もしも、あなたに残された時間がほんのわずかなものだったとしたら
大切な人にどんな愛を残しますか?
彼は誰にも気付かれずに、静かに死を迎えようとしていた。
彼女は何も知らずに、彼を愛し始めた・・・。
君は神様がくれた、最高のプレゼントでした。
■監督・脚本 長崎俊一
■音楽 山崎まさよし
■主演 山崎まさよし、関 めぐみ、西田尚美、井川比佐志、大倉孝二、戸田菜穂
□オフィシャルHP http://www.8xmas.com/
御存知の通り、現在公開中のヨン様主演『四月の雪』のホ・ジノ監督がかつて初監督した『八月のクリスマス』(ハン・ソッキュ主演)のリメイク・ヴァージョンです。
おススメ度 ⇒★★★☆ (5★満点、☆は0.5)
cyazの満足度⇒★★★☆
観る前に、この映画のオリジナルとなる「八月のクリスマス」はとても感動した映画でした。 真綿で包むようなハン・ソッキュ演じるジョンウォンの優しい愛情と、それとは裏腹に死と直面し、それを表に出さない苦悩と葛藤の表情に、深く感動したものだった。
山崎まさよしはミュージシャンです。 映画もこの映画が2本目(チョイ役では他にも出演しているが)の主役です。 彼の歌を聴いていると、彼の詩の世界は映像の見えてくるものがあります。 一時の迷いを乗り越えて、最近ではベストアルバムも出し、新しい山崎まさよしの世界を創造しているようです。
オリジナル版とは切り離してこの映画は観るつもりでした。 でもストーリーが進むにつれて、オリジナルの匂いをどこか感じるような錯覚に陥りました。
由紀子(関めぐみ)役の設定は、オリジナルは高校生だったように記憶していますが、この映画は臨時教師という設定になっていました。
寿俊(山崎まさよし)を“おじさん”というのはちょっと無理があるなぁと思いつつも、少しずつその年の差を互いが意識せず、しだいに惹かれていく流れはオリジナルに通じるものがありました。
役者山崎まさよしを演技が上手だとは思いませんが、彼の独特の世界観が、何故か自然な演技をもたらしているようで、観ている方を彼の世界にどんどん引き込まれていきました。
夏に出会った二人が、お互いの気持ちに気付き、でも少し距離を置かざるを得なくなってしまう。 彼は医師から近い死を宣告される。 死を直面して人は何をしたいのか。 自分に置き換えて、もしこの主人公と同じ場面を迎えたとしたら、どういうふうに過ごすだろうか? そんなことを考えながら映画を観ていました。
彼のお気に入りのとっておきの場所に彼女を案内し、雪の降っている時がもっといいんだよと言う。 彼女は彼の死が近いことを知らずに、冬が来たらまたここへ来ようと言う。 分かりきったこのシーンに熱いものがこみ上げてきた もし自分の愛する人と、二人のお気に入りの景色が見れなくなってしまうとしたら、こんな哀しいことはないだろう。 少しでも命の火のあるうちに、できる限り愛する人と一緒に一分一秒でも過ごしていたい
家族の写真を撮ったついでに年老いた母に、いい機会だからと言って一人で写真を撮ることを薦めた長男。 彼女はその意味を理解したため、あとでまた写真を取り直しに来る。 そして綺麗に撮ってほしいと言う。 お葬式に飾りたいからと。
そして彼自身も自分自身の写真を撮る。 もう少しで来るだろう、自分の葬儀のために・・・。
彼女の衒いのない写真も彼のお気に入りの写真として、恐らく彼の大切なものが詰まった箱にしまわれている。 最後に彼女に宛てた手紙と共に。
彼女に対する全ての想いと封じ込めてあると同時に、彼女が再び自分を訪ねてきた時、その気持ちが伝わるようにと、用意されたラストシーン。 分かっているのだけれど涙を堪えることができませんでした。
この映画はオリジナルと同様、優しく温かい感動を与えてくれました。 上映劇場館数が少ないかもしれませんが、もし近くで上映されているようでしたら是非御覧になってみて下さい
この映画の撮影は富山県の高岡市で行われたようですが、中に金沢の景色も入れられていました。 詳しいロケ地は分からないのですが、あのお気に入りの高台から見下ろした川の風景はもしかしたら犀川でしょうか? もしパンフレット買われた方がいて何か書いてありましたら、是非コメント下さい
初日プレゼントは3日連続で、本日のプレゼントは「コーセー ホワイティスト いろいろ試せるサンプルセット」でした~
で、何故コーセーの化粧品がと思ったら、関めぐみさんがホワイティストのCMに出演していたんですね~
□WHITIST「関めぐみ篇」 http://www.kose.co.jp/index4.html
ついでに関めぐみさんを最初に観たとき、誰かに似ていると思ったんですが、元モー娘の飯田圭織に似てますね
8月のクリスマス
ありふれた出来事が こんなにも愛しくなっている
わずかな時間でも ただ君のそばにいたかった
あの夏を偲ぶように 粉雪が舞い降りる
鳴り止まぬ鐘のように 君と過ごした日々を優しく包んでほしい
僕の記憶もいつか 遠い空に還ってゆくのだろうか
過去からの便りのように 粉雪は舞い降りて
ガラス越し 冬の朝 心に秘めた想い 君に届けてほしい
どれくらいの涙が残ってるだろう
今は静かに目を閉じるだけで・・・
思い出を語るように 粉雪が舞い降りる
悲しみに暮れぬように 微笑を絶やさぬように
日はめぐり振り返れば
確かに君がいたあの夏の日に
確かに僕のいた8月の空の下
(作詞・作曲 山崎将義)
映画を観終えて、改めてこの歌の詩を読んでみると、この映画に描かれた全てが優しく凝縮されているような気がしました
苦しくなちゃうです
たとえ、目立たない存在の人でも、いるといないとで大きな違いで・・・
もう元には戻らない
想い出だけが残されるってとても辛い事です
どんな人にも死は来るものですね?
時間の長さ・重さは違っても、最後は愛する人に囲まれて逝きたいものですね!
でも、いい映画ですので是非御覧下さい^^
観覧車に変えたのはナイスだったかなと。
同じコワイでも絶叫ヨロコビ系(!)から
高所恐怖症をからかうほほえましい絵になったなって。
その分少しでもそこに会話があったので
何かしらデートのシーンが印象的になった気がして。
33歳でオジサンはかわいそうだ・・・。
ま、まあ小学生から見ればおじさんだろうが。(笑)
xina-shinさんとこにオリジナル版の最後の手紙の
内容が載ってました。「8月のクリスマス」って
そういう意味だったんですね。
申し訳ないが演技のつたなさを歌で一気に挽回してたなと・・・。
地元のなじみの場所が寿俊の「秘密の場所」として登場するので、大甘の評価になりました。
普段見慣れている風景が映画に登場するというのは嬉しいものですね~。
>高所恐怖症をからかうほほえましい絵になったな
狙いとは別に山崎氏本人が実は高所恐怖症だったりして(笑) あれは演技でなく“地”だったりして(笑) ?!
>33歳でオジサンはかわいそうだ
オジサンの定義は幾つ違えばオジサンと呼ばれても仕方ないのでしょうか(笑) ?
>申し訳ないが演技のつたなさを歌で一気に挽回してたなと
ま、彼に演技力を求めてはいけません(笑)
でも、さらりと劇中で歌ってくれたら再考だったのになぁ^^
>普段見慣れている風景が映画に登場するというのは嬉しいものですね~
そうですね^^
僕ももう随分前に金沢に住んでいましたが、あの景色が記憶の隅に残っていました^^
高岡にももちろん行ったことがありましたねぇ!
心優しくなれる良い映画でした。
おばあさんのシーンは多分忘れることができないシーンです。
TBさせていただきます。
>おばあさんのシーンは多分忘れることができないシーン
あのシーンは短いシーンですが、この映画では大切な部分だと思いました!
あの秘密の場所は桜坂を上っていくと右手に階段があります。その階段を上りきった所が秘密の場所です。
あのまま、あの景色を眺めることができます。犀川ですよー。本当にいい眺めです。是非、一度。
いい映画でした。いろいろな贔屓目も含めて(笑)
あの雰囲気がとても好きですね。静かに流れていく時間を感じることができるのがいいですね。
秘密の場所から直接犀川を見たことはないですが、
同じような景色は金沢に住んでいた頃、見ていました^^
淡々と描かれていくことで、むしろ主人公の直面する死に対し、色々自分に置き換えて考えることができました。