その量を食べた場合、急性参照用量(ARfD)の1.35倍になる。1~6歳の小児に限定した場合、3.8倍にもなり大幅に超過する。
※これは、下記に紹介する3月8日に厚労省が正式に導入を決定した急性参照用量の評価制度に基づいて、筆者が試算したもの。大人の場合、だいたいLサイズのミカンを4個、子どもではLサイズ1個と少し、で健康への影響が懸念されることになる。
◇日本のみかんの残留基準値では摂取許容量の4.8倍超過このメチダチオンという農薬の、日本でのみかんへの残留基準値は5ppm(みかん1㎏あたり5㎎)だ。
台湾の基準値は1ppmであったため廃棄処分にされたが、同じものが日本で売られていても、違法にはならない。
ミカンは皮をむけば大丈夫では?と思われるかもしれない。確かに残留農薬は皮の方に多く残っていると考えられる。しかしこの農薬メチダチオンは浸透性があり葉から植物の中に入って殺虫効果を持続させる。下記に紹介する欧州連合(EU)での評価でも、皮を取り除くことでの農薬の減少率のデータが無いので、安全側に立って減少率なしと仮定して評価してある。ちなみに日本の残留農薬検査法では、みかんだけは皮を向いた可食部で検査することになっている。台湾の検査法がどうなのかは不明だ。
◇EUでは残留基準値を250分の1に
そもそもこの農薬は世界的には使用削減の方向にある。欧州連合(EU)では2004年に登録を抹消し、使用できなくなった。ただその後もEUでは、輸入かんきつ類に対する残留基準値は、日本と同様の5ppmが設定されていた。
しかし2010年に人への健康影響を再評価したところ、5ppmでは急性参照用量やADIも超えてしまうことが判明。2012年に残留基準値を大幅に引き下げた。かんきつ類の残留基準値は250分の1である0.02ppmにまで引き下げられた。
◇世界的には製造中止も日本だけ全農が製造販売続行
世界的に使用量が減少したため、製造メーカーのスイスのシンジェンタ社は、2011年に、製造中止を発表した。しかし、なぜか日本でだけは、販売が続いている。と言うのも全国農業組合連合会(全農)が、このメチダチオンは、日本のかんきつ類などの果樹栽培や茶栽培でのカイガラムシ防除には必須だとして、日本での登録・製造・販売の権利を2012年1月にシンジェンタ社から買い取ったのだ。
2012年10月からは、全農の子会社であるクミアイ化学工業(株)が製造し、全農を通じて販売し続けている。農業協同組合新聞では、その農協の対応の早さをほめたたえる記事を掲載している。
全農は日本の農産物は世界一だと豪語するが、ミカンは世界一危険かもしれない。消費者の安全より農家の利便性を優先するJAの体質がよく表れている。
◇有田みかんも愛媛みかんも「メチダチオン」使用
食品添加物と違って、栽培中の農薬の情報は、商品には表示されていない。消費者としてはどのような対策が可能だろうか?以産地による差や、こだわりの農産物宅配会社を取材した結果が、以下である.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
安全な国産みかんはこう選べ!――EUが禁止した危険農薬検出で台湾が日本産みかんを廃棄、大一つで子どもに健康リスク
05:00 03/30 2014 植田武智
台湾で農薬が検出された日本産みかんでは、子どもにみかん1個以上で健康リスクが出る量。その農薬「メチダチオン」は世界的に製造中止になったものを、全農が独自に製造販売し続けている。商品名は『スプラサイド』。
今年2月、台湾に輸出された日本産みかんから多量の農薬「メチダチオン」が検出され廃棄処分となった。子どもが1個以上食べると急性参照用量を超える残留量だった。欧州連合(EU)はこの農薬を2004年に使用中止とし、2012年には輸入モノの基準値を日本の250分の1にまで厳しく下げた。
ところが、消費者の健康より農家・農協の利益を重視する日本は、台湾の5倍、EUの250倍という甘い基準を放置。その製造元・スイスのシンジェンタ社は、世界的な使用量減少で2011年に製造中止したが、日本国内だけは全農(JA)が登録・製造・販売の権利を買い取り農家に提供し続けている。5大産地県の農協に取材すると、いずれもメチダチオンを使用。安心をうたう生協&宅配業者の間でも、「大地を守る会」は不使用、「らでぃっしゅぼーや」は使用、など対応が分かれた。海外並みの安全安心を確保したいかたは、一覧表にまとめたので消費行動に反映してほしい。
※「大地を守る会」は取材に対し、現在は不使用と答えたものの、公式な使用禁止農薬リスト内で、メチダチオンを「『果樹』『パイナップル』のみ使用可」と発表していることから、突然、使用を再開するリスクがある。(2014年4月2日編集部追記)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【Digest】
◇台湾で日本産みかんから農薬メチダチオン検出で廃棄処分へ
◇日本のみかんの残留基準値では急性参照用量の4.8倍超過
◇EUでは残留基準値を250分の1に
◇世界的には製造中止も、日本だけ全農が製造販売続行
◇有田みかんも愛媛みかんも、メチダチオン使用
◇大地を守る会は不使用、パルシステムは選択式、残りは…
◇厚労省「急性参照用量」を正式決定
◇クロチアニジンの基準値案の慢性・急性ばく露評価試算
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◇台湾で日本産みかんから農薬メチダチオン検出で廃棄処分へ 今年の2月6日に台湾で日本産みかんからメチダチオンという農薬が1.4ppm(みかん1㎏あたり1.4㎎)検出された。台湾での残留基準は1ppmだったため、廃棄処分となった。
台湾での日本産みかんの残留農薬量では、急性参照用量を超過。筆者試算。
その同じ農薬残留量の日本産みかんを、一度に大量に食べた場合のリスクを検討したものが、下図である。
ミカンの国民全体の最大摂取量(※一度に食べる量)は326.4g(大体3~4個分)に設定されており、その量を食べた場合、急性参照用量(ARfD)の1.35倍になる。1~6歳の小児に限定した場合、3.8倍にもなり大幅に超過する。
※これは、下記に紹介する3月8日に厚労省が正式に導入を決定した急性参照用量の評価制度に基づいて、筆者が試算したもの。大人の場合、だいたいLサイズのミカンを4個、子どもではLサイズ1個と少し、で健康への影響が懸念されることになる。
◇日本のみかんの残留基準値では摂取許容量の4.8倍超過このメチダチオンという農薬の、日本でのみかんへの残留基準値は5ppm(みかん1㎏あたり5㎎)だ。
台湾の基準値は1ppmであったため廃棄処分にされたが、同じものが日本で売られていても、違法にはならない。
ミカンは皮をむけば大丈夫では?と思われるかもしれない。確かに残留農薬は皮の方に多く残っていると考えられる。しかしこの農薬メチダチオンは浸透性があり葉から植物の中に入って殺虫効果を持続させる。下記に紹介する欧州連合(EU)での評価でも、皮を取り除くことでの農薬の減少率のデータが無いので、安全側に立って減少率なしと仮定して評価してある。ちなみに日本の残留農薬検査法では、みかんだけは皮を向いた可食部で検査することになっている。台湾の検査法がどうなのかは不明だ。
◇EUでは残留基準値を250分の1に
そもそもこの農薬は世界的には使用削減の方向にある。欧州連合(EU)では2004年に登録を抹消し、使用できなくなった。ただその後もEUでは、輸入かんきつ類に対する残留基準値は、日本と同様の5ppmが設定されていた。
しかし2010年に人への健康影響を再評価したところ、5ppmでは急性参照用量やADIも超えてしまうことが判明。2012年に残留基準値を大幅に引き下げた。かんきつ類の残留基準値は250分の1である0.02ppmにまで引き下げられた。
◇世界的には製造中止も日本だけ全農が製造販売続行
世界的に使用量が減少したため、製造メーカーのスイスのシンジェンタ社は、2011年に、製造中止を発表した。しかし、なぜか日本でだけは、販売が続いている。と言うのも全国農業組合連合会(全農)が、このメチダチオンは、日本のかんきつ類などの果樹栽培や茶栽培でのカイガラムシ防除には必須だとして、日本での登録・製造・販売の権利を2012年1月にシンジェンタ社から買い取ったのだ。
2012年10月からは、全農の子会社であるクミアイ化学工業(株)が製造し、全農を通じて販売し続けている。農業協同組合新聞では、その農協の対応の早さをほめたたえる記事を掲載している。
全農は日本の農産物は世界一だと豪語するが、ミカンは世界一危険かもしれない。消費者の安全より農家の利便性を優先するJAの体質がよく表れている。
◇有田みかんも愛媛みかんも「メチダチオン」使用
食品添加物と違って、栽培中の農薬の情報は、商品には表示されていない。消費者としてはどのような対策が可能だろうか?以産地による差や、こだわりの農産物宅配会社を取材した結果が、以下である.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます