京の昼寝~♪

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『エレジー』

2009-02-02 | 洋画


□作品オフィシャルサイト 「エレジー
□監督 イサベル・コイシェ 
□原作 フィリップ・ロス(「ダイング・アニマル」) 
□脚本 ニコラス・メイヤー
□キャスト ペネロペ・クルス、ベン・キングズレー、デニス・ホッパー、パトリシア・クラークソン、ピーター・サースガード、デボラ・ハリー

■鑑賞日 1月25日(日)
■劇場 TOHOシネマズ川崎
■cyazの満足度 ★★★☆(5★満点、☆は0.5)

<感想>

 男と女のと30歳の年の差を超えた愛を描く本作。 大学教授のデヴィッドを演じるベン・キングズレーは実年齢で65歳、教え子のコンスエラを演じるペネロペ・クルスは34歳でほぼ設定どおりの年の差だ。

 そもそもはフィリップ・ロスの短編小説である「ダイング・アニマル」を含まらせた作品。 大学教授と学生、そしてそれは男と女の関係から真の愛情に変わっていく二人の姿を描いていく。

 年相応、身分相応の長年大人の男と女の関係であるキャロライン(パトリシア・クラークソン)がいながらも、ふさわしくもない若い学生にのめりこんでいく。 そこにある意味、境界を越えた背伸びした初老の男の決断力のなさや悲哀に満ちた表情をサー・ベン・キングスレーが渋い演技で表現している。 ちなみにベンは監督に対し、「恐らくガンジーを演じるときより難しくなるだろう」って言ったそうな。

 ベン・キングスレーといえば、この作品の前に観た『ラッキーナンバー7』のあの痛い映画だったように思う。 こういう役柄も珍しいと思えるのだが、このサーの称号を持つベンの顔の上に、演技とは言え細い足を乗っけるペネロペはたいしたもんだった(笑)

 そのペネロペは足だけではなく、胸をはじめとして美しい肢体を本作では観せせてくれている。 思えば客席はいやに中年以上のおじさんが一人で来ているのが目立っていた。 狙いはやっぱりペネロペの(笑)

 愛する人の、生まれたままの姿は残しておきたいと考えるのは素敵なことだと思う。 コンスエラの映画の中でのあまりにも美しいその胸が、乳癌という悪魔におかされて、その中でデヴィッドの手で写真に残して欲しいと願う彼女の姿は何とも口惜しいところだ。

 ベン・キングスレーに加えて、その親友としてデニス・ホッパーが出ているのは珍しくて笑えた。 こんな役柄の彼を観たのはおそらく初めてかもしれない(笑)

 ま、デヴィッドほど年はとってはいないけど、この先若い女性と恋愛することがあれば、参考になる映画だったかもしれない。


 ちなみに「エレジー」とは、悲歌、哀歌、挽歌。 原題は確かに「ELEGY」だが、ここは邦題変えてみるべきだったのでは・・・。 日本人の感覚からいくと演歌っぽく感じてしまうから(笑)



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