日々のできごと。生物準備室より

理科教育、生物教育に関して考えたことをぼちぼち更新。たまに授業実践報告をします。

「進化」について学ぶ意味

2015-12-06 22:37:24 | 最近読んだ本

選択生物で学習する「進化」の単元について、
高校生時代の私は、
「こんな暗記だったら物理を選択すれば良かった」ぐらいの印象しかありませんでした。

何で学ぶんだろうね、この単元と改めて考えた時に、
勿論、生物の共通性と多様性を考えるために必要なのは分かるのですが、
それだけでは何か、しっくりこない・・・。

そこで、履修者全員が受験で必要としない「選択生物」にて、
この単元の目標を次のように設定してみました。

第8章では、

「地球が誕生してから自分自身が今、ここに存在するまで」について学びます。

自分の存在について「進化」の視点から語ることができるように、学習を進めましょう。


進化のしくみを学習後、ようやく哺乳類が誕生したところまで来て、
何となく手に取って読んだこの本。
(また黄色い・・・)

おとなの教養 私たちはどこから来て、どこへ行くのか? (NHK出版新書)
クリエーター情報なし

NHK出版

序章を抜粋すると、

「すぐ役に立つことは、すぐに役に立たなくなる。」
だから本当の教養というのは、
すぐには役に立たないかも知れないけれど、
長い人生を生きていく上で、自分を支える基盤となるもの。

現代における教養とは、
具体的には「自分がどういう存在なのか」見つめていくこと。
「自分自身を知る」ことこそが現代の教養である。

 

著者が考える7つの学問として、

 

1)宗教

2)宇宙

3)人類の旅路

4)人間と病気

5)経済学

6)歴史

7)日本と日本人

を挙げています。


私自身が直接、関わるところは3)、4)。
勝手に後押しされているような気になって、
来週1週間もしっかり出勤しようと思いました。


(特に引きこもっている訳ではありませんが

 

 


黄色い本3部作、アクティブ・ラーニングを模索

2015-12-04 21:07:22 | 最近読んだ本
子どもの思考が見える21のルーチン: アクティブな学びをつくる
クリエーター情報なし
北大路書房
たった一つを変えるだけ: クラスも教師も自立する「質問づくり」
クリエーター情報なし
新評論
すぐわかる! できる! アクティブ・ラーニング
クリエーター情報なし
学陽書房

少し前になりますが、3冊目をまず借りて読みました。
「すぐわかる!できる!」というフレーズに抵抗があり、
内容は『学び合い』だけなのに一冊でOKのようで違和感がありました。

自分自身が『学び合い』で戸惑うところは、「発問」と「評価」。
この2つが何とかならないかなと思い、
密林で購入したのが2冊目、1冊目です。


3冊を通して一番の気づきは、
自分自身の学びのスタンダードは自分が受けてきた教育であり、
産業モデルによってできた、知識や技能を主要なゴールとしたものであったこと。
本当に理解することよりも、内容をこなして評価する(される)ことに重点が置かれていたこと。
幸か不幸か、在籍した中学校だけは「思考」を重視した活動があったような気がしたけれど、
フィードバックがなされていたか全く思い出せず、
塾での知識を得る活動がメインだったこと。

未経験ゾーンに足を踏み出そうと思った時、
まずは既存の自分ゾーンから一歩出ようとする自分を、
指南してくれるのが3冊目『学び合い』なのかな、と思います。


以上、たまたま最近読んだ&カバーが黄色メインだった3冊です。