ひたむきってどっち向き?

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救急ライセンス研修 for レジデント(その2)

2015-07-21 18:56:13 | 臨床研修
週末のBLS(一次救命処置)は研修医限定コースだったので、1~2年目のフレッシュマンが受講した。皆さん素直な方ばかりだが質問も多く、熱心さが伝わってきた。

【BLSとは?】
Basic Life Support(ベーシックライフサポート)の略称で、成人、小児、乳児の一次救命処置(胸骨圧迫&人工呼吸)、気道異物、AEDの使い方について学ぶもの。
アメリカ心臓協会(AHA)公認の医療従事者向けコースであり、救命処置の基礎中の基礎となるもの。

彼らの将来像は、医学生のうちから臨床実習等を通じてある程度興味のある診療科を決めている子もいるが、全く決まってない子もいる。また、決めていたとしても、臨床研修中にスーパーローテートで様々な診療科を回っているうちに、他の診療科の素晴らしさや、尊敬できる指導医との運命の出会いなどで進路を変える子も多い。したがって、今回は極めてニュートラルな状態の子が多いことが想定される。いうなれば彼らは万能細胞のような存在。

ただし、臨床研修中には救急科での研修が必修とされており、少なくとも3ヶ月間は救急科に所属して救急医療を習得する。また、当直業務では夜間の救急対応を迫られることもあり、CPA(心肺停止)の患者を診ることは往々にしてあるので、ACLS(二次救命処置)及びBLSの習得は重要である。

つまり、診療科は決まっていないかもしれないけど、救命処置は必須な状態で受講しにくるが、どの診療科に進むにしても、今日学んだことがどれだけ大切で活きてくるかを理解してもらわねばならない。インスト冥利に尽きるということ。武者震ってくるね。


えびんこの人工呼吸の図。医療従事者(プロフェッショナル)が現場に到着するまで、バイスタンダー(その場に居合わせた人)が適切な救命処置を出来るか否かで、傷病者の蘇生率&社会復帰率は大きく変わってくる。一次救命処置は一般ピーポーの我々も是非習得しておきたい。


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