京の昼寝~♪

なんとなく漠然と日々流されるのではなく、少し立ち止まり、自身の「言の葉」をしたためてみようと・・・そんなMy Blogに

『ヒッチコック』

2013-04-11 | 洋画

 

□作品オフィシャルサイト 「ヒッチコック
□監督 サーシャ・ガバシ
□脚本 ジョン・J・マクローリン
□キャスト アンソニー・ホプキンス、ヘレン・ミレン、スカーレット・ヨハンソン、トニ・コレット、ダニー・ヒューストン

■鑑賞日 4月6日(土)
■劇場 TOHOシネマズ川崎
■cyazの満足度 ★★★☆(5★満点、☆は0.5)

<感想>

 
1959年の時点で46作も世に作品を送り出し、サスペンスの帝王として
 君臨した
アルフレッド・ヒッチコック(アンソニー・ホプキンス)。
 しかしながら、「そろそろ引退か?」との記者の質問にムッとするヒッチコックは、
 実在の
凶悪犯を描いた小説「サイコ」に目をつける。 ただ、内容を知った映画
 会社には出資を
断られ、検閲官には大事な殺人場面の撮影を許可してもらえ
 ない状態に陥ってしまう。 
『サイコ』が実際に公開されるに至り、ヒッチコック
 作品の最高峰に上がるその背景には、
ヒッチコックの妻で編集者・脚本家の
 アルマ・レビル(ヘレン・ミレン)の不可欠だった。 
そしてこの『サイコ』の成功の
 裏に隠された知られざる物語が本作である。 
そしてその作品の評価とは裏腹に、
 ヒッチコックは監督としてはアカデミー賞に嫌われ
続けて、オスカーを獲得
 できずに終わった未完の帝王だったのだ。


 『サイコ』の過激な内容から、なかなか資金も集まらず、数々の困難に直面する
 ヒッチコック。 
途中で何度も行き詰まり、その度に陰日向となり支えてくれた
 最大の理解者のはずの
アルマだったが、ヒッチコックはアルマの共同脚本家に
 焼きもちを焼いたり、アルマの
才能を妬んだりして、夫婦としても、ビジネス
 パートナ-としてもその関係が揺らいでしまう。 
しかしながら、そこは賢者の
 アルマ、徹底したビジネス・ライクで数々の難題を切り抜けていく。

 それは、まさしくヒッチコックにとって影武者のようなもの(笑)

 飄々としたホプキンス演じるヒッチコックに比べ、その妻・アルマを演じる
 ヘレン・ミレンの
好演が印象に強く残る映画でした。 常に夫を称え、支え、
 時には叱咤して、こうした夫の
成功の陰には、必ず内助の功の存在は欠かせない。
 それを絵に描いたような夫婦の在り方。 
夫婦だからこそ、表に出ないが、
 自分たちだけが共有できる苦労や成功があるからこそ、
『サイコ』もまた最高の
 サスペンス映画に仕上り、且つヒッチコックの代表作となるべく、
最高傑作に
 なったのではないだろうか。

 エンディングで『サイコ』のあと、ヒッチコックは6本の映画を撮ったが、
 どれもヒットしていないという。


 サービスというか何というか、『サイコ』のシャワー・シーンで有名な女優
 ジャネット・リー役を
スカーレット・ヨハンソンが演じているところはちょっと
 おいしかったなぁ(笑)

 あの恐怖のシーンの演出がヒッチコック自身のアクションを伴っていたことも
 知り得なかったところだったが。

 その『サイコ』の上映中、観客の悲鳴があがるたびに、映画館のロビーで
 指揮者がタクトを
振るように喜びを表す姿も見ものだ。
 アルマは妻で力強いパートナーだったが、もう1人、ヒッチコックを支える人物が
 登場していた。 
それがエージェントのルー・ワッサーマン(マイケル・スタールバーグ)。
 
映画会社相手に抜け目のない契約を勝ち取り、最終的にはヒッチコックに巨万の
 富をもたらした切れ者だが、
アルマの才能を誰よりも認めていたのがワッサーマン
 なのだ。


 さらに『サイコ』のヒットは、練られた編集があったというもの。
 アルマが関わることで、
ヒッチコックと一緒に全力をつぎ込んで再編集した
 からこそ、この成功はあったのだろう。


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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは。 (みぃみ)
2013-04-11 10:33:48
「サイコ」は、サイコー(最高)のサイコ(psycho)なのですね(^^)。
4/22にテレビ放送があるようなので見てみようと思っています。
できあがりまでの過程を予習しての鑑賞なので楽しめ(?)そうと期待中☆。

才能豊かな奥様が、
ヒッチコックのわがままにも側にいてくれるという事は
ヒッチコック自身も魅力ある人だったのだなぁと思いました。

通常なら悪役(笑)のエージェントさんの多大な応援もアルマを通してヒッチコックのいい所が見えてたからかも♪ですね。

上映劇場の外で、うきうきしている姿、可愛かったです~。
返信する
コンダクタ~ (cyaz)
2013-04-11 12:35:39
みぃみさん、TB&コメント、ありがとうございますm(__)m

>4/22にテレビ放送があるようなので見てみようと思っています。
へぇ~、そうなんですか^^ もしかして吹替え(笑)?

>できあがりまでの過程を予習しての鑑賞なので楽しめ(?)そうと期待中☆。
逆に裏側を知って、より楽しめるかも!

>才能豊かな奥様が、ヒッチコックのわがままにも側にいてくれるという事は
ヒッチコック自身も魅力ある人だったのだなぁと思いました。
いわゆる職人ですよね、昔の(笑)
編集者・脚本家というところも大いに内助の功に役立ったかも^^

>通常なら悪役(笑)のエージェントさんの多大な応援もアルマを通してヒッチコックのいい所が見えてたからかも♪ですね。
そこですよね、やっぱり。二人だけでもダメなんですよ。

>上映劇場の外で、うきうきしている姿、可愛かったです~。
「ヒッチコック、コンダクターになる」・・・ですよね(笑)
返信する
ヘレン・ミレン b(^^) (mayumi)
2013-04-11 21:49:05
どうやら、洋の東西を問わず、才能の陰に 出来るツンデレ妻は
欠かせない様で。
返信する
いかがですか~ (cyaz)
2013-04-12 08:16:59
mayumiさん、コメント、ありがとうございますm(__)m

>どうやら、洋の東西を問わず、才能の陰に 出来るツンデレ妻は欠かせない様で。
ですよね(汗笑)
mayumiさん家ではいかがですか(笑)?
返信する
是非リンク貼り変えを! (q ブログアドレス変更したよん)
2013-04-12 20:50:25
ヒッチコックが好きで観てたから
楽しみにしてたの
ヒッチコックは奥様の存在が大きかったのね
そして私の愛しいグレイス・ケリーを思う気持ち
深かったんだなぁ~
ヒッチコックの裏側が観られたこの作品
面白かった~
実は。我愛犬、ミニチュアシュナの名前も
私達家族の敬愛するグレイス・ケリーから頂き
「グレイス」とつけてるのだ(*^-゜)vィェィ♪

.:*゜..:。*゜:.。*゜..:。*゜:.。*゜..:。*゜:.。*゜..:。*゜:.。*゜..:。*゜..:。*゜ 業務連絡
ブログアドレス変更
是非 リンクの貼り変えを
返信する
へぇ~ (cyaz)
2013-04-12 22:40:45
qさん、TB&コメント、ありがとうございますm(__)m

>ヒッチコックは奥様の存在が大きかったのね
そして私の愛しいグレイス・ケリーを思う気持ち
深かったんだなぁ~
やはり内助の功というか何というか(笑)

>ヒッチコックの裏側が観られたこの作品面白かった~
あのヒット作の裏側にこういう真実があったんですね!

>実は。我愛犬、ミニチュアシュナの名前も
私達家族の敬愛するグレイス・ケリーから頂き
「グレイス」とつけてるのだ(*^-゜)vィェィ♪
へぇ~、そうだったんDねすか^^
返信する
とっても (sakurai)
2013-04-21 11:05:48
よくわかりました。「メイキング・オブ・サイコ」みたいな感じで。
ヒッチコック一人では、あの名作はできなかった。妻があってこそ!だったんですね。
その経過というか、道のりというか、妻のありがたみみたいなもんが見えて、なんだかホッとしました。
返信する
産みの苦しみ~ (cyaz)
2013-04-22 08:15:51
sakuraiさん、TB&コメント、ありがとうございますm(__)m

>とってもよくわかりました。 「メイキング・オブ・サイコ」みたいな感じで。
そうでしたね^^

>ヒッチコック一人では、あの名作はできなかった。妻があってこそ!だったんですね。
意外に知られていなかったですね、この事実(笑)

>その経過というか、道のりというか、妻のありがたみみたいなもんが見えて、なんだかホッとしました。
映画としての“産みの苦しみ”が垣間見れました!
返信する
天才と出来た妻 (すぷーきー)
2013-04-23 20:01:53
訪問&TBありがとうございます。
夫婦関係、映倫、撮影、いろんな裏話が興味深かったです。
CG、コスプレ、今回は特殊メイク、いろんなことをしてくれるアンソニー・ホプキンスが次は何をしてくれるのか気になります。
返信する
自顔で~ (cyaz)
2013-04-24 08:13:07
すぷーきーさん、TB&コメント、ありがとうございますm(__)m

>夫婦関係、映倫、撮影、いろんな裏話が興味深かったです。
あの映倫のシーンは初期のビデ倫に似ていました(笑)

>CG、コスプレ、今回は特殊メイク、いろんなことをしてくれるアンソニー・ホプキンスが次は何をしてくれるのか気になります。
良く似てましたよね~
今度は自顔でサイコスリラーなんてどうでしょうね(笑)?
返信する

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