噛噛堂ときどき営業中

ハイホーと、
めしの支度の合間縫い、
噛噛堂書店はときどき営業中。

嗚呼…

2008年03月14日 | かむかむんち
経営難により、
夜逃げしました。

今後、あらゆる業務を縮小して健全な経営に努めます…

いぶりがっこ活用術

2008年02月29日 | めしの支度

スモーキー沢庵こと秋田名物・いぶりがっこが好き。

しかし。
好きだからって。
たった二人の食卓に。
2本も買うバカ。
デパートの物産展に行くとコーフンしちゃうんだよおん(泣)

いくら好きだからって、
燻製モノってなぁどうしたって飽きがくる…
つーことは。
ポン!(ひらめいたよのジェスチャー)
その燻製フレーバーを緩和すりゃあいいんでないの?!


つくりかた
1. いぶりがっこをスライスする。
2. クリームチーズをスライスする。
3. 1.に2.を載せる。
以上。





いける。 と思う。

「吉原手引草」

2008年02月28日 | 読んだり

松井今朝子    2007年  幻冬舎

[ちょいすじ] 吉原遊郭を形作る、引手茶屋のお内儀、遊郭の番頭、見世番、遣手婆、楼主、幇間、芸者、女衒、そして客。彼らそれぞれの語りを通して見えてくるのは、「葛城」という花魁。花魁にいったい何があったのか。いや、花魁は何をしでかしたのか。聞き手の若い男はいったい何を引き出そうとしているのか。
吉原という世界の特徴をあますところなく利用しきった“花魁ミステリー”

よくぞここまで調べなすった。
その上、よくぞそこまで筋を立てなすった。
実にウマい。
と、それだけならウマいだけだが、
最後まで登場しない花魁「葛城」 ( 登場、してるけどしてない 
の、「その後」を思うときにゃあ、胸中一陣の涼風あり。

「女性の品格」

2008年02月26日 | 読んだり

坂東眞理子    2006年  PHP新書

今や書店に「品格コーナー」が登場する始末。
そんなコーナーになっているところで本を吟味するっつうのは、読書屋の品格が疑われてしまう行為ですが…

図書館に予約したことすら忘れていた一冊が、
もはや陳腐化しそうなこの時期になって順番が回ってきましたの巻。

「品格」という単語自体が一人歩きを始めて品格を失いつつある現状。
そして内容的には、特別に新奇なわけではありませぬ。
新奇ではないことがらを、坂東眞理子の感性でなぞったマナー本というところでしょうか。

ただし、言い古されたようなマナーも、
人を代え、感性を代えると、改めて妙に沁みたりします。
そんな箇所が4か所。アタシには。
その4か所でも、この本と過ごした時を糧と思えるのが読書屋の品格でしょうて。おほほ。


ただし、76ページ最終行に誤植あり。
誤植は一気に格を落としますな。わはは。

幕山じゃなくて城山

2008年02月24日 | なんだ坂こんな坂
春一番の吹き荒れた翌日。
「梅を見に行こう」 
と、突然思い立って湯河原へ~

しかし。
思いついたのがあまりにも「突然」すぎたため、出発できたのはすでに9時すぎ…
到着した湯河原駅前幕山行きバス亭にゃ、
これから梅を見ながら飲む気まんまんグループの大集団。


 


パス。


ちゅーわけで、幕山の手前の城山へ行先変更。

さ、登山口目指して、いざ!



いざ…



いざ…?





まだーっっ?!


あんまり口惜しくて、切なくてシャッター切ったけど、臨場感イマイチ。
なので解説しますと、
体感的には延々と続く直登45度バンク。
しかも、延々と延々と続く舗装道なんだよこれが。↓


あの麓の町からこの高みまで。
何が悲しゅうて舗装道。。。。


で。

で?

どっちーっっ?!

よくよく見れば釘でひっかいたかのような矢印が指すのは左…
でも、これって、「どんだけ舗装道だよ国土交通省!」とブチ切れた先人が、
腹いせにひっかいたかどわかしの矢印かもしれんな!

と、凶暴になりつつも左へ。

道はまだまだ舗装道。
一度なぞ、
ビジネススーツ(ネクタイ有り!)にビジネスシューズ(!)
なる装いで下ってきた三人連れとすれ違う始末。

キブン、萎えるんですけど!
林野庁のヒトたちでしょうか。
湯河原町議会城山視察団のヒトたちでしょうか。
少なくとも運動靴くらいは履いて下さい、お願いしますよ。シクシク。


で。
「城山山頂 900m」で、やっと登場したのさ、「土」が~


お弁当食べて、昼寝して、さて。
 「来た道を帰るんじゃないよね?」
 「大丈夫、今度は山道」



で。
えーと。
確かに周囲は山だけど。

箱根ターンパイクか、これ?
ってくらい走り屋びゅんびゅんの車道に出ちゃったんですけどっ!

あたしゃね、思い返せばこの時ですら、まだ相方を信じてたわけで。けなげだよな、アタシ。つーか、アンタ、表情が変わらなすぎだってば!今にして思えば、この時点ですでに迷ってたんだよね、、、お願い、表情変えてっ!(あー、リアル知り合いはここ笑うとこじゃないですからね)

 「このまま行くと、奥湯河原まで行っちゃうな…」

排気ガス吸いながら奥湯河原まで?

………

 「あっ、こっちに山道がある!」
方角的には、、、、ま、湯河原温泉場に出そう、かな。
で、着いた先は。
源泉の汲み上げ口?
「シューッ!シュシューッ!」と蒸気音もおどろおどろしいよなでっかいタンクの登場。
タンクから出ているのは、おそらく麓まで源泉を通しているとおぼしきパイプ…

 「パイプぞいに“道”がある…」

つーか、崖?

一応、ロープがわたっているのでそれをたどって降りて行こう、と、まあそりゃアタシも賛同しましたがね。               きゃーっ                  ザザザザザザザッ                           きゃーっ     きゃーっっ



うそーっ


ロープはここまで?

道、ないね。


遭難って、こういうとこからするんだろうな、とつくづく。
だって、こんなスゴイとこを、ここまで降りたのに、、、いま流行りのもったいない精神がこんなところで頭をもたげてしまいます。

しょーがない、車道を行こうと戻りかけたらむこうから人が…
あーあ、行き止まりだとも知らないで…
のわりには、えらくフツーにこっちに向かってくるね…
 「あのー、この先は道がありませんよね?」

 「? ありますよ」

救世主登場。
うう。後光が射しておりまする。

ロープ崖道の真反対に、ほとんどけもの道状態だけど、道が…




 「いやーしかし、結果的にはすごい山登りになったなっ!」

結果的にはね。


それにしても、梅を見にきたハズなのにさー。
 「あっ、ほら、梅だよ梅!」

下の道から生えている梅、ガードレール越しにちょうど鼻の位置…


芳香なり。


胸一杯の梅の香をおすそ分け。
そして本日の教訓は。
次回、家内安全のためにも家内がナビします!

「ふたりの老女」

2008年02月17日 | 読んだり

アラスカ・インディアンの著者が、その母から伝え聞いたアラスカ・インディアンの伝説物語。

ヴェルマ・ウォーリス    1993年  草思社

[ちょいすじ] その冬、ひとつのアラスカ・インディアンのグループが、厳しい寒さの中、獲物の収獲にも見放され、かつてない「飢え」に見舞われた。グループのリーダーが下した決断は、ふたりの老女を「置いていく」こと。
その朝、キャンプ地に取り残され、集団が去るのを見送ったのは、杖なしでは歩けない75歳と70歳のふたりの老女。
はたしてふたりの老女は極寒のアラスカで冬を越えることができるのか…



「はたして」、ときちゃあ、ネタばれも同然ですわなー(笑)
ええ、越えることができるわけですけど。

それが、単に「老人パワーはすごいのだ」っつう事におさまっていないのは、
このふたりのばーさんのキャラがすごいスパイスになっているから。

「たえずあちらが痛いこちらが痛いと不平をもらしては、それをことさら強調するように杖をついて」いたり、
「まるで日課のようにぐちをこぼし、とりとめのないおしゃべりに生きがいをみいだす」生活。



なんか思い当たるようなー?!

だからこそ、
そんなふたりがサバイバルしていく有様は、時を越え、国を越えて、
きれいごとではない興奮を生み出していく。

老若のみならず、男女という対比をも加え、
「生きていくこと」を考えさせられる一冊です。 

LOVE・た鍋

2008年02月16日 | めしの支度

豚肉が好き。

ロースでも。
ももでも。
バラでも。
耳でも。
足でも。
舌でも。

一番好きな食べ方は、常夜鍋。
そー。ホウレンソウ(又は小松菜)と豚肉だけのしゃぶしゃぶ。
そー。毎夜食べても飽きないといわれる例のアレ。

それこそ、I LOVE 豚 なので、LOVE・た鍋。



   



さ、気を取り直して。

私的決め手は、タレ。
ポン酢に大根おろしたっぷり、小ねぎたっぷりは絶対に欠かせないとして、
XO醤をしゃぶしゃぶした豚肉にぬりぬりしながら食べるのもオツ。

相方の青菜は、白だしを湯で割って削り節を投入した「おかかだし」、
これで食べるのがこれまたオツ。
即席ホットおひたしって感じで。

ハズレ

2008年02月12日 | かむかむんち

例の品が、うちにもあった。

すわ返品か?!





じっくり見たら。


対象の製造年月からは、ハズれていた。
なぜかいわれのない悔しさに襲われ、すぐに食べた。
いいんだかなんだか。


結局、今年は、
お年玉付き年賀状も一枚も当たらなかったしな。 そーそー、アナタからもらったヤツですよ。


違うだろってば。



これはもう、
確実に大殺界に突入しているな。


だから違うってば。



おくちサワヤカきんぴら

2008年02月11日 | めしの支度

セロリの葉っぱが、わさわさついていると嬉しい。
おくちサワヤカきんぴらが作れるから。

主原料セロリ。の葉。
手前は葉っぱのざく切り。
奥は細い小枝(?)の細かな小口切り。

作り方。チリメンシャコを加えて「きんぴら」に炒りつける。以上。





ま、「きんぴら」みたいなスタンダードものほど、
各作り手ごとに手順も味付けも違ったりするから。
お宅のやり方で、どぞ。


難点は、よっぽど葉っぱがたくさんないと、
シュ~ンとカサが減ってしまうこと。
まるで珍味。
弁当のふりかけ程度ならそれもよし。
がっつりお惣菜させたいときには、プラス切干大根でカサ上げ!

「考える一族」

2008年02月10日 | 読んだり


副題 「カシオ四兄弟・先端技術の航跡」


内橋克人    昭和63年(60年初出)  新潮文庫

ブックオフの100円コーナー本がマイヒット本になること。
それは宝くじがあたるより嬉しいこと。
宝くじ買ったことはないが。

[ちょいすじ] トランジスターがアメリカで生まれたころ、日本のある町工場で一台の計算機が生まれようとしていた。
言わずと知れた、「カシオ」。
それがまだ経営も危ういような町工場であったところから、『言わずと知れた…』と形容されるほどの天下の「カシオ」に至るまでの航跡が、四兄弟それぞれの個性が存分に絡み合って語られる。特に、次男・樫尾俊雄氏の在り方は、今、巷で言われる本当の「考える力」とは何か?という事を突き付けてくる…


いやー、よくできたドラマシナリオでもここまでうまいこと個性が際立つだろうか?
ってほど、団子四兄弟ならぬ樫尾四兄弟の見事な各々の演じ分けよ!…

その発想、創造性は神がかりなほどの次男・俊雄。
俊雄の発想を旋盤一つで「物」として形を成してしまう長男・忠雄。
抜群の外交能力をもって営業する三男・和雄。
プロの設計者として大量生産技術を担う末っ子・幸雄。

大正12年に、その両親が着の身着のまま四国から東京を目指し、
辛苦しながらも一家庭を築いていった軌跡にも触れ、
大企業となった後、ゴルフに耽ってしまった四兄弟を襲った「トランジスター式」の追い上げ等々、
ホームドラマであり、戦前戦後史であり、ビジネス書であり、
245頁、読みどころみっしり。