クリエイジ コラム 1週1冊良い本を読もう

今日の重大ニュースをもとに、良い本を読んで、良い意思決定をしませんか?

年金記録漏れ1年で調査

2007-05-31 09:33:00 | 制度
 安倍晋三首相は30日、公的年金保険料納付記録の5千万件の該当者不明に関する調査を1年間で終える方針を示した。また週末を含め24時間対応の電話相談窓口と、新設する第三者委員会で記録漏れを判断する仕組みをつくることを表明した。
 自分自身の公的年金保険料の支払い記録を調べてみると、給与明細や所得税の年末調整と確定申告に記録があった。税金と社会保険料を一緒に納める仕組みに10年前に変えていれば、このような騒動は起きなかったのではないかとも思う。

(推薦書籍)
政府の大きさと社会保障制度 国民の受益・負担からみた分析と提言
社会保障年鑑 2007年版
社会保障の明日-日本と世界の潮流と課題
人口減少時代の社会保障改革-現役層が無理なく支えられる仕組みづくり
希望の構想-分権・社会保障・財政改革のトータルプラン
働く人の法律入門-労働法・社会保障法・税法の基礎知識
社会保障制度改革-日本と諸外国の選択 社会保障研究シリーズ
これからの年金・医療・福祉-格差があってはならない社会保障
経済財政白書 平成18年版

出生率1.3台回復

2007-05-30 10:25:31 | 制度
 2006年の合計特殊出生率が6年ぶりに上昇し、1.3台に回復したことが明らかになった。団塊ジュニア(1971-74年生まれ)世代を中心に結婚と出産が増えたのが主因とのこと。戦後のベビーブームの出生率4は高望みとしても、第2次ベビーブームや米仏並みの2への回復を期待したい。
 そのためには子ども減税や保育所・幼稚園・学校の一体運営による保育サービスの充実が不可欠と思う。談合にまみれた林道などの予算を子ども減税に振り向けるなど、国や地方自治体の早急な対応を望む。

(推薦書籍)
少子化克服への最終処方箋-政府・企業・地域・個人の連携による解決策
少子化社会白書 平成18年版
少子化の経済分析
アメリカ型不安社会でいいのか-格差・年金・失業・少子化問題への処方せん
日本とフランス二つの民主主義-不平等か、不自由か 光文社新書 265
少子化と日本の経済社会-2つの神話と1つの真実
破産する未来-少子高齢化と米国経済
少子化する高齢社会 NHKブックス 1052
多子青春化-日本の生きる道

松岡農相自殺

2007-05-29 09:52:28 | プロ
 松岡利勝農相(62歳)が「政治とカネ」の疑惑の渦中で自殺した。「なんとか還元水」の光熱水費問題などを「政治資金の収支は法律に従って適切に処理している」と言い続けていたが。
 政治資金規正法は「ざる法」と言われて久しい。法律改正によって政治資金管理団体も一般法人と同様に1円以上の金の出入りには領収証などを添付することを義務付け、不透明性を払拭しなければ、死をもって償う政治家がまたさらに出ることになろう。

(推薦書籍)
Q&A 政治資金ハンドブック 第四次改訂版
人はどうして死にたがるのか-「自殺したい」のメカニズム
自殺予防 岩波新書 新赤版 1028
他者/死者/私-哲学と宗教のレッスン
ハイエクの政治思想-市場秩序にひそむ人間の苦境
政治学は何を考えてきたか
永田町インサイドあなたの知らない政治の世界
出処進退の研究-政治家の本質は“退き際”に表れる
政治の数字-日本一腹が立つデータブック 新潮新書 117

地方分権改革

2007-05-28 09:42:22 | 制度
 経済財政諮問会議は25日、地方分権改革として国の出先機関にいる国家公務員21万人(自衛官を除く30万人の7割)の合理化で、最大10万人の削減または地方移譲が可能との案を議論し、今後、地方分権改革推進委員会(委員長・丹羽宇一郎伊藤忠商事会長)に具体案をまとめるよう求めた。地方法務局(1.2万人)、国税局(5.5万人)、社会保険事務局(1.6万人)、地方農政局(1.7万人)、地方整備局(2.2万人)など1万人以上の組織もある。地方にいる国家公務員は中央を向いて仕事をせざるを得ない面があり、ある意味、江戸時代の参勤交代が続いていると言えよう。
 「中央から地方へ」の理念のもと、出先機関をすべて地方(県または政令指定都市)に移せば、地方分権があっという間に進み、補助金や二重三重の不効率な行政による税金の無駄遣いがなくなると思う。

「更衣よしなき草をむしりけり」一茶

(推薦書籍)
分権時代の地方自治
逐条解説地方分権改革推進法
希望の構想-分権・社会保障・財政改革のトータルプラン
地方分権と財政調整制度-改革の国際的潮流
新・地方分権の経済学
地方分権の財政学-原点からの再構築
地方分権改革の経済学-「三位一体」の改革から「四位一体」の改革へ
道州制ハンドブック
道州制・連邦制-これまでの議論・これからの展望

世界禁煙デー

2007-05-27 19:12:11 | リスク
 5月31日は世界保健機関が定めた「世界禁煙デー」である。日本の喫煙率は2005年に男性39%、女性11%と、男性で初めて40%をきったが、米国26%(女性22%)、英国27%(女性26%)、スウェーデン19%(女性19%)に比較して男性はまだまだ高い。禁煙すればがん患者が減り、がん死亡率は減少し医療費も削減できるとの調査は昔から数多くあるが、なかなか禁煙キャンペーンは進まない。個人的にはヘビースモーカーの友人を肺がんで失った悲しみは大きい。通勤時に新橋駅前でタバコの投げ捨てを見るのも悲しい。
 テレビで見る限りは安倍首相には喫煙の習慣はないようであり、「美しい国」や「美しい星50」の実現の第一歩としてスウエーデン並みの男性禁煙率20%以下を目指して欲しい。
http://www.who.int/tobacco/en/atlas40.pdf

(推薦書籍)
悪魔のマーケティング-タバコ産業が語った真実
がんとどう向き合うか 岩波新書 新赤版 1076
がんのウソと真実-医者が言いたくて、言えなかったこと
がん難民-なる前に読む、なってから読む処方箋 医学最先端シリーズ
医者が末期がん患者になってわかったこと 中経の文庫 い 2-1
日本のがん医療を問う
現代の保健衛生-心身健康へのアプローチ
健康問答-本当のところはどうなのか?本音で語る現代の「養生訓」。
健康管理等の法律実務

 

美しい星50

2007-05-26 00:00:00 | Weblog
 安倍晋三首相は24日、世界全体の温暖化ガス排出量を2050年に半減する総合戦略「美しい星50」を発表し、国内で2酸化炭素を一人1日1kg削減する国民運動を提案した。
 テレビや電灯を小まめに消すこと、クールビズなどによる冷暖房電力の削減、白熱灯から蛍光ランプへの交換、節水、ごみの減量、公共交通機関の活用など、家庭や職場で工夫できることは沢山ありそうだ。「積小為大」「塵も積もれば山となる」ことを期待したい。

(推薦書籍)
不都合な真実
地球温暖化防止技術読本
温対法と省エネ法の原単位問題-「全電源平均」と「火力平均」
異常気象-地球温暖化と暴風雨のメカニズム
地球温暖化防止と国際協調-効率性、衡平性、持続可能性
地球温暖化対策-排出権取引の制度設計
地球温暖化防止の市民戦略
地球温暖化の真実-先端の気候科学でどこまで解明されているか
科学技術文明再生論-社会との共進化関係を取り戻せ

緑資源機構官製談合

2007-05-25 10:15:56 | 制度
 農林水産省所管の独立行政法人緑資源機構の官製談合事件で、東京地検特捜部は24日、発注側の緑資源機構の理事ら2人と受注側の公益法人と企業の担当者4人を独占禁止法違反容疑で逮捕した。理事は農林水産省OBの天下り先に優先的に林道調査費を割り当て、落札業者と入札価格を過去10年にわたって決めていた。
 天下りを真因とした官製談合はまだまだあると思われる。新人材バンクの議論もあるが、まずは天下りを禁止しなければ、談合は絶つことはできない。キャリア官僚も定年まで勤めることができる公務員改革を早期に実施し、税金の無駄使いがなくなり逮捕者の出ない日が来ることを願う。

(推薦書籍)
永田町vs.霞が関-最高権力を奪取する者は誰か
入札関連犯罪の理論と実務-談合構造解消に向けての捜査のすべて
談合業務課-現場から見た官民癒着
知らなかったでは済まない改正独禁法
間違いだらけの公務員制度改革-なぜ成果主義が貫けないのか
公務員、辞めたらどうする? PHP新書 435
公務員人事の研究-非効率部門脱却の処方箋
霞ヶ関構造改革・プロジェクトK
霞ヶ関の正体-国を亡ぼす行政の病理

年金記録漏れ

2007-05-24 10:09:38 | 制度
 政府・与党は対象者がわからない公的年金保険料の支払い記録5095万件について再調査をする方針を固めた。20歳以上の人口1億人の半分の件数が対象者不明というのには驚く。1997年に国民一人ひとりに基礎年金番号を割り振ったが、そのとき複数の記録をもつ人の生年月日や読み仮名の間違いなどで統合できなかったミスが原因である。10年間この問題を先送りしてきた官僚体質にはあきれるばかりである。
 与党の社保庁の解体的出直案と、民主党の社保庁と国税庁の歳入庁への統合案が、7月の参院選挙の大きな論争テーマとなりそうだ。

(推薦書籍)
このまま「アメリカ型」社会を目指して本当に幸せになれるのか?
いまからでも遅くはない!かしこい年金生活 スマート家庭経営術
図解どうなる?あなたの社会保障-年金・医療・介護保険をシミュレーション
医療年金問題の考え方-再分配政策の政治経済学3
年金を考える-持続可能な社会保障制度改革
日米社会保障協定であなたももらえる!!アメリカの年金
公的年金改革-仕組みと改革の方向性
年金2008年問題-市場を歪める巨大資金
年金大改革-先送りはもう許されない

平岩外四氏が死去

2007-05-23 11:03:02 | トップ
 経団連の元会長で東京電力顧問の平岩外四氏(92歳)が死去した。1976年から84年までは東京電力社長、84年から93年までは会長。90年12月から94年5月まで経団連会長を務め、「共生」の理念を掲げた。
 また読書家としても知られ蔵書は3万冊に及ぶとのこと。「万巻の書」を読破したといわれる読書家を大きく上回り、毎日1冊ペースの読書量には驚かされる。

(推薦書籍)
人生に二度読む本
イラスト図解地球共生-美しいこの星を守りぬくために
自由主義の二つの顔-価値多元主義と共生の政治哲学
読書について 他2篇 岩波文庫 青 632-2
読書の腕前 光文社新書 294
読書という体験 岩波文庫 別冊 17
贅沢な読書 ちくま文庫 ふ 37-1
成功読書術-ビジネスに生かす名著の読み方
12歳からの読書案内-金原瑞人監修による

天皇スウェーデン訪問

2007-05-22 09:42:29 | 制度
 天皇・皇后両陛下は21日、生物を「界、門、網、目、科、属、種」と体系化し「分類学の父」と称されるカール・フォン・リンネ(1707-78年)の生誕3百年のお祝いにスウェーデン(面積45万平方Km、人口9百万人、GDP42兆円)を訪問した。学問も仕事も基本は分類だと思う。事実をきれいに仕分けすることができれば自ずから解が見える。
 新緑や花の美しい季節だが、植物名が分からないことも多く悲しい思いをしており、生物学を勉強する良い機会かも知れない。

(推薦書籍)
生物学名辞典
進化生物学への道-ドリトル先生から利己的遺伝子へ
いきものがたり-生物多様性11の話
植物の生存戦略-「じっとしているという知恵」に学ぶ 朝日選書 821
ゲノムはここまで解明された ウェッジ選書 25 地球学シリーズ
ポストゲノムの分子生物学入門
構造生物学-ポストゲノム時代のタンパク質研究
バイオサイエンス
スウェーデン-自律社会を生きる人びと