中村正直の「頑張れプロ野球」

ベテラン野球記者の本音ブログです。

「心」のスタミナが切れた…

2009-06-30 22:24:46 | Weblog
 見事な逆転負け、だったなあ。最初にパパパンと4点取ったときには、おっと思ったけど、それでも楽に勝てるとは思わなかった。3、4、5回と無安打に抑えられた嫌な“流れ”に、不穏なムードを感じたわけ。きっちり下柳が四回につかまると、六回やっぱりやられた。

 俺なりにポイントを言えば、五回裏の守備だったように思うんだな。先頭・藤井に中前打を打たれて次が英智。ここで下柳は執拗に一塁へけん制球を投げた。というのも、四回に井端、荒木のうるさい2人に捕手・狩野がいいように遊ばれて盗塁を許していたからだ。四回は何とか1点で済んだが、また足の速い藤井を出した。ここで下柳がナーバスになる。

 英智にヒットエンドランを決められるまで、何と8球も一塁へけん制球を送った。走られたくない―という思いだったのだろうが、最終的にはエンドランを決められて一、三塁とされてしまう。そして、けん制で挟んだはずの英智にまで二塁を陥れられた。そこに至るまでの下柳の心中は、手に取るようにわかる。

 結果的にこの回は奇跡的な無失点で切り抜けられた。だが、ベテラン左腕の「心」はかなり消耗していたと思う。球数はそうでもなかったが、心のスタミナが切れかかっていた。だから、俺は「六回からアッチソンが2イニング、そして球児が2イニング投げないと勝てんでしょ」と、後ろで見ていた主席編集委員の宮田さんに話したのだ。しかし、下柳は六回のマウンドにも上がる。「心」がゼイゼイ言っているのがわかった。そして、打たれた。

 ウィリアムスがいない。リリーフ陣が苦しい。先発に1イニングでも長い回を投げてほしい―という気持ちはわからんでもない。でもね、もうアップアップよ、下柳は。わからんかなあ、真弓はんは…。

 もうええわ。しょせん、強い中日に勝とうなんておこがましい気持ちを持ったこっちが悪かった。さあ、やけ酒でも飲みにいこ。

「強い中日」を倒す方法は?

2009-06-30 07:25:21 | Weblog
 一日当ブログを休み、リフレッシュを図ってみた。と言っても、毎日毎日グダグダとくだを巻くように、愚痴やぼやきを書いているだけなのだが…。試合もないし、別に書きたいこともなかったし、もうええか、って気分になったわけ。それに雨だったしね。関係ないか。

 きょうから上位チームとの対戦が続く阪神。まずは名古屋で中日との3連戦なのだが、俺は冷静に「1勝2敗」か「3連敗」と思っている。悲観的すぎるんじゃないの?という見方もあるだろうが、先の横浜3連戦を見た限り、とても胸を張って勝ち越しとかどうとかは言えない。よくて1勝2敗、だろう。

 勝つチャンスがあるのは、岩田が先発する試合だけだと思っている。その試合だけは必死のパッチになって取りにいかんとダメだ。残りの2試合は、負けを前提にして気楽にやればいい。きょう初戦の先発予想は下柳だろうが、彼に多くを期待するのは酷で、5回を3点に抑えてくれれば御の字。しかし、3点取られればほぼ負けるだろうけどね。

 6連勝中の中日を倒すのははっきり言って難しい。しかし、勝負事は何度も言っているようにやってみないとわからない。ポイントは初回。最初の攻撃で、先頭打者が出るかどうか。赤星なのか、平野なのかはわからんが、まず先頭が出て「きょうの阪神は違うのでは?」と、中日バッテリーに思わすことができるかどうか。俺はこの1点にかかっていると思う。簡単に抑えられると、スーッと5、6回までゼロだろうな。

 今年の阪神は守備のミスが極端に目立つ。そんなチームがナゴヤドームで試合をすればどうなるか…。結末はほぼ想像できる。味方野手に足を引っ張られた下柳が辛抱できずに崩れ、意気消沈した野手陣は相手投手に見下され、さっぱり自分のバッティングができない。とまあ、こうなるだろう。これを防ぐのは、真弓監督の積極果敢なさい配しかない。先手先手で攻めのさい配を切に望む。

 気力があれば、試合後にまた書こうと思うが、どうなるやら。とりあえず、名古屋へ向かおう。

俺も「夢の旅」へと出発したい…

2009-06-28 22:31:59 | Weblog
 虎は勝った。奇跡のサヨナラ勝ちだ。とりあえず、借金が「8」に戻った。だがそれだけのこと。「今季はジ・エンド」と書いたのだから、他に何も言うことはない。一つの見せ物だという観点からすれば、劇的ではあった。ああいうこともあるから野球は面白いのだが、俺が心配するのは、九回に代打を送られた赤星のこと。七回無死一、二塁でバントを2度失敗した挙げ句に併殺打に倒れた。汚名返上の機会を与えられなかった選手会長が、サヨナラ勝利をどう捉えているのか。

 それはまあいい。宝塚の反省でもしよう。最も懸念していた結末になった。当初2着候補にしていたドリームジャーニーが直線、俺の◎サクラをかわした瞬間「あかん…」と声が出た。圧倒的1番人気のディープは後ろでもがいている。印を打った通りに馬券を買い、さらに手を広げていろんな買い方をした。それでも、ドリーム1着の馬券など1枚もない。すべて海の藻屑、いや、甲子園の塵と化した。

 めでたく「春全敗」である。去年の春からだから、都合1年半もG1は当たっていないことになる。獲ったのはいつ以来か、もう忘れた。おっさんになれば、記憶はどんどん風化する。これで一区切りがついた。読者の1人「勝ち頭」さんは秋もやって、と言うが、もう根気がない。秋は秘かに遊ぼうかなと考えている。気が変わるかもしれないが、今はそんな気分だ。

 それにしても、ドリームジャーニーか…。せめて、一言でも「ワンダー!」と叫びたかった。

 

「今季」は終了!あとは気楽に…

2009-06-28 08:52:40 | Weblog
 さあ、宝塚記念。頼むでワンダー!福永が春の古馬G1を勝つ姿はあまり想像できないけど、それでも頼む。どこぞの投手コーチでないけど「やってもらわないと困る!」てな感じかな。本当は、マイケル急逝にちなんだ馬券を買いたかったところだが、全く妙案が浮かばなかった。初志貫徹でいこう。

 きのうの試合でっか?一応振り返っておくか。いつものように三浦さんにやられて完敗。8回に3点入って接戦のように見えたが、そうではない。あんなもの、なきに等しい。だから、実際は0-4の完敗なのだ。

 能見はあんなものだし、ウィリアムスに関してはもはや言うことはない。前から言っているだろう。使い方を考えないと…って。俺的には、9回の場面は「藤川」だ。負けていても関係あるかい。出番そのものが激減して調子を崩しているんだろう。あそこは志願してでもマウンドに上がり、さっさと3人で片付けて逆転サヨナラのムードを作り出すのが、チームの大黒柱たる彼の仕事じゃないのか。首脳陣もそうもっていくべきだぞ。勝つ気がないんだな、きっと。
 
 もういい。終わった。「今季」はめでたく終了よ。断トツ最下位のチームに3連勝なくして反攻などあり得ないと思っていたので、これではい、ジ・エンド。あとは1試合1試合を楽しみまひょ。楽しめなくても無理矢理楽しむ。チームが崩れていく様を見届け、また興っていく過程をじっくりと見守る。それでええやん。あかん?ええやん。

 きのうのヤクルト・由規のような、20代前半のピチピチとした生きの良いピッチャーが欲しい。150キロ超の真っ直ぐでグイグイ攻めていくピッチャーが…。残念ながら、今の阪神にはいません。ずるしてもいいから、花巻東の菊地を獲りたい。清峰の今村を獲りたい。

ワンダー、ワンダー、ワンダーだ!

2009-06-27 09:24:55 | Weblog
 マイケル・ジャクソンが、死んだ。三沢光晴が急死したときも「人は死ぬ」と書いたと思うが、またまたそう思った。我々が“絶対”と思っている人が亡くなると、自分に全く関係のないのにもかかわらず、空虚感が心を満たす。三沢は46歳で、マイケルは50歳。年齢も近い。やっぱり、寂しい。

 空虚感をおぼえつつも、競馬の予想だけはしておかないといけない。いけない―ということは全くないのだが、これが最後だからな。秋はもうやめておこうと思っているから…。さあ、最後の予想をしてみよう。印はこうだ。

 ◎8  サクラメガワンダー
 ○11 ディープスカイ
 ▲14 カンパニー
 △9  ドリームジャーニー
 △1  マイネルキッツ
 △4  アドマイヤフジ
 △10 スクリーンヒーロー
 △7  アルナスライン

 ◎は敢然とワンダーにした。福永が牡馬のG1を獲れるとは思わないが、馬が勝手に走る、とみた。親父はグランプリを3連覇したグラスワンダー。スペシャルウィークを破ったあの年の宝塚記念が脳裏をよぎる。○は圧倒的1番人気のディープスカイ。当初はジャーニーにする予定だったが、あの馬は人気を背負うとダメなような気がしたので、人気でもディープにした。そして3番手が大外で虎視眈々のカンパニー。岩田が何より怖い。

 あと、△組では4のアドマイヤフジあたりが3着に入ってきそうな気がするんだな。これが来れば、1、2着が人気でも3連単はつくだろう。よって、買い方はこうする。3連単1、2着固定で勝負だ。
 
 8→11→1・4・7・9・10・14

 最後の叩き合いで「ワンダー、ワンダー、ワンダーだ!」とアナが絶叫する。あなたの夢は何ですか、私の夢はワンダーです。

  

大勝の中で感じた「寂しさ」

2009-06-26 22:35:26 | Weblog
 断トツの最下位に低迷する横浜に勝ち、借金が1つ減ったところで、うれしくも何ともないのである。そりゃあ、負けるより勝った方がいいに決まっているが、勝って当然の相手だからな。まして、相手がデタラメ助っ人・ウォーランド。あんなへボ投手に負けるはずがない。自ら二塁打を放ち、中継が乱れて楽々三塁へ行けるのに、あやつは何と二塁から一歩も動こうとはしなかった。ほんとデタラメだ。そんな横浜に勝って、何がうれしいものか。

 ブラゼルの4安打にビックリし、鳥谷の2安打に少し明るい兆しを見たのだが、逆に「寂しさ」もヒシヒシと感じた。金本に、だ。最初の2打席が四球で、その後の3打席が凡飛。一、中、遊と続いた“フライ尽くし”に、例の「斜陽」を感じたわけだ。相手投手は順番に高崎、牛田、横山。この2線級の、あの「普通の球」を打ち損じていたのだ。単なる打ち損じならいいが、力負けであれば…。いや、やっぱり寂しい。

 なんだかな。もう書く気力がなくなった。終わります。

「春最後」ぐらいは勝ちたいぞ!

2009-06-25 14:52:29 | Weblog
 しかし「梅雨」という言葉はもう死語だな。先週、ある気象予報士が「来週からはいよいよ梅雨本番です」てなことを言っていたが、結局降ったのはたった2日間でしかも深夜。一番雨が欲しい時期にこれでは、農家の方々もさぞ困っているだろう。なんで“畑違い”の新聞記者風情がこんなことを書くかというと、三重の実家が田んぼを作っているから。今年の米はどうなるのか…兄貴は大変だ。

 いよいよ明日からプロ野球が再開する。しかし、きょうは週末に予定されている競馬のG1「宝塚記念」の話をしよう。皆さん、私めのヘボ予想を待っているだろうからね。外しまくってついに春最終戦。去年から全く当たっていないのだから、不的中確率は100%だ。信頼して?この予想を無視してくれていい。

 宝塚記念というと、キーワードがある。「復しゅう」と「悲願」。そして「盤石」。その年々のメンツによって、どのキーワードが当てはまるかが変わる。と勝手にそう思っている。

 たとえば、横山典のメジロライアンが勝った年。圧倒的1番人気は武豊のメジロマックィーンだったが、春の天皇賞で敗れたライアンが見事に雪辱を果たした。これは「復しゅう」だ。「悲願」と言えば、マーベラスサンデーとダンツフレーム。そして最近ではメイショウドトウがそうかな。圧倒的1番人気の本命馬が1枚も2枚も抜けた年が「盤石」。そうやなあ、ディープインパクトやテイエムオペラオーなんかがそれに当たるな。

 で、今年はというと「悲願」だと思っている。11番枠に入ったディープスカイは急逝した父・アグネスタキオンの悲願がかかり、対抗格の8番・サクラメガワンダーはそれこそ悲願のG1制覇がかかっている。大外14番の8歳馬・カンパニーもそうだ。この3頭のうちのどれかだが、俺はサクラだとふんでいる。現時点での2着候補はドリームジャーニー。これらをうまいことミックスして馬券は買いたい。最後だけは何としても取りたいから、週末までゆっくり考えてみる。

 「勝ち頭」さん、大井競馬は残念でしたな。騎手は“斜陽”でも、強い馬に乗っていれば勝つんですわ。これは野球も同じ。へボなさい配でも、実力のある選手が揃っていればそれをカバーしよるんです。ま、ヴァーミリアンが異常に強かっただけでしょうよ。

 てなことを言いつつ、きょうは店閉まい。さ、夕飯の準備でもしよ。

「鳴尾浜のおっちゃんたち」に脱帽

2009-06-24 19:25:15 | Weblog
 久々に鳴尾浜で2軍の試合を見た。しかも、試合開始から終了まで全部。約3時間半のゲームだったのだが、まあまあ楽しかった。結果は阪神の逆転負けで、しかも福原や桜井といった1軍クラスの選手がさっぱりダメ。期待の大きいジェンが逆転を許しての敗戦投手と、ファンは残念だったに違いない。

 そんなゲームで何が楽しかったの?と問われれば、スタンドの雰囲気だろうか。朝方の雨があがり、試合が始まる頃には夏の太陽が照りつけて暑くなった。そんなスタンドの隅に座って見ていると、横と前に座っていたおっさんたちの会話がどんどん耳に飛び込んでくる。これがまた的を射ているのだ、本当に。

 巨人・長嶋がサヨナラホームランを放った天覧試合の話をしていたから、年の頃ならもうとっくに70を越えているのだろう。いや、もっと上かもしれん。「あのとき村山が…」と1人が言えば、もう1人が「小山のピッチングがなあ」と返す。と思えば、目の前の選手たちについて真剣に話し出すのだから、もう聞いていて飽きないのだよ。

 常連さんたちなんだろうな、きっと。「今の2軍で一番いい打者がこの野原祐やなあ。何しろ当たったら飛ぶし、バットを振るからな」。そ、そうか。今の2軍で一番バットが振れるのは、育成枠の野原祐か。そうしていろんな選手のことを話すもんだから、黙ってきいているだけで状況がわかってしまう。

 試合後、おっちゃんたちの話を平田2軍監督にしたら「その通りだよ。よお見ているなあ」と感心しきり。毎日試合を見に来ているようで、この間は遠征にも行ったとか。監督もうかうか変なさい配をすると、おっちゃんたちに大声で指摘されてしまうだろう。

 若い選手たちを間近で見て、いろいろ思うところはあった。またおいおい書いていくことにする。きょうはひとまずこの辺で。

「藤川―岡田対談」を読んで

2009-06-23 13:49:07 | Weblog
 手前みそになるが、今朝付けのデイリースポーツ1面はなかなか興味深かった。本紙客員評論家・岡田前監督と藤川の対談。なかなか調子がでないチームの現状を語る藤川の胸中が、その文面からにじみ出ていた感じがした。岡田さんも岡田さんで歯がゆいのだろう。球児よ、どうにかしてくれ―というような、心の叫びのようなものを感じたのは、このおっさん記者だけだろうか。何?まだ読んでいない。すぐに取り寄せて読みなさい!

 藤川も話していたが、リーグ戦再開後はどんどん出番を増やしていくべきだろう。何も「勝っている展開の最終回」と限定しなくていい。間隔が詰まらなければ、たとえ負けていたって行けばいいし、7、8回の時点でリードしていればいきなり藤川投入、となったっていいじゃないか。もちろん、アッチソンやウィリアムスの調子を見ての話であるが…。

 前半戦のように、藤川の登板間隔が開きすぎるのは絶対いかん。調子を維持する彼も大変だし、チームも苦しい。先発が序盤につかまれば、あとは江草から渡辺、阿部といったお決まりの負けパターンにしてしまう。これはやめようよ。試合が崩れそうになれば、アッチソンやジェフの早め投入も視野に入れないと。とにかく、取れるゲームは絶対に取っていかんとダメだ。

 借金9から5割に戻すことは至難の業だが、一昨年はそれをやり、8月以降の快進撃で一時は首位にまで立った。やればできるのだ。要は気持ちを切らさず、まずは「身近な目標」に向かって着実に進むこと。巨人もヤクルトも放っておいたらいい。こっちは5割だ。一歩ずつ行こう。まだまだ試合は残されている。

遅ればせながら「おめでとう、仁!」

2009-06-22 18:09:29 | Weblog
 野球がないと、やっぱりつまらない。しかも4日間もないとなると、こちとら商売あがったりだ。書くこともない。メジャーの話題でも、と思ったが、別に関心はないしね。いや、ないといえば語弊があるな。たいしてない、に表現を改めよう。ともかく、ヒマだ。

 きのう書くのを忘れたが、楽天・中谷のプロ初アーチを聞いたとき、思わず「よし!」と叫んでいた。本当によかった。阪神の投手が甲子園で打たれたのも何かの縁で、とにもかくにもよくここまで頑張った。

 阪神担当だったときに入団してきた選手である。智弁和歌山高校にも何度か足を運び取材していたから、とくに気になっていた。不幸にも、携帯電話が目に当たるという事故が起こり、野球選手生命を断たれかけ、さらに離婚まで経験した。離婚が決まったとき「僕も落ちるところまで落ちたんで、これからもう一回新たにスタートします」と言っていた。そして楽天にトレードされた。

 よくここまで残ったというか、残してもらったと思う。その意味では、野村監督に感謝せんといかんだろう。普通ならとっくに現役を断たれているはずなのだが、ここまで残してもらい、1軍の試合、しかも甲子園での阪神戦に使ってもらった。感慨深いプロ初アーチ。本当によかった。

 てなことを書いていたら、きょう元西鉄の和田博実さんが亡くなられたことを知った。阪神でもヘッドコーチをされていた方だ。西武担当時代、2軍監督をされていていろんなことを教えてもらった。阪神2軍監督時代もよく自宅にあげてもらい、ビールを飲ませてもらったものだ。73歳だったという。早すぎる。心からご冥福を祈りたい。