活版印刷紀行

いまはほとんど姿を消した「活版印刷」ゆかりの地をゆっくり探訪したり、印刷がらみの話題を提供します。

日本のアートディレクション展2018

2018-11-02 15:17:24 | 活版印刷のふるさと紀行

  展覧会の紹介をもうひとつ、現在、銀座グラフィックギャラリーで開催されている

『日本のアートディレクション展2018』についてです。略称をつかったADC展

でおなじみで、従来とおなじくリクルートのクリェーション・ギャラリーG8で東京

アートディレクターズクラブの一般作品が、このGGGで会員作品が同時に展示され

ております。

 その会員作品の展示されているGGGを見て、私はあらためてベテランとか熟達と

か、手練れといった言葉を連想いたしました。「さすが」という作品でいっぱいで、

明るく、充実した感じが横溢していました。とくに、永井一正さんの赤鉛筆1本で制作

したというLIFEシリーズの作品、松永 真さんのほのぼのとしたイラスト、浅葉克己

さんのシャープな切れ味に魅せられました。会期は11月22日まで。

 

 

 

 

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

感動した二つの書物展

2018-11-01 14:47:40 | Weblog

 今年になって印刷技術が誕生したてのころの「本」についての著作を2冊読みました。

一つは青土社から出ているラウラ・レプリの『書物の夢、印刷の旅』で、もう一つは、

作品社から出ている『ヴェネツィアの出版人』でした。

 どちらにもルネッサン期のヴェネツィア出版人アルド・マヌツィオが出てきて小説風の

記述で訳文も優れていて夢中で読みました。

 

 たまたま、これは私にとってたまたまですが、9月に上野の森美術館でやっていた「世界

を変えた」書物展でコペルニクスやニュートン、ウィンナーダーウィンなど、まさに、世界

を変えた人たちの稀覯本をじっくり見ることができました。いずれも、金沢工業大学のコレ

クションからで、会場構成も展示デザインもグッドでした。

 

 そして次にみたのが、これは現在始まったばかりの東京の印刷博物館の「天文学と印刷」展

です。コペルニクス本人が死んだ年に出版されたそうですから、あるいは本人は目に出来なった

かも知れない地動説を唱えた『天球の回転』などが、マサカ手にはとれませんが、1543年の

稀覯本をしっかり拝むことができます。また、上の2著に登場するアルドの印刷したアリステレス

の著作集や自身天文学者だったレギオモンタヌスの『アルマゲスト』も見られました。もちろん、

天文学以外の興味ぶかい動物や植物、地図など展示が豊富です。来年、1月20までです。

 

 

 

 

 

 

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする