民主党の小沢代表は,自身の公設第一秘書の逮捕を受けて記者会見に臨み,これは国策捜査であって不当きわまりない検察ファッショである,疑惑は必ず晴れる,と強弁しました。
愚かにもこの強弁で,この人物自身が自らの墓穴を掘ったことになるでしょう。なぜなら,日本の検察,とくに東京地検特捜部はそんなに甘くはないからです。かれらが与党の意向を受けたからといって立件できもしない事件にのめり込むはずはないからです。その点は,今日の石原都知事の発言が当たっていると思います。今日3月5日の産経ニュース・オンライン版によれば,東京都の石原慎太郎知事は5日、報道陣の取材に応じ、民主党の小沢一郎代表の公設第1秘書(ママ)が逮捕された事件について、「(小沢代表が)検察の国策捜査、検察ファッショみたいな言い方をしているが、検察だってプライドがある。公判維持できないものをやるわけがない」と述べ、違法献金受け取りを全面否定する小沢氏を批判したそうです。
民主党ではこのような事態の急変にあたふたして,小沢一郎の腰巾着の山岡国対委員長,輿石参院議員会長ばかりでなく,鳩山幹事長,菅直人代表代行までが検察ファッショとか云い立てています。彼らの内心は分かりませんが,その無様なこと。民主党内にも醒めた人達はいるようで,小沢一郎とは一線を画している人達は,もしこれで立件されるようなことになれば,党として存続が危うくなる,と危惧しています。当然です。
これまでの多くの疑獄事件を見ても,検察が大物政治家やその公的秘書の逮捕に踏み切る際には,事前に時の総理や与党幹部に連絡が入ることはあるようですが,それを検察ファッショなどと短絡的に決めつけるのは愚かなことです。むしろ,検察のプライドを傷つけて,検察官をむきにさせるだけでしょう。
おそらく,特捜部は絶対に立件してみせるでしょう。場合によっては小沢一郎の逮捕まで行くかも知れません。受託収賄の可能性もあるからです。他社との競争に弱かった東北地方での受注を増やすために献金を続けており,その効果があった,と西松建設幹部が供述しています。それに地検特捜部は,事前の捜査資料に基づく綿密なシナリオを準備してから被疑者逮捕にかかるのが普通のようです。
ですから,記者会見での強弁で小沢一郎は自らの墓穴を掘ったのです。「おくりびと」は鳩山由紀夫幹事長その人です。私は,かねてから鳩山由紀夫の顔を見るたびに,この人ほど葬儀委員長に適任な人はいない,と感じたものです。陰気な無表情,まさに葬儀委員長面です。
それにこの人は,かつて読売新聞のインタビューで,小沢代表には議会の演壇で死んでもらわなければならない,と公言しているのです。
まさに「おくりびと」,小沢一郎はよい幹事長を持ったものです。