中村正直の「頑張れプロ野球」

ベテラン野球記者の本音ブログです。

みなさん、1年間有り難うございました

2008-12-28 16:08:09 | Weblog
 体に力が入らない。朝から午後3時過ぎまで、いろんなことが起こった。そのすべてを書く気力もないし、そんなことを書いたところで、読んでいる方のプラスにはならない。ただ、その原因の1つだけ書くとすれば、それは有馬記念だ。13ダイワが華麗に逃げ切った。無茶苦茶強かった。脱帽だ。馬群に飲まれることを想定した自分が恥ずかしい。それほど、強かった。ウオッカがいれば、さらに盛り上がったことだろう。

 2着は最下位人気のアドマイヤモナーク。「差し馬が来る」との過程は間違っていなかった。6のエアも、11のジャーニーも上位に来た。ただ「モナ」は想定外だった。今年を代表する名前が入っていたのに…。

 負けた。さっぱりと負けた。これだけ外れると逆に気分がいいものだが、その他の要因が重なっているから、体が重いのである。こんな気分で年を越すのか、と思うと、さらに気が滅入る。だが、いつまでも過去に引きずられていてもいかん。年越しの前に、すべての問題を解決し、新しい年を迎えよう。

 1月からいろんなことをこのブログに書いてきた。喜怒哀楽がありすぎや!と思われる方もいるだろう。すんまへんなあ。性格がそうでして…。親父は親父らしく、また来年も頑張るつもりでいます。ただ、このブログに関してはどうなるか、自分でもわかりませんが…。ともかく、1年間お付き合いいただき、有り難うございました。では、よいお年を―。

最後に笑うはヒーローか、ゴッホかスカーレットか?

2008-12-27 10:11:14 | Weblog
 さあ、今年最後の大一番が迫ってきた。有馬記念。クリスマスと正月の間に、この競馬のグランプリがあると、何だか慌ただしくて仕方ない。しかし、うれしい。一年の総決算。ダメだったものは何とかここで取り返したいと思うし、よかったものは、さらにここで稼いで締めくくりたいと考える。もちろん、自分は前者。何とか取り返したい。だが、無茶はしまい。いつもそうして自分を地獄に突き落としてきた。冷静に考えよう。

 去年は“KY馬”マツリダゴッホの激走で、本命にした◎メイショウサムソンが大負けに負けた。自信があったのだ。それなのに、あんな負けを喫した。相当へこんだよ、あのときは。しかし、今度はサムソンにとって引退レース。武豊も気合が入っていることだろう。去年は内でジッとしながらも、直線は伸びなかった。今度は4角先頭の意気込みで、前にいくダイワを捕らえにかかるに違いない。

 つれてマツリダも動く。4角過ぎで乱ペースになり、先行が一気に馬群に飲み込まれる。もちろん、ダイワが踏ん張り通す可能性はあるが、ここは飲まれると過程して、差し馬から軸を選びたい。印はこうだ。

 ◎8  スクリーンヒーロー
 ○1  カワカミプリンセス
 ▲13 ダイワスカーレット
 △5  フローテーション
 △7  アルナスライン
 △11 ドリームジャーニー
 △6  エアシェイディ
 △10 マツリダゴッホ

 力強かった前走のジャパンカップ。この秋最大の上がり馬が、最後もデムーロの豪腕に応える。次は牝馬は牝馬でもカワカミの方。そして、飲まれたダイワが3着は死守。これでどや。8→1→13が本線だ。

 あの3頭に△の5頭をどう組み合わせるか。これをあすまで考えたい。

王さんからの「直電話」

2008-12-26 07:17:15 | Weblog
 きのうの午後、会社で雑用をしていると、管理部の富高さん(女性です)が、慌てた表情で善積報道部次長を探しているのが見えた。「善積さん、どこですか?」。尋常じゃない顔つきで、野球デスク・岩田に聞いている。岩田はいつもの如く冷静に「知りませんが…」と素っ気ない。富高さんの顔は青ざめている。そこに、河村報道部部長が通りかかった。「河村さん、実は…」。今度は部長の顔つきが変わった。

 何やろ?と思ったのもつかの間、部長は自分のデスクにつくなり、電話の受話器を持って話し出した。明らかに興奮していた。受話器を置いた後、こう言った。「オーさんからやった…」。えっ、オーさんってどのOさん?すぐにはわからなかった。部長が普通に戻って周囲に説明を始めた。「『ソフトバンクの王です』って…。この間のお兄さんの葬儀で、うちが弔電と供花を出したやろ。そのお礼やった」。それで直に電話をくれたのか…。

 思いだした。7年か8年前、王監督の夫人が亡くなった際、私は自宅から本紙評論家・江夏豊さんから依頼された弔電を打った。後日、自宅に電話がかかってきた。家人が出たのだが、相手は王監督その人だった。今回と同じように「江夏君にお礼を言っておいてください。お願いします」と丁寧に言われた。恐縮して、身体が縮む思いだった。

 今回の兄上の葬儀・告別式には、球界内外から数百人の参列者があったという。おそらく、王さんはその1人1人にお礼の電話をかけているのに違いない。もしくは、自分と関係のある方だけにお礼を言っているのかもしれない。だが、それでもすごい労力である。王さんの人柄というか、几帳面な性格が如実に表れていると思う。それにしても、すごい人だ。自分には到底できない。

 「王さんはすごい…」。そのとき会社にいた誰もが感心していた。人の心がすさぶような事件ばかりの今の世にあって、何とも「うれしい一時」を味わった。

「ケビン・メンチ」の考察

2008-12-25 09:43:27 | Weblog
 皆さん、クリスマスはいかがお過ごしでしょうか?私らの家は、上の息子がイブに生まれたので、自然と「クリスマス&バースデー」になり、毎年ささやかに祝っております。2ついっぺんにやって手間は省けるものの、出費は2倍。これに下の息子が“相乗り”するもんだから、4倍に膨れ上がる。世の中不景気なのに…と思われる方もいるだろうが、こればかりは仕方ない。将来を背負って立つ彼らを喜ばすのは、このときをおいてないんだから…。

 そんなイブに、阪神がやっと新外国人・メンチとの契約にこぎつけて発表した。前にも書いたが、まるっきり期待はしていない。たとえ、キャンプでバカバカ打ったとしても、過剰な期待をしてはダメだ。過去の経験則からして、それが言える。ただ、何度も言っているように、彼の監視(チェック)だけはよくしていかないといけない。

 ここ数年の阪神助っ人野手は、どれもこれも“ヘボ”続きで、全くチームに貢献していない。そこそこ働いたのは、すべてよその球団から連れてきた選手で、自前で獲得した助っ人は壊滅状態に近い。この間、ようやく坂井オーナーがそのことを口にしたのだが、私からすれば「何をいまさら」という感が強い。

 しかし、もうええ加減外れは許されない。その意味では、今度のメンチには渉外担当者の“今後”がかかっている。生活をかけた選手、と言い換えることができるだろう。「もう下手は打てない」という切羽詰まった状況の中で獲得したこの助っ人がどれほどのものなのか。我々マスコミも注意深く見守るし、ファンの方々も冷静に動向を注視してほしい。

万能男・関本の「価値」

2008-12-24 15:58:54 | Weblog
 「関本の評価は?」という質問があったので、今回は彼の今季について振り返ってみたい。打率は3割を少し切る・298だったか。犠打数は同僚の平野に次いでリーグ第2位。三塁、二塁、そして一塁と3つのポジションをこなし、打順も指定席だった2番から5番、6、7、8蕃と器用にこなした。今季、我がデイリースポーツが制定する「猛虎感動大賞」は新井だったが、それに次ぐ活躍をしたと個人的に考えるのが関本である。

 このおっさん記者は、高く関本を評価している。彼はここ数年地味に結果を残してきて、今年大きな花を咲かせた。はっきり言えば、もう「今岡の控え」でも「代用」でもない。今岡の方が「関本の控え」とまで言っていい。本塁打の数は物足りないが、その他はほぼ合格点。守備の安定性は、バルディリスや平野と何ら遜色ない。総合的にみれば、内野陣では、新井を別格として、鳥谷とこの関本は五分と五分だろう。リーダーシップという観点でみれば、鳥谷より上である。

 そんな関本が8500万というのは、いささか腑に落ちない。来季の期待料を含め、ポンと1億を出してやったら、と思った。1億を越えることで、本人にもっと強い責任感が生まれ、自覚が芽生える。鳥谷と共に、この関本が次代のリーダーにならないといけない。

 彼が来年、どこまで伸びることができるか。心配な点は、もっともよく性格を知っていた岡田監督が退任したこと。真弓新監督になり、1人で重圧に耐えていけるかどうか。「そんなん心配ないやろ」と言う方がいるかもしれないが、ちょっと気がかりなのである。

当然だった久保田の「ダウン更改」

2008-12-23 15:45:57 | Weblog
 前日のブログで書けばよかったのだが、あまり長々と書くのは…と思い、やめておいた。久保田のダウン更改についてだ。我がデイリースポーツの紙面は「え~っ、ダウンやて~」と、虎の目が飛び出ている絵を使って掲載していたが、何らビックリすることなどない。当然であって、むしろ、ダウン幅がよくあれくらいで済んだと思うくらいだ。
 
 俺は何も沼沢球団本部長の肩を持っているのではない。これははっきりと言っておこう。去年も「虎を追う」というコラムで散々球団の中継ぎに対する辛口評価を酷評した。どっちかというと、選手寄りと言える。しかし、どう選手寄りに見ても、今年の久保田はダウンだ。しかも、それ相応のダウンである。

 確かに、69試合を投げ、結果的に「最優秀中継ぎ投手」というタイトルが転がり込んできた。それは立派なものだし、評価できる。だが、防御率3・16という数字はどう説明する。ネット裏の記者席から見ていると、久保田が同点ないし勝っている展開で登板し、きっちり3人で抑えたという試合はわずかしかなかった感じがした。しかも、しょっちゅう暴投を犯し、失点していたイメージが強い。

 そんな調子だから、岡田監督も2度の2軍落ちを命じたのである。“JFK”は岡田阪神のすべて、と言っていい。その1人を2軍に落とさなければならなかった指揮官の苦悩は、想像に余りある。普通に1軍でシーズンを通しての防御率3・16ならばまだ許せる。大目に見て現状維持でもいい。だが、肝心な時期に2軍にいて、現状維持やアップは虫がよすぎる。

 忘れもしない10月3日のヤクルト戦(神宮)。5点のリードで出ていった久保田が大ピンチを招き、結局痛恨の逆転負けを喫した。あの1試合で、久保田の評価はほぼ定まった。それほど、大事な試合だったのだ。皆さんも、まだ鮮烈に覚えているだろう。

 久保田本人も、口では「(ダウン提示に)僕が一番ビックリしています」と言ったものの、胸に覚えがあるから一発サインをしたのだと思う。これでごねていたら、俺は本気で怒るぞ。見出しも「当然のダウン更改」としてほしかった。今度、社に上がった際、うちの整理部に言っておこう。

 いかん。書いているうちに怒りがふつふつと沸き上がってきた。この辺でもうやめとこ。

「2億円の40歳」に勝てるヤツは?

2008-12-22 19:50:01 | Weblog
 阪神・矢野が契約を更改したようだ。推定で2億円。これを妥当とみるか、出し過ぎとみるか、それは人それぞれで、今年の場合は「別にこれでもいいか」とは思う。明らかに、矢野が北京五輪で抜けた穴はでかかった。見ていて、野口ではいかんともしようがなかった。

 と言って、個人的には矢野を絶賛しているわけではない。野口より上、今のチームでは一番上、というだけで、要はレベルの問題。投手陣の信頼は厚くても、それに見合うリードをしていたか、と言えば首をかしげてしまうのだ。忘れもしないのが、巨人優勝が決まった10月9日の横浜戦。アッチソンが村田に逆転3ランを浴びたときの配球は、本気で「矢野、何すんねん!」と思った。理由はあったのだろうが、最も打たれる確率が低いと思われる外角を攻めずに、そこしか待っていないいう内角に構え、ものの見事に打たれてしまった。

 岡田前監督が「矢野が内を構えたとき、あっ!と思った」と振り返っていたが、俺もそう。なぜ、あんな配球をしたのか。今もってわからない。もちろん、これだけでなく、同じようなことが何度となくあった。

 今さら、配球を考えろ、と言っても無理な話だし、矢野に今以上を求めるのも酷。むしろ、来季以降は確実に下がっていくと思わないといけない。俺が彼に期待するのは、今のうちに自分の“分身”を作ってほしいということ。ある日の紙面で「若手には教えない」という厳しいことを言っていたが、それは逆だよ。どんどん若手に教えないといかんだろう、この年になれば。

 自分の領域を脅かされると考えているのなら、それは杞憂である。反対に、若手の奮起を促しているのなら、それも違う。今の若手のレベルを見てご覧なさいよ。わかるだろう、矢野ならば…。教えてやれよ。レベルを引き上げてやってくれよ。そうでないと、阪神の将来は真っ暗闇になる。

 

青雲の志、天に通じる、か

2008-12-21 15:32:37 | Weblog
 今、会社で朝日杯を見終えた。内田さん、一体どこへ行ったんでしょうか?俺に重い印を打たれたことで、やる気が失せたかな。○のペリエはそこそこ頑張ったけど、やっぱり人気しすぎだったように思う。実力的にはあんなものだろな。○にした俺が悪い。結局、▲以下の3頭で決着。岩田→ルメール→武豊の順番というんだから、人気騎手を買っていれば当たったことになる。2の北村友君。もう少し経験を積もうね。

 ということで、今週も馬券はクズになった。しょうがない。まだ最後があるさ。有馬記念はこん身の予想をして絶対に獲ってやるぞ‼見とけよ、このヤロー!

 馬の話はこんなもんにしとこ。きょうのブログで書きたいのは、ドジャース・黒田がWBCを辞退したこと。デイリースポーツには「今季痛めた右肩の状態を考慮したと見られる」と書いてあったが、どうも腑に落ちない。「スタートラインをWBCではなく、ドジャースの開幕に合わせること」と言っているのにカチンとくるのだ。

 ド軍と契約する際、WBCには出ない、という約束をしていたのだろう。それ以外、考えられない。古い言い方かもしれんが、日本男児が世界を相手に腰を引くことなどありえない。ド軍が大事か、日本野球が大事か、問われれば、迷わず日本野球と答えるのが普通だろう。それをしなかったというのは、本当に故障であるか、契約で縛られているかのいずかしかない。

 しかし、そんな契約を結んでいたとすれば、またガッカリだ。ヤンキースの松井同様、出なかったことが、今後の黒田の野球人生を大きく変えることになるかもしれない。俺はそれが心配なのだ。

中山で吠えろ、虎(タイガー)

2008-12-20 14:37:54 | Weblog
 馬券下手なのは、今に始まったことではない。買い方が下手なのであって、予想自体はそこそこなのである。と、自分では思っている。そんなことで、あすの朝日杯FSを予想してみよう。印はこうだ。

 ◎9 エイシンタイガー (内田博)
 ○1 ミッキーパンプキン(ペリエ)
 ▲3 セイウンワンダー (岩田)
 △11フィフスペトル  (ルメール)
 △15ホッコータキオン (飯田)
 △5 ブレイクランアウト(武豊)
 △2 シェーンヴァルト (北村友)

 なぜ人気薄の9が◎なのか。中山の1600コースは真ん中から内が圧倒的有利なのと、鞍上の内博。そして、連闘で臨んできた過程。渋太い実績。それらを加味したとき、何年前かに勝った同じエイシンのチャンプを思い出すのだ。

 あいつも渋太く、このレースを勝った。馬券を紙くずにしやがったヤツがだぶって仕方がない。○は、これも渋太いペリエの逃げ馬。こっちは穴人気になるとは思っていたが、十分人気している。誤算だ。▲は新潟2歳Sの勝ち馬で、△以下も重賞戦線で活躍している馬になる。頭がタイガーならば、そのあたりが来てもそこそこ配当はつくやろう。

 さて、問題の買い方だが、ここは当てに行こうか。◎○の3連複2頭軸流し。印の馬に流した上で、さらに6、7、8、10、12、14と買おう。3連単なら9、1、3のボックス。これが大本線だ。

 これが当たれば、来週の有馬記念に弾みがつくのだが、当たらんやろうなあ。自信はさっぱりない。タイガーが中山で吠えたら、お慰みということで…。

「星野SD」と「今岡誠」

2008-12-19 08:01:37 | Weblog
 朝から不愉快なのである。その理由は、今朝のデイリースポーツに掲載されていた2つの記事による。デイリーを購入されている方は、5面を開けてほしいのだが、トップにデカデカと載っていたのが今岡の契約更改。20%ダウンの1億8400万円でサインした―というものである。

 前日の横浜・三浦ではないが、これでいいのか、と言いたいのだ。今岡ファンの方々には、厳しいことを言うようで申し訳ないのだが、彼は1億8000万の“高額”をもらうのにふさわしい選手ではない。それに見合う成績を残していない。一目瞭然ではないか。これは、好き嫌いという問題とは全く違う。

 147打点を記録したあとの3億3000万円は「当然だ」と思った。その先も期待できると球団フロントも評価した。ところが、その後の3年間は、目を覆うばかりの成績。確かにケガもあった。不可抗力という面もあっての数字だと、最初の1年は思った。だが、これが2年、3年と続けばもうダメだ。彼も言っているように「言える立場でない」状況に至った。であるならば、球団は思い切って50%以上の減額を突きつけるべきだろう。

 これは非情でも何でもない。今岡を目一杯下げることによって、球団としての秩序が保たれるのである。個人的には、このオフ、球団は「戦力外」を突きつけるものだと考えていた。それからすれば、大甘な契約だと言わざるをえない。何度もいうように、100年に1度の世界的危機の中、これほど「選手に優しい契約」はない。これは、星野SDとの契約更新にも言える。

 今岡の原稿の下に、わずか数行の記事として出ていた。一体、SD職とは何なのか。オーナーにアドバイスするだけの職なら、別にいらないのではないか。いつもそう思うのだ。アドバイスされたオーナー自らガリガリと「結果」を残していれば話は別だが、そうではない。となれば、SDがその「結果」を出すべきとちゃうんか。ところが、そんなものを出したためしがない。

 星野さんは何度か辞職を申し出たという。なぜ阪神はこれを受けなかっのか。不思議でならない。渡りに船ではないか。その後、巨人にいこうが、何をしようがそれは氏の意志であり、阪神には関係ない。もうそろそろ星野さんから“卒業”してもいいのではないか。星野さんも卒業してよ、いい加減に。

 上記の思いは、すべて個人的なものである。他の人は全く違うのだろう。皆さんはどうお考えなのか。