徒然日記

街の小児科医のつれづれ日記です。

30例目の先天性風疹症候群が発生

2013年12月07日 16時01分12秒 | 小児科診療
 風疹問題は終わっていません;

先天性風疹症の赤ちゃん30人に(2013年12月6日:NHK)
 風疹の流行の影響で、赤ちゃんに障害が出る症例が全国で相次ぐなか、新たに1人の赤ちゃんが、「先天性風疹症候群」と診断され、去年からの流行で障害が出た赤ちゃんは、全国で30人に上りました。
 風疹は、妊娠中の母親が感染すると、赤ちゃんの心臓や目、耳などに障害が出る「先天性風疹症候群」になるおそれがあり、ことしの春から夏にかけて、風疹の流行がピークとなったことから、この冬にかけて生まれる赤ちゃんへの影響が心配されています。
 こうしたなか、先週、神奈川県で、新たに1人の赤ちゃんが「先天性風疹症候群」と診断されたと医療機関から報告があり、去年から続く流行で、「先天性風疹症候群」と診断された赤ちゃんは全国で30人に上りました。
 国立感染症研究所などによりますと、都道府県別では、東京が12人と最も多く、大阪が5人、埼玉が3人などとなっていて、少なくとも母親のうち14人は、予防接種を受けていなかったということです。
 国立成育医療研究センターの久保隆彦医師は、「30人という数字を国は深刻に受け止めるべきだ。妊娠を希望する女性だけでなく、流行の中心となった20代から40代の男性が予防接種を受けるように対策を取らなければ、今後また流行を繰り返すことになりかねない」と指摘しています。


先天性風しん症候群(CRS)の報告(NIID 国立感染症研究所)
★「保育士の予防接種歴及び抗体価確認を行うことの重要性」風疹をなくそうの会『hand in hand』共同代表 西村麻依子(MRIC by 医療ガバナンス学会:2013年12月6日)
 ・・・自分の経験をもとに、子どもに関わる職種の風疹対策の不備を訴えています。


 国が無策である限り、犠牲者(先天性風疹症候群として生まれた赤ちゃん)は増え続けることでしょう。
 何をすべきかは書き尽くした感があるので、過去ログをどうぞ;

(2013年11月08日)26例目の先天性風疹症候群が発生
(2013年10月31日)22例目の先天性風疹症候群が発生
(2013年10月11日)20例目(19+2-1)の先天性風疹症候群が発生
(2013年09月21日)19人目の先天性風疹症候群
(2013年09月05日)18人目の先天性風疹症候群
(2013年08月29日)17人目の先天性風疹症候群
(2013年08月01日)14人目の先天性風疹症候群
(2013年04月26日)風疹流行止まらず・・・10人目の犠牲者(先天性風疹症候群)
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