「SED」ディスプレイ量産化へ

キヤノンと東芝は９月１４日、次世代ディスプレイ方式の
１つである「SED」(Surface-Conduction Electron-Emitter
Display)の開発・精算及び販売のための合弁会社を今年の
１０月に設立すると発表しました。

「ヤ」を強調してるのは仕様です。お察し下さい
※コメント欄参照

「SED」と言う名称はあまりなじみが無いと思いますが
この技術は簡単に言うと「小さいブラウン管」をブロック状
にして、組み合わせる事によって薄型で省電力・高画質
・大画面を実現している方式です。

つまり、パソコンのモニターで言うと１ドット分が１個の
小型ブラウン管になっていて、それが画面の大きさだけ
合体している状態になっているということになります。

このディスプレイは１９８６年からキヤノンが実用化に
向けて開発を進めていたのですが、１９９９年から東芝と
共同で開発を行い、実用化の目処が立ったため、合弁会社
の設立となったようです。

発表会の会場にはSED方式の３６インチディスプレイも展示
され、実用化へ着実に進んでいることをアピールしています。

しかし、良いことずくめと思われるこの方式のディスプレイの
最大の問題点は作るのにコストがかかりすぎる点、つまり
「価格が高い」点です。

今回の発表でも価格については「発売時の市場状況による」
と言葉を濁している点を考えると、量産化が進んでいる液晶
やプラズマディスプレイと渡り合うにはかなりのコスト削減
が必要になると考えられます。

関連リンク
キヤノンと東芝、SED方式の新薄型ディスプレイ事業を共同立ち上げ（AV Watch）