Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

番外編292. 鳴り物入り

2017年07月03日 | Photographic Equipment

 画像は、16mmから300mmまで撮影できるフィールドワーク用EOSシステムの機材である。なぜか私はデジタルになってから、それまで使用していたニコンF、F3、F4システムから抜け出してキャノンを使い続けてきた。多分当時のニコンはズームレンズの開発がとろかったのだろう。いまでも28-300mmなんていう高画質ズームレンズはニコンにはないから。

 といってEOS1DsMark3は今ではいささか古く、大変重たく、むしろオリンパスの方がデジタルシフト機能もあり、こちらの方が便利であることはたしかだ。だがEOSは、耐久性があり、バッテリーの持ちがよく電源が得られないところとか、日々停電するようなところでは予備バッテリーがあれば一週間は仕事ができた。電気がきていてもカトマンズのように年中停電の街も多いでしょう。そうした実用性がこの重たい機材を持ち出す理由である。こうして時々陰干しがわりに使って機材の仕様を維持している。

 だが、この古いEOS1DsMark3のこれ見よがしの大きなシャッター音は恥ずかしくなるぐらい大きいのだが今でも大変使いやすい機材だ。なにしろソフトウェアで私の初期型広角ズームの周辺解像力の甘さを補正してくれるあたりもキャノンである。そしてアジアの市場などで撮るぞ!、といわんばかりにガシャガシャンと威圧的に撮影するのはある種の快感であった。まあ撮ったら金払えというのが海外の市場だから、一番安い紙幣でも投げ捨ててもっと撮るというのはいかにもEOS的傲慢な撮影方法か(笑)。どこか鳴り物入り的ではあるが、鳴り物入りの機材であり、鳴り物入りの撮影である。

 だから昨年のロシア・ウクライナのフィールド調査では、EOS1Dsに28-300mm+デジタルシフト機能付OLYMOUS E-M1に7-14mmという変則的なシステムにした。もちろん建築や街を撮るには過不足ないシステムだったけど、イスタンブール空港で当時国内販売されていなかった水深30mまで潜れるニコンAW130のイエローボディーをポチってしまった。そしたら意外にポケットに入る完全防水のこの小さな機材が結構活躍してくれた。少し解像度が寂しいようにも思われるが。

 EOSの欠点は、飛行機の手荷物重量制限にひっかかりやすいということだ。だからレンズなどの機材類はリュックなどの預け入れ荷物に入れて、標準レンズをつけたボディにするとまあ1.3kg弱で手荷物になる。そのための軽い標準レンズかパンケーキレンズが必須である。ここでは一番軽い標準レンズにしてある。

 それにしてもこれを撮影したiPhone7の解像度が結構高いではないですか。もちろん歪曲収差や周辺部が甘いかなというところはあるが、それでも画像はフィールドサーベイに持ち出せる実用域にある。だからフィールドサーベイに出かけようかとすら思わせるが、バッテリーの持ちが2日分ぐらいだとEOSほど持たないので実際に使うことはないだろう。

 こういう機材の手入れをしていると、次はインドのバナラシへゆくかなどと危ない発想をしてしまいそうだ。

 

iPhone7

コメント
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