Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

京都に棲む2.

2008年10月25日 | Kyoto city
 全国どこでも祭の種類と数の多さは、日本の特徴だと思われる。京都も市内だけでも相当数の行催事があり、「京都観光情報」によれば、年間230件ほどが紹介されている。こういうもので時間をつぶすこと自体が、どこか老人臭い趣味だが、主宰する側ではなく、まあ見ている限りでは労力もなく、都市型エンターテイメントである。そんな一つに時代祭があり、要はヒストリカル・ファッション・パレードだ。そんな祭効果もあり、現在年間5,000万人近くのビジターがこの町を訪れる。日本人二人に一人が訪れたとする観光規模も、資源の多さをみるようだ。
 ところでビジターであったときの意識と、この町に棲んでいるハビターの意識とは当然の事ながら異なる。私自身、用事がなければ観光地は騒々しいので近寄らなくなった。それよりも、住まいの方が静かでよい時間を体験できる。
 都心近くに住んでいても、街区を囲むような高層マンションの高く厚い壁は、自動車の騒音や観光時の賑わいを遮り、街区の中心部には、古い建物や寺院が残り静かな生活とたたずまいがある。そうなるように都市空間のゾーニングを施している。つまり高層マンションを塀に見立て、その中には、古い町や緑や路地があり、日常の暮らしを創り出している日本建築の発想そのものである。

CanonEOS 40D,EF F3.5-5.6/100-400mm 
コメント
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