5番の刺繍糸

趣味の針仕事・庭仕事・料理を中心に、日々のあれこれを綴ります。

はるゆたかブレンド、そしてサフ

2009年10月29日 | 食べ物のあれこれ


早速、昨日買ってきた粉の中から、
『はるゆたかブレンド』で、プレーンな食パンを焼きました。
この強力粉は、“はるゆたか小麦”と“春よ恋小麦”を中心とした、
100%北海道産の小麦をブレンドしたものです。(タンパク質11.0±0.3%)

まずは、パンが膨らむ仕組からお話しすると、
イーストはパン生地に含まれる糖を分解して、
アルコールと炭酸ガスを生成します。
このときの炭酸ガスの作用でパンは膨らむ訳ですが、
しかし、この炭酸ガスがパン生地から抜けてしまえば、
元も子もありません。

そこで登場するのが、小麦粉からつくられるグルテン。
小麦粉だけに含まれる2種類のタンパク質が、
水と一緒に捏ねられることで網目状のグルテンを生成し、
炭酸ガスの気泡をがっちり覆うのです。

パンの肌理、あれは炭酸ガスによる無数の気泡によるものです。
ただ膨らますだけならベーキングパウダーでも可能なのですが、
あの肌理立ちと独特のアルコール類の香りは、イーストだけがなせる技で
“パンには強力粉とイースト”というのは、こういう理由なのです。

だから、よく膨らんでソフトなパンを作りたいなら、
グルテンの元となる、タンパク質含有量の多い小麦粉を選ぶ、
という選択肢も出てきます。
国産の小麦は、外国産に比べてタンパク質の量が少なく、
またそれ自体が弱めだそうで、
縦方向の伸びが弱いという特徴があるようですから、
一般に、タンパク質の多い外国産の方が食パンに向くでしょうか。
ちなみに、粉自体が持つ水分量は国産の方が多いです。
これにより、配合する水分量も変わってくるのですが、
一般的に、水分量が多いほどパンは美味しくなるそうで、
手で捏ねる場合は、柔らかい生地の作業性との兼ね合いになるようです。

また、カリカリ、もちっとしたハードなフランスパン系には、
準強力粉という、タンパク質が少し控えめの粉が向きます。
実際のレシピには、強力粉と薄力粉を混ぜる方法が多いのですが、
これでタンパク質の量を調整しているのですね。
菓子パンは、このふたつの中間となるようです。

いやぁ、お菓子やパンって科学ですよね。
こうやって見ると、実験のような気分になってくる。(笑)



さてそこで、話は、うちのパンちゃんですよ。

もうねぇ、本当に。
焼いている間から、いつもとは違う香りが漂っていました。
いい香りなんです。甘い香り。
甘いといっても、いやらしくない清々しい香りで、
どちらかというと、ほんのりお菓子寄りの匂いすらしてくる。
でも、あくまでも控えめで上品な香り。



これは、イーストによるところも大きいと感じました。
ネット通販での購入者の評価でも、
「香りが違う」「あの、嫌なイースト臭がしない」
といった書き込みが多かったように思います。
実際に焼いてみて、これは本当だと思いましたよ。
また、イーストは空気に触れさせないよう密封して、
冷蔵庫に仕舞っておくのですが、
この袋は開封後にも、口を閉じやすくなっていました。

でも、1斤で3gほどの消費ですから、
一体これって、何回分のイーストなんだ?と思わなくもない。(^ー^;
125g入りだから、40斤分以上あるのですが。
劣化する前に使わなければなぁ...。大丈夫かなぁ...。



焼き上がった食パンは、とにかく柔らかく、ふかふかです!
そして、しっとりしております。
外国産小麦との違いというか、ギャップというか、
「しっかりと受け止めましたー!」と手をあげたくなるくらい、
その違いは明らかでした。

確かに、一次発酵中は膨らみが控えめでしたし、
( その後、焼きに入る前には充分膨らみました。)
焼き上がってナイフを入れても、その手応えは違いました。
( 柔らかい分、切りにくかったのです。)
でも、皮のカリカリと、中のふわふわもちもちは、
いつもの感じとは、何だか違う種類だぞー!と。

それに、甘いんです。匂いに違わず甘みがある。
これは砂糖の量ではなく、小麦の持つ味だと思いました。
そして、バターの風味もしっかりと感じましたよ。
決して多くない、いつもの配合なのですが、
これは明らかにバターのコクのある風味......
す、すごいなぁ、小麦粉。( ゜▽゜;)

今日は夫がいるので、
午後のおやつで、2人で半分近くを食べてしまいました。
「 うーん、旨い!旨すぎるぅ...... 」
「 止まらなくなっちゃうわ!」
トーストしてもしなくても、それぞれに美味しいです。

さて、これは国産か否かの違いだけなのか、
これは、他の粉も試してみなきゃ分かりませんね。
自家製の美味しいパンが食べられるだけでも嬉しいのに、
これで一層、違いを比べる楽しみも増しました!(人´∀`)







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2 コメント

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Unknown (谷間のゆり)
2009-10-30 00:32:34
おいしそうなパンが次々と出来上がっていますね。
終戦直後、一軒置いて隣の食堂の賄いさんの女性が握りこぶしほどの焼く前の種を持って来てくれて、母は其れを種にして発行させて、少し種にすると取って置き、次のパン作りに使っていました。
パン焼き器などは無かったですが、厚いアルミ鍋で焼いていました。
谷間のゆりさんへ (デュー)
2009-10-30 19:28:16
もう、食パンは一切外で買わなくなりました。
お母さまは、生種を譲ってもらっていたのでしょうか。
アルミ鍋で焼くパンも素朴でホカホカ、なんだか美味しそう。

ホームベーカリーの登場で、本当に気軽に焼けるようになりました。
しかも、ジャムもバターも要りません。

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