『ＮＥＸＴ ネクスト』

□作品オフィシャルサイト　「ＮＥＸＴ　ネクスト」
□監督　リー・タマホリ
□原作　フィリップ・Ｋ・ディック
□脚本　ゲイリー・ゴールドマン、ジョナサン・ヘンズリー、ポール・バーンバウム
□キャスト　ニコラス・ケイジ、ジュリアン・ムーア、ジェシカ・ビール、ピーター・フォーク

■鑑賞日　５月２９日（木）
■劇場　１０９ＣＩＮＥＭＡＳ川崎
■cyazの満足度　★★★☆（５★満点、☆は０．５）

＜感想＞

　ふむふむ、久しぶりにニコラス・ケイジの本物の頭（地肌）を観たような気がする（笑）      

　一般に言われる予知能力の存在とは全く別の限られた２分前までの自分に関わる未来を見ることができる能力。　しかしながら、それは幼い頃からの彼のトラウマでもあった。　最愛の人との出会いを予知し、彼女に会うのを楽しみにしながらダイナーで彼女との出会い待ちの時間を過ごす。　そしてあらゆるくどき文句も試行錯誤（笑）

　その最愛の人を演じるのがジェシカ・ビール　ややエキゾチックな顔立ちの彼女。絶品の美女とは言い難いが何だか雰囲気が合う感じ～　彼女は２６歳でそもそも子役としてスタートし成功していたのだが、ある出演した映画で顰蹙を買い水面下に潜ってしまったようだ。　でもちょっとこのあとチェックしようっと

　しかしジュリアン・ムーアは年を取った感じがするなぁ。　こういう設定の映画ではどう考えても、『羊たちの沈黙』でクラリスを演じたジョディ・フォスターのあとの『ハンニバル』 のように２番煎じ的で彼女の役回りとしては合わないような。　というより彼女の女優としての魅力が出せていないような気がしてならなかった。　女性ＦＢＩのキレ者としての設定に似合う女優を使ってこそ、締まりある映画になるのでは。　ジョディだったら魅力的だなぁ（私観）    

　嬉しかったのはちょっとしか出なかったが、久しぶりのコロンボ　いやいやピーター・フォーク
　いかにも刑事コロンボがそのまま老いたって感じ。　実はピーター・フォークって亡くなったと思っていたのだが、よくよく考えてみると、それはコロンボの吹替えをされていた小池朝雄さんが亡くなったしまったことで単に勘違いしていたのかも。　老いても独特の間が彼にはあるなぁ　逆に言えばコロンボにしか見えない（笑）

　それにしてもケイジの予知能力はＦＢＩにはわかっていないもっと凄い技もあったようだ。　それはまるで廃墟の中を忍者の分身の術みたいなものだ。　たくさんのパックマンが工場内をウロウロしているような（笑）             

　それにしても最後のオチは彼女と離れるときに、すでにあの展開を予知していたのだろうか。　とすれば、“２分”以上の予知能力が火事場の馬鹿力のように発揮されたのだろうか（笑）

　適度な緊張感を保ちつつも飽きない流れとアクションシーンはさすがにリー・タマホリ監督（『007/ダイ・アナザー・デイ』）のなせる技なのか。　
　おっと監督、履歴を見ると『戦場のメリークリスマス』の助監督を経験して来たんだ

　冒頭書いたように、何故かニコラスが地（笑）で演じているのが自然で久々彼らしいなぁと思った。　カッコ良くないけどカッコいいみたいな・・・『月の輝く夜に』のロニーのような（笑）