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“蜘蛛(クモ)”の巣 → 正確には “蜘蛛”の網 

雨上がりのある日“蜘蛛(クモ)”が、生垣に巣を張っていました

いつも何気なく見ている“蜘蛛”の巣ですが、よく見るとなかなかきれいだし、ちょっと幻想的な世界を醸しています

生垣の樹の葉に巧みに糸を絡ませ、まるで定置網の様に獲物がくるのを待っているのですが、生憎の雨で網に水滴が付き、まるで水玉の袋です

それにしても“蜘蛛”の糸は、科学的見地からみるとなんかもの凄い秘密がありそうです

 “蜘蛛(クモ)”は、通常「虫」と呼ばれる生物種ですが、一般昆虫とは脚の数が8本、頭部と胸部の境界が明確でない事、触覚がない事などから区別されています・・・一般昆虫とは脚の数は6本です                                           それになんと言っても、“蜘蛛”の特徴は糸を出す動物だという事です                                でも“蜘蛛”のほかにも、カイコや毛虫などの仲間で糸を出す動物・昆虫はいますが…

この糸は「たんぱく質」で出来ており、哺乳動物の体毛とどうやら同じ成分で、「動物性繊維」といえそうです                                                                                        「動物性繊維」は棉や麻などのセルロース中心の固い「植物性繊維」と比べて、しなやかで丈夫であるという特徴を持っています

「アミノ酸」から「たんぱく質」は作られます                                                          即ち食べ物からアミノ酸はたんぱく質を消化・吸収してできるので、アミノ酸の違いでたんぱく質の性質が変わってきます

緑陰の笹の陰で、幾つ物の“蜘蛛”が「巣」、いや「網」を掛けていました

“蜘蛛”の種類によって、実に多様に網の形や構造が違っています

一般的に“蜘蛛”の網として見られるのは、中央から放射状に引かれた糸(=縦糸という)に、同心円状に細かく糸(=横糸)が張られた構造で、この網形を『円網(えんもう)』と呼ばれています                                                                  尚『円網』の外側に縦糸を張る枠に当る糸は、「枠糸(わくい)」というそうです

  

「網」の中で粘り気があるのは「横糸」で、横糸をよ~く見ると、数珠のように粘球が並んでいるのがわかります                                                                                         “蜘蛛”はこの「横糸」の張り方に工夫をこらしており、螺旋状に張っているのですが、普通「網」の下側の方に粘球数を多くするため、一部を螺旋ではなく、往復した張り方をしているそうです

“蜘蛛”の張る「網」の形には、『円網』以外にさまざまな形がある冒頭の画像は『皿網』と呼ばれる網のようです

『皿網』は、糸を縦横に重ねた薄い膜状の網と、それを支える上下に張られた糸からつくられているそうです                                                                   さらにこれも幾つか種類があり、膜状部が皿を伏せたような伏せ皿型のもの、下向きにくぼんだ受け皿型のもの、ほぼ水平に広がるシート状のものなどがあり、大抵、施工主の“蜘蛛”は膜状部の中央で、下側にぶら下がっているらしのですが、雨が降るとどこかで雨宿りしているようで、画像では見れませんでした

    “蜘蛛”の糸の強度はどのくらいあるのか調べてみたら・・・

引っ張り強度はナイロンよりやや劣りますが、弾性力は約二倍・数字であらわすと、蜘蛛の糸31%に対してナイロン16%だそうです                                                                        太さを同じにしての引っ張り強度を他の物質と比べますと、骨や腱、ゴム、植物繊維よりも強く、鋼鉄の半分にも達するそうです・・・でも鋼鉄との比較は技術者の眼からはちょっと??の点がありますが、まぁ~いいか~

それにしても、“蜘蛛”のお腹の中で、こんな凄いものを作る製糸工場があるなんて、信じがたいですね 

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