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2014年度、早春のある日。曇り~雨~曇り とても寒い。
2014年春、源流域に遡上産卵するデカニジマスを駆除。
朝9:00,F氏と二人で、K川水系のとある源流域へ出発。途中の峠は雨、前からくる車がまったく見えないほどの濃い霧。峠を下ると雨はやや落ち着いた。
今年も積雪多く、山陰などの残雪で林道が通れないため、源流域まで車で到達できる渓流は限られる。
すなわち、残雪や、林道に倒れ込む多数の倒木のため多くの林道はまったく通行不能で、そのほかのいくつかの理由もあって雪解け増水中の源流域に釣り人が入ることは、これまでなかった。
しかし、渓流釣りとしては完全空白の、この時期に巨大ニジマスが産卵行動のため群をなして源流域に遡上する。
そのことを実見している釣り人は私たち以外にはごく稀であろうと思う。
雪が解け、林道が開通する頃には人知れず産卵を終えたデカニジマスたちは一斉に本流へ下って源流域からは姿を消し、雪解け大増水がおさまった頃には、渓流は何事もなかったかのように流れているのである。
初夏、そのような渓流源流域の浅いよどみを注意深くのぞき込むと、しばしばニジマス稚魚が真っ黒に群れているのを観察できる。
今年も、そのような渓流の一つにチャレンジした。源流域のポイント手前で残雪のため車はとうとう通行不能となりそこからはウェーダーに履き替えて徒歩でいった。
いつもの大型ニジマスポイントでは魚信なし。少し下流で私が45cmニジマス1♂をかけ撮影、やや腹ぺちゃで産卵行動後♂であった。
さらにもう一匹かかったが、これは巨大すぎた。水中でギラリと反転する大型♀の魚体を見たとき、ああ、これは無理かなと直感した。5分ほどがんばったが、あまりに猛烈な引きで耐えられず、ついに竿をのされたとたん針がパーンとはずれ逃げられた。
しばしば大型ニジマスの顎や口は硬くて釣り針が貫通できないため甘い刺さりの釣り針が最後にはずれてしまうのだ。
ここはオショロコマ棲息水域の心臓部だ。越冬後のオショロコマ成魚が見られるがデカニジマス用の大型針ではオショロコマは釣りにくく、やっと4匹を撮影した。
どんどん下流に下っていったF氏もほどなく大型ニジマスをかけたが悪戦苦闘の末、ついに竿をへし折られ同時にハリス切れで逃げられた。
大声で私を呼んだそうだが、渓流の音にかき消され彼の呼び声はまったく聞こえなかった。この渓流ではデカニジマスを引きずり揚げられるような川岸がない。
相棒のランデングネットによる助け船がなければ大型ニジマスを確保するのはしばしば困難である。
オショロコマはこのあたりまでで5匹を撮影したが、下流に行くにつれ次第にアメマスが多くなり、さらに下流へゆくとニジマス若魚とアメマスが混生するようになる。
ニジマスはアメマス生息域を通り越し、さらに上流のオショロコマ生息域で産卵しているようだ。
畳一枚ほどの岩陰のよどみから48cmニジマス♀が飛び出しヒット。今度は私がランデングネットで確保した。
この銀ピカニジマス♀はまだ産卵途中の個体で、ニジマスイクラ丼を作る程度の卵が残っていたが、胃は空虚であった。
その後もデカニジマスをさぐりながら釣り下った。
今日はデカニジマスの他にニジマス若魚数匹、アメマス4匹、オショロコマ5匹を撮影。
今年もオショロコマ生息域の心臓部に産卵行動のため遡上するデカニジマスを駆除するために来たのだが今日の敵は例年より相当に手強かった。
この渓流のもともとの住人オショロコマ。侵入してきた恐るべきインベーダーニジマスのため駆逐されつつある。制圧されるのは時間の問題かとも思うが、できるだけそれは先送りしたいと思う。
この時期のデカニジマス釣りは楽しいというよりは、むしろ難行苦行と言って良いだろう。この時期特有の冷たい雨が降りしきり、すっかり濡れてしまい死ぬほど寒い。
今日の釣りでここのオショロコマがニジマスに制圧されるのを多少とも先送りできたのだろうか。
F氏は新品のウェーダーなのに水が入って両足ぐしょぬれでひどく寒そう。買ってすぐの新品ウェーダーに特に穴も見えないのに水が入るのはこれで二度目だと怒っている。某有名釣具店製だが、その実態はどこか海外で安く作らせた低品質のものかも知れない。
この日も撮影させていただいたオショロコマとアメマスは全て丁寧にもとの場所にリリースしました。
まだ出たばかりの良質のコゴミが無尽蔵にあり、少しいただいてきた。
帰りの峠は、まだ濃い霧であったが峠を越え少し下るとウソみたいに霧が晴れ雨は止んだ。
この時期のみ開花する珍しい山草、サクラソウモドキ。
春に咲く豪華なシラネアオイ。
ニジマス釣り場としての実績はあるのだがニジマス放流を続けなければニジマス釣りを維持できないような水域(主にニジマス放流容認派の方々がイメージしている)がある一方で、放流ニジマスが野生化し自然繁殖の結果オショロコマや在来魚類をを全滅させたり、イトウの産卵床を破壊したり、北海道内に奇跡的に残存している貴重な生態系に多大な悪影響を与えている水域は現実に私が把握しているだけでも多々ある。
まず深呼吸、それから十分に気持ちを静めて、ごくごく冷静に考えてみればブラウントラウトやカワマスやブラックバスやブルーギルが全部ダメで、ひとりニジマスだけは勝手気まま、やりたい放題の放流が許される道理は、この後におよんでは何もない。
もう、勝手気まま、やりたい放題のニジマス放流が許された時代は去ったと思う。ニジマス放流可能水域の設定とニジマス放流ライセンス制、報告制の確立が望まれる所以である。
それが不可能であれば貴重な生態系保護のためニジマス放流は全面禁止となっても仕方がないとおもう。
夕食はおいしいニジマスのムニエルとニジマスイクラどんぶり。ニジマスの卵は小粒だが卵膜が遡上サケのイクラと違って柔らかいのでおいしい。
コゴミをゆでてマヨネーズをかけたものは最高の春の味覚で腹一杯食べた。
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2014年度、早春のある日。曇り~雨~曇り とても寒い。
2014年春、源流域に遡上産卵するデカニジマスを駆除。
朝9:00,F氏と二人で、K川水系のとある源流域へ出発。途中の峠は雨、前からくる車がまったく見えないほどの濃い霧。峠を下ると雨はやや落ち着いた。
今年も積雪多く、山陰などの残雪で林道が通れないため、源流域まで車で到達できる渓流は限られる。
すなわち、残雪や、林道に倒れ込む多数の倒木のため多くの林道はまったく通行不能で、そのほかのいくつかの理由もあって雪解け増水中の源流域に釣り人が入ることは、これまでなかった。
しかし、渓流釣りとしては完全空白の、この時期に巨大ニジマスが産卵行動のため群をなして源流域に遡上する。
そのことを実見している釣り人は私たち以外にはごく稀であろうと思う。
雪が解け、林道が開通する頃には人知れず産卵を終えたデカニジマスたちは一斉に本流へ下って源流域からは姿を消し、雪解け大増水がおさまった頃には、渓流は何事もなかったかのように流れているのである。
初夏、そのような渓流源流域の浅いよどみを注意深くのぞき込むと、しばしばニジマス稚魚が真っ黒に群れているのを観察できる。
今年も、そのような渓流の一つにチャレンジした。源流域のポイント手前で残雪のため車はとうとう通行不能となりそこからはウェーダーに履き替えて徒歩でいった。
いつもの大型ニジマスポイントでは魚信なし。少し下流で私が45cmニジマス1♂をかけ撮影、やや腹ぺちゃで産卵行動後♂であった。
さらにもう一匹かかったが、これは巨大すぎた。水中でギラリと反転する大型♀の魚体を見たとき、ああ、これは無理かなと直感した。5分ほどがんばったが、あまりに猛烈な引きで耐えられず、ついに竿をのされたとたん針がパーンとはずれ逃げられた。
しばしば大型ニジマスの顎や口は硬くて釣り針が貫通できないため甘い刺さりの釣り針が最後にはずれてしまうのだ。
ここはオショロコマ棲息水域の心臓部だ。越冬後のオショロコマ成魚が見られるがデカニジマス用の大型針ではオショロコマは釣りにくく、やっと4匹を撮影した。
どんどん下流に下っていったF氏もほどなく大型ニジマスをかけたが悪戦苦闘の末、ついに竿をへし折られ同時にハリス切れで逃げられた。
大声で私を呼んだそうだが、渓流の音にかき消され彼の呼び声はまったく聞こえなかった。この渓流ではデカニジマスを引きずり揚げられるような川岸がない。
相棒のランデングネットによる助け船がなければ大型ニジマスを確保するのはしばしば困難である。
オショロコマはこのあたりまでで5匹を撮影したが、下流に行くにつれ次第にアメマスが多くなり、さらに下流へゆくとニジマス若魚とアメマスが混生するようになる。
ニジマスはアメマス生息域を通り越し、さらに上流のオショロコマ生息域で産卵しているようだ。
畳一枚ほどの岩陰のよどみから48cmニジマス♀が飛び出しヒット。今度は私がランデングネットで確保した。
この銀ピカニジマス♀はまだ産卵途中の個体で、ニジマスイクラ丼を作る程度の卵が残っていたが、胃は空虚であった。
その後もデカニジマスをさぐりながら釣り下った。
今日はデカニジマスの他にニジマス若魚数匹、アメマス4匹、オショロコマ5匹を撮影。
今年もオショロコマ生息域の心臓部に産卵行動のため遡上するデカニジマスを駆除するために来たのだが今日の敵は例年より相当に手強かった。
この渓流のもともとの住人オショロコマ。侵入してきた恐るべきインベーダーニジマスのため駆逐されつつある。制圧されるのは時間の問題かとも思うが、できるだけそれは先送りしたいと思う。
この時期のデカニジマス釣りは楽しいというよりは、むしろ難行苦行と言って良いだろう。この時期特有の冷たい雨が降りしきり、すっかり濡れてしまい死ぬほど寒い。
今日の釣りでここのオショロコマがニジマスに制圧されるのを多少とも先送りできたのだろうか。
F氏は新品のウェーダーなのに水が入って両足ぐしょぬれでひどく寒そう。買ってすぐの新品ウェーダーに特に穴も見えないのに水が入るのはこれで二度目だと怒っている。某有名釣具店製だが、その実態はどこか海外で安く作らせた低品質のものかも知れない。
この日も撮影させていただいたオショロコマとアメマスは全て丁寧にもとの場所にリリースしました。
まだ出たばかりの良質のコゴミが無尽蔵にあり、少しいただいてきた。
帰りの峠は、まだ濃い霧であったが峠を越え少し下るとウソみたいに霧が晴れ雨は止んだ。
この時期のみ開花する珍しい山草、サクラソウモドキ。
春に咲く豪華なシラネアオイ。
ニジマス釣り場としての実績はあるのだがニジマス放流を続けなければニジマス釣りを維持できないような水域(主にニジマス放流容認派の方々がイメージしている)がある一方で、放流ニジマスが野生化し自然繁殖の結果オショロコマや在来魚類をを全滅させたり、イトウの産卵床を破壊したり、北海道内に奇跡的に残存している貴重な生態系に多大な悪影響を与えている水域は現実に私が把握しているだけでも多々ある。
まず深呼吸、それから十分に気持ちを静めて、ごくごく冷静に考えてみればブラウントラウトやカワマスやブラックバスやブルーギルが全部ダメで、ひとりニジマスだけは勝手気まま、やりたい放題の放流が許される道理は、この後におよんでは何もない。
もう、勝手気まま、やりたい放題のニジマス放流が許された時代は去ったと思う。ニジマス放流可能水域の設定とニジマス放流ライセンス制、報告制の確立が望まれる所以である。
それが不可能であれば貴重な生態系保護のためニジマス放流は全面禁止となっても仕方がないとおもう。
夕食はおいしいニジマスのムニエルとニジマスイクラどんぶり。ニジマスの卵は小粒だが卵膜が遡上サケのイクラと違って柔らかいのでおいしい。
コゴミをゆでてマヨネーズをかけたものは最高の春の味覚で腹一杯食べた。
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いつもたのしく、そして興味深く拝見させていただいております。
想像以上にニジマスが細い場所にまで入り込んでいるので驚きました、
釣り人はこのような現実を直視して在来の種類を守らなくてはいけない事に気づいて欲しいものですね。
たくさんいるから大丈夫とか、安易に考えて気づいたらいなくなってたって場所や魚はたくさんいるでしょう。魚が豊かなうちに保護対策をしてもらいたいものですね。
これからも楽しみに拝見させていただきます。