えいがのひ

映画の感想をつらつらと書いてます。

3月の終わり

2007-03-31 00:37:35 | Weblog

今日で3月も終わりだ…
4月からは心機一転ってところなんで、ちょっと心を入れ替えて頑張らないと。

先日は日本橋のプラネタリウムに。
さすがメガスター。
星、見えすぎ。
家ではホームスターを使ってたりするので、大画面で星の回転されると、すっかりおやすみモードに。
これはヤバイ…まじで眠れる。
そういや生の星空で天の川なんてかなり見ていないなぁ。
地元じゃまず無理なんで、旅行にいったときくらいしかチャンスがないんだけど、ここ何年か旅行自体してないから。
今じゃあ満点の星空なんて、それだけですごく贅沢な空間となっているからなぁ。

そういや、上野の桜は一昨日、満開宣言でたらしい。
いつも行くお花見所は、高台にあるせいで、満開は上野より大体1週間くらい遅いんですが、今どれくらい咲いているんだろうか…
わりと離れている場所なので、ちょっと様子見に、ということは出来ないため、実際に行かないとアタリかハズレか分からない。
自分は桜は8分咲きとかより、散り際の方が好き。
花びらが風にちらちらと散っていくのがすごく好きなんですよね。
ただこれに該当する日を狙って訪れるには、時間のしばりがあるために非常に難しい…
もろ満開日ではちょっとちらちら成分が足りないし、ちょっとでも遅いと今度は枝の花が少なすぎて、スカスカに見えて侘しくなるし…
さすがに来週の土日じゃ遅すぎそうなんで、今日明日どちらかで行って来る予定。
せめて7割くらいは咲いていて欲しいけど。
…それと出来れば背景は青空指定で。
両日とも天気はあまりよさそうじゃないのでここは神頼みで。
そういえば桜はバラ科というのが側に行くと良く分かる。
何しろ匂いがそれっぽい。薔薇の華やかな香りに比べて、随分油っぽい匂いではあるけれど。
いい匂いとは言い切れないけれど、これが自分にとっての春の香りだなぁ。

ポイント45

2007-03-30 21:31:33 | 映画感想
ポイント45
 原題『.45』 R-15

監督・脚本はゲイリー・レノン、主演はミラ・ジョヴォヴィッチ。
ポイント45とは、45口径の拳銃のこと。

スラム街のボスのビッグ・アル(アンガス・マクファーデン)とその恋人キャット(ミラ・ジョヴォヴィッチ)。
2人は拳銃を密売していたが、キャットはアルに内緒で独自に拳銃の密売をしていた。
その顧客とのやりとりを誤解し、嫉妬からキャットに暴力を振い、行動を束縛するアル。
キャットはアルから離れるために自分の身体を武器に計画を練る…

…見事なほどにダメダメなキャラクター達ばかりです。
DVで傷つくキャット…とは言っても、暴力は酷いが、彼女に同情の余地はないという感じ。
キャットだって、DV振るわれる前は、かなり我がまま放題、暴力し放題。
犯罪も奥深いものでもないし、ただのチンピラのせせこましい悪事ばかり。
まぁこれは映画中の台詞でも言わせているので、狙ってはいるんでしょうが、ストーリーにもキャラクター造詣にあまりにも奥が無さすぎ。

ノワール映画でもないし、サスペンスでもクライムでも、勿論女性の自立でも社会問題提議でもなんでもない映画。
あまりにも内容がなくて反って印象に残るかもしれないくらい。
監督コメントで「因果応報」がテーマとも言っていますが、それならまず主人公をなんとかせいって感じ。
DVでいきなり悲劇のヒロインぽくなるのも的外れだし、やってることは最低だし…

ミラは結構好きな女優さんなんですが、もうちょいいい役を選んで欲しいなぁ…
相変わらずの脱ぎっぷりの良さで、出る映画出る映画、全裸シーンが多すぎ…ちょっと安売りしすぎじゃないか?

事件が終わった後の関係者インタビューがランダムで挿入されますが、この主人公を魔性の女扱いやら、頭のいい女扱いされているんですが、はっきり言ってどこが??とかなり馬鹿馬鹿しく思えます。
ルックスがいいだけの駄目女そのまんま。
知能犯なら、もっと操っている人間達を計算どおりに全員動かすくらいはしてほしい。
ただ身体で釣って、使い古されたアホらしい台詞で誑し込んでいるだけ…それもかなり他力本願。
誑かされた側も口ばっかりでちっとも行動に移さないし。
彼女に魅了される面々がすごく間抜けにみえてしまう。

あ、R-15なのは、勿論そういうシーンもあることもありますが、どちらかというとあまりに露骨すぎる台詞にあると思う。
かなり明け透けな物言いになっているので、同伴者を選ばないと気まずい空気が流れてしまうかも…


上野動物園にて

2007-03-29 03:11:44 | Weblog
今日、じゃなくて昨日は何年かぶりで上野動物園に行ってきました。
桜が見事に満開で、企業の場所取りがそこらじゅうに。勿論、場所取り当番付きで、ですが。



この時期は上野は混むこと当たり前なんで、土日とかはとても近寄れない…
会社からまあまあ近かったりしますが、上野公園は絶対無理だと、一度もここで花見はやったことがありません。
ここで毎年やる企業は準備万端の恒例行事なんだろうなぁ…

で、動物園。
平日だし、花見に流れるだろうと甘く見ていたんですが、動物園は入場券を買う前に長蛇の列が…
ちょっとくじけそうになったんですが、これを見に来たんだし~と、20分近く並んでやっと中へ。
そうか…平日とはいっても、それは社会人だけで、もう春休みなんだ…と中に入って納得。小学生くらいの団体さんの多いこと多いこと。

入った途端の独特の臭いが馴れれば、なんとなく懐かしい?
入口近くの鳥類のコーナーで、おおわし、はげたかのパフォーマンスに思わず写真を取りまくり。
自分は哺乳類の方が断然好みなんですが、ここらへんの鳥コーナーだけでバッテリー電池一個分使い切ってしまった。
もう一つ予備はもってきたとはいえ、1/3も行かずに使い切るとは…
折角新しいSDカード512MBを入れてきたのにバッテリーが足りないんじゃしょうがない~
予想以上に激しい消費はフラッシュのせいなんですけどね。
青空だからフラッシュいらないと思ってたら、やはりちょっと暗めらしい。
で、白熊でとうとう使い切りました…不忍池の方の西園が丸々残っているっていうのに…
でもお陰で動物を生身の目でじっくり見ることが出来ました。
…えっと。これは負け惜しみではなく…多分。

写真撮るの好きだからこそ、ファインダーの中の決めポーズした動物しか観てないんですよね。
欲しいポーズが撮れたらその動物には興味がなくなってしまうというか…
自分の目で見れば、その動作の連動で生態とか微妙に分かったりすることがある場合がありますが、どうも写真を撮ることが主になると、ファインダー越しの部分しか見なくなってしまう。
止め絵でしか印象に残らない…そして振り向いてくれないと(それもいい角度で)、不満をもってしまう、なんてあまりに人間様に都合がいい見方しか出来なくなるんですよね。
帰った後でいつも自分の目でもっとしっかり見ておくんだったとか思うんですが、次回に活かされることはほとんどありません。
やっぱりカメラを持っていけば、どうしても「いい写真」を撮ることが一番の目的になってしまうから。
だからこういう強制撤去は、その場ではかなり後悔したり惜しがったりするんですが、結果的にはじっくり動物を見られて良かったな…というところに落ち着きます。…まぁ可愛いしぐさや動物がいると、その写真を撮り損ねたことをがっかりしてたりもしますが。

そんなわけで、途中までの写真を。







まずカグーという鳥。この子はずっとじっとしていました。フラッシュはいちゃってごめん…
次に虎。この虎は観客に向けてちゃんと視線飛ばしてくれるところが役者です。観客が3方に配置されているんですが、その方向全部に視線くれてたのはさすがすぎ。
白熊。途中から2頭でウロウロ動き回ってた…怒ってるのかストレスなのか、はたまた餌が欲しいのか…全く分からないのが不甲斐ない。ストレスとかじゃなけりゃいいけれど…

時間があるようなら国立科学博物館もついでに…なんて思っていたんですが、全くそんな余裕なし。
休まず歩き続け、仕舞いにはヘトヘトに。
入園料は600円なんですが、年間パスポートは2,400円。なんと4回分で1年OK。
これはかなりお買い得ですね。どうしよう…今度行ったら買っちゃうかもしれん。
こういうところって、行かない時にはなんとも思わないんですが、一度行くと癖になるっていうか、続けざまに行きたくなったりしますよね。

とりあえず友達のお土産と自分へのご褒美?を買って上野動物園探索は終わり。
初めは自分の分なんて買うつもりなかったんだけど、『ハッピーフィート』で子ペンギンづいてるんで、ついついペンギンのぬいぐるみに視線が…
上野動物園オリジナル商品の皇帝ペンギンのヒナのぬいぐるみはもうちょいお腹がポコンと出ていれば…ということで、フェアリーペンギンのヒナの方を買ってしまいました。ぬいぐるみなんて自分用のなんて買ったことなかったかも…

あー昨日の今日で、今日はおえかきとか言っておいてこれだからなぁ…
予定は未定…困ったもんだ。
でも動物の写真の方がいいし。そういえば写真使うのこれが初めてだ。
どうも貼り方がぎこちない…今度やるときはもうちょいレイアウトに気をつけようっと。


ロシア皇帝の至宝展と森谷延雄展

2007-03-28 00:46:48 | Weblog

よしっ
このまま3月いっぱいは、連続更新で。
明日はまたおえかきで、その次からは映画感想で…と目標。
自分的に連続更新自体すごく珍しいので、とりあえずこの勢いのままで。
4月以降はちょっと忙しくなるので、更新ペース落ちます。

先日、江戸東京博物館(現在、ロシア皇帝の至宝展併設)と
森谷延雄展に行ってきました。

ロシア至宝展はきらびやか~金と輝石と真珠がこれでもかというくらい。
ロシアの成り立ちの歴史も含めて、初めて見聞きすることも多く、勉強になりました。
アクセサリーやがっしりとした骨太な作りが結構好み。
それまでイコンは、描かれた表情があまり好みではなかったんですが、やっぱり本物を見ると迫力が違います。
祈りそのものなんだなぁと改めて感慨。

森谷延雄は大正時代に室内装飾を発表したデザイナーです。
可愛らしいデザインが多く、一部小説を題材にした、
『ねむり姫の寝室』『鳥の書斎』『朱の食堂』の小部屋は今見ても斬新。
ただ、こちらで復元したのは家具の一部の椅子だけだったのが残念でしたが。
いつかはこれらの実寸の再現部屋を作ってくれないかなぁ。
可愛すぎるデザインが目立ちますが、その愛らしいデザインが古臭いどころか、現在でさえ新鮮なデザイン見えることが素晴らしいです。
また、可愛いだけでなく、質素で堅実なデザインも多くあります。
この方のデザインした家具はどちらの物もすごく好きですね。
どこかのメーカーで復元して、一般販売してくれないかなぁ。
この展には復元家具や本物の家具の展示は多少、少なめでしたが、
その分、在外研究員としての留学中の様々な装飾の模写は実筆のものが多く展示されており、その繊細な線を堪能できました。
あ、この森谷延雄展は残念ながら3月25日で終了してしまいました。
どこかで彼がデザインした様々な家具を復元して、常時展示していただけると嬉しいのですが…


ハッピーフィート

2007-03-27 01:40:49 | 映画感想
映画『ハッピーフィート』

ジョージ・ミラー監督。吹替えは主人公マンブルがイライジャ・ウッド、グローリアをブリタニー・マーフィ、主人公の父親がヒュー・ジャックマン、母親にニコール・キッドマン、ノア(長老)をヒューゴ・ウィーヴィング、アデリーペンギン5羽衆のリーダー、ラモンをロビン・ウィリアムズとそうそうたるメンバー。

とにかく皇帝ペンギンの子ペンギンのお腹の毛を存分に鑑賞したくて観に行った映画。
だからゆるい話で十分堪能できるというか、個人的にそれしか求めていなかったところに、後半以降のシビアな展開に引き気味…
ラスト近くは、この映画どこまでいっちゃうんだろうかと不安になってしまったりして。
観終われば、人間の環境破壊やらその他問題と、かなり重くも目を逸らしていけない内容で、なかなか考えさせられる映画だったんですが…自分は個人的癒しだけを求めていたんで、ちょっとすれ違いだったかも。
いえ、映画として完成してるし、子供向けでもこういうテーマは大切だと思うんですけどね。

堪能できたのは、やっぱり子ペンギン達。
特にグローリアちゃんの声(字幕版)と腹毛(注:子供時代のみ)がモロ好み。
子供時代の声がすごく可愛い。アリッサ・シェイファーちゃんかぁ。
やっぱり子供の声は子供があてた方がいいですね。大人にはこういう声は絶対出せないよなぁ。
ホントにこの子、芸上手で可愛い声だ~

すぐみんな大人になっちゃうんで、中盤からは主人公マンブル(もごもご君の意)の後姿の頭でツートンカラーの変り際のほやほやしか、楽しみを堪能できなくなってしまって、ちと悲しい…
子供時代だけ何度もリプレイしたい気分…とことん好きなんです、この子ペンギン達のお腹の毛の表現が。

そういえば、後半出てくる人間がまずCGじゃなく実写だったことにびっくりしました。
でもCGで作ると違和感が反って出てしまったかもしれない。結果的には実写良しってかんじです。

そうそう、この映画でおおっと思ったのは、空間の広さの見せ方。
映画の横に広い画面を存分に使っていました。空と陸の空間の広がりを感じさせてくれる映画は久しぶり。特にアニメでは。
これは映画館で見たほうがいい絶対にいい画ですね。

はーそれにしても子ペンギンの可愛さ(字幕声付きで)。ふわふわなお腹…もうちょい子供時代長かったらDVD買ってたな。
誰がなんと言おうと、お腹のぽやんとした毛並みがすごくいいです。
サイトでの壁紙配布、DLしてしまった…でも自分が最高の腹毛と思ってる壁紙がなかったのが残念。
映画館にかかっている、各キャラクターごとのデカイ縦垂れ幕のグローリアちゃんが一番の好みだったんだけど…

ペンギンたちが歌う愛の歌(?)が状況に合うような合わないような、それに聞き覚えもあるような、と思っていたら、往年の歌手のヒットソングが使われているとこのこと。
なるほど。通りで聴いたことあるはずだ。とことん洋楽弱いんで後になってやっと気づくんだよなぁ。
マンブルの母親ですが、1匹だけ名前が姓ありで、ノーマ・ジーンとなっていて笑ってしまいました。左胸の黒いハートマークだか蝶マークだかも狙っているし。
キッドマンやヒュー・ジャックマンも劇中、1曲以上を丸々歌い上げています。
さすが歌を歌うことが命のペンギン役だけあって、声優はミュージカルもこなせる俳優さん達になっています。

あー子ペンギン達だけの、もっとライトな続編でも作ってくれないかな…
ストーリーがどうのでなく、あくまで子ペンギンのルックスのみに自分の興味がいってしまっているので。
なんかあれだけど…まぁ願望ということでいいか。


ナイトミュージアム

2007-03-26 01:02:13 | 映画感想
映画『ナイトミュージアム』

ショーン・レヴィ監督、ベン・スティラー主演。
彼のひょうきんな顔つきが好きです。特に眉の動かし方とか。
ややオーバーなくらいな表情なんですが、それがまたこういうコメディには良く似合う。
話も中弛みなく、楽しく観られました。
こんな博物館あったら楽しいよな~と思わせるところが上手い。
いや、自分で夜勤する気は全くないですけどね。危険すぎるし。
この映画で入場人数が足りない地方の博物館とかに子供さんが足を運んでくれると良いですが…
って思ったら、サイトで(財)日本博物館協会キャンペーンしてる。さすがチャンスは逃さないな。

おそらく劇中、一番の愛嬌モノであろう、T-レックス。
こういうオチは微笑ましくてとてもいいです。骨だけなのにしぐさが妙に可愛いし。
総じて子供向けに作ってはありますが、大人でも十分楽しめます。

石版の意味なんて追求するだけ野暮って感じの、ないがしろさですが、コメディだしワイワイ楽しそうだから堅いことはいいか…とつい流してしまいます。
でもこの石版関係で、簡単に続編が作れそうな気がする。
T-レックスやファラオの意外性はもうないだろうけど、キャラクターとして立ってるし、他にも博物館のキャラはまだまだ出尽くしてないから、いくらでもOKな感じですね。
とにかく肩の力を抜いて単純に楽しめるいい映画でした。

デジャヴ

2007-03-25 01:22:38 | 映画感想

映画『デジャヴ』

ジェリー・ブラッカイマープロデューサー、トニー・スコット監督、デンゼル・ワシントン主演。
543人もの犠牲者を出したフェリー爆破事故。ダグ(デンゼル・ワシントン)。
爆破事故の前に火傷を負った女性(ポーラ・パットン)の死体が見つかった。
彼女が犯人に繋がる有力な手がかりと感じたダグは、政府が極秘に開発した4日と6時間前の映像を見ることが出来る監視システムを使って、彼女の足取りを追うのであった。

最初予告編を見たときの印象は、『マイノリティレポート』とTVドラマ『トゥルーコーリング』を混ぜたものかな、と思っていました。
さすがにちょっと方向性が違ってたけど。
個人的に期待が高い作品ほど、観て見るとそんなに…ってことが多いのは、きっと期待が高すぎて、全てに要求しすぎなんでしょうね。
この映画もそんな感じ。決して悪くはないと思いますが、自分の期待してたところとはちょっと外れた感じ。

ジム・カヴィーゼルが犯人役ですが、酷い奴です。同情の余地すらない…
彼、このところこういう危ない役が多いような気がするなぁ。なんか電波系の役、妙に似合うし。
結構好きな俳優さんなんだけど、好青年役を忘れそうだ…

しかし、テロリストを捕まえるためとはいえ、主人公の無謀運転には眉が寄る。
あれ、死人でてるんじゃないでしょうか。
過去が変われば死人もゼロっていうのは分かるけど、それでもあんまり観ていて気持ちいいものじゃない。
もうちょっと見せ方を変えてくれれば良かったんだけど…
巻き込まれる人が可哀想すぎるって、余計なことに観客の目や考えが行かないように、もっとやりようがあるんじゃないかな?
せめて車同士掠ってスリップするくらいにしとくとか。
スピード感、緊張感、スリル感等にはこのやり方が一番表現しやすいとは思うけど、派手すぎてちょっとあんまりかな。

あとラストが今一つ納得行かないなぁ。パラドックスの矛盾も出てきそうだし。
意外にも爽やかで悪くはないんだけど…なんかもう一捻り欲しかった。

そういやこの映画、何で新庄が監督でも主演でもなく、プロデューサーの応援団になっているんだろ?
プロデューサー個人を応援ってなんか中途半端な気がするんだけど…

アンフェア the movie

2007-03-24 00:28:04 | 映画感想
映画『アンフェア the movie』

小林義則監督。
車の爆破に巻き込まれた娘が入院する警察病院に何者かが篭城した。
逃げそびれた娘は偶然にも感染病棟に紛れ込んでしまう…

オープニングからアンフェアらしい演出です。
謎は謎を呼び…って、謎って言うのも違うか。
TVドラマの頃から、どんどんでかくなるネタと組織にこっちがハラハラ。
上手くまとめることができるんかいなって感じです。
ってか、ちっとも完結編じゃないんですけど。
看板に偽りありだ~
まぁ映画になって2時間のコンパクトさで、脇道なしでどんどん展開しているので、
分かりやすく観やすいと思います。

凶悪な感染症が発生している感染病棟に紛れ込む、なんてあまりにもパターン化してる挙句、
その対象が無垢な子供だなんて、もうちょっと捻ってくれって思いつつも、ハラハラしてしまう。
製作者の思う壺だなぁ…

相変わらず主人公の元親友は得体の知れぬまま…
関係ないけど、この濱田マリと椎名桔平はどことなくぬめりがある色気がいいです。
爬虫類っぽいっていうのはいい例えじゃないかもしれないけれど、
ちょっとつるりとした感じと目つきがそれっぽくて、
そこが色っぽいと思うんだけど。

娘の感染も心配だけど、個人的に意味もなくハラハラしたのが、USBメモリー。
USB接続部分が濡れ濡れだよ、なんでキャップしてないの、キャップ!とヤキモキしてしまった。
謎解決はともかく置いておいて、テンポも良く飽きさせない映画でした。
…でもいい加減、『24』みたいに次から次へと事件が起きて、周りが全部怪しいっていうパターンはやめて欲しいんだけどなぁ。
このパターンで度が過ぎるとすごく陳腐になるし、こっちの緊張感も続かないから。
TVドラマ1話から出てきたキャラであろうと、新キャラだろうと、どうせ皆怪しい奴なんだからって、マンネリになるのも考え物…

よくサスペンス物にありがちなんですが、誰かが狙撃される時、どうして主人公は狙われないんだろうと、お約束のことに疑問を持ったりして。
そりゃ話が終わっちゃうけど、今回のように、状況的にも理由付けにも不審に思われない、またとない機会なのに、どうして撃たれないんだろうと、心底不思議。
こういうことに後で納得の説明があると、すごい緻密なストーリーだったんだなと感心するんだけど、あまりそれが成功したものを見たことがない…
伏線回収もちゃんとしてほしいなぁ。
で。
意味がないとは思いつつ、やっぱり色々と撃たれない理由を考えてしまう。
考えた中で一つ、これしかないだろという理由付けは見つけたんだけど、
それだと撃った人間の行動に矛盾が出るというか、どうも経緯が不自然になってしまうんで断念かな?
ここは是非ともこちらを唸らせる理由付けを説明してほしいなぁ。
でも、となると今後ドラマだろうが、多分映画でしょうが、続編が出たら全部見ておかないと駄目だということになってしまうんだけど…
あーあ。製作側の思惑通りだ~

パフューム ある人殺しの物語

2007-03-23 01:14:02 | 映画感想
映画『パフューム ある人殺しの物語』

パトリック・ジュースキント原作『香水 ある人殺しの物語』、トム・ティクヴァ監督。
18世紀のフランスが舞台。タイトルでも予告編でもそのまんまな、
究極の香水作りのために、女性を次々と殺していった男の人生を描いた映画です。

主役を演じるはベン・ウィショー。
あまりにも合いすぎるというか、この役の印象が強すぎて、今後彼を見る度にこの映画を思い出しそう…
その時代のフランスの猥雑さはすごくよく表されています。
ってか、リアルすぎて、最初の生い立ちシーンでは汚い印象が強すぎるかも。
主人公の鼻の利きを描くために、最初はちょっとエグイシーンが出てくるので、
苦手な人はきついかもしれませんが、ここら辺を乗り越えれば楽勝?
後半どれだけ酷いシーンが出てくるのか、おっかなびっくりだった自分には、拍子抜けだったかも。

どちらかというと神視点なナレーションとラストの表現方法で、御伽噺的な映画でもあるかも。
最初から最後まで、かなりエグイことばかりなんだけど、物語風にちょっとぼかす感じになってソフトに観られます。
何しろ主人公に共感しにくい映画ですから。
嫌悪感抱く方も多そうですけど。

香水の匂いを表現するためにBGMはベルリン・フィルハーモニー管弦楽団が演奏しているそうですが、
さすがに重厚な音楽。陰鬱さに益々迫力がつきます。
主人公の初恋らしき女性と後半のヒロイン、ローラ(レイチェル・ハード=ウッド)は、
いかにも赤毛というに相応しく、印象的です。
他の映画とかで赤毛表現されている髪の色がちょっと茶色がかった金髪程度にしか見えない自分には、
とても分かりやすい赤い色で、陰鬱でモノトーン的な画面では特に美しく映えます。

後半からラストにかけて、自分では「ええー??」という展開が目白押しで、
なんか鼻白むシーンが多かったのですが、
全部見終わると、一種の御伽噺かというところに落ち着けました…ってか、
そう思わないとかなり不毛でしょう、この話。
1985年ドイツで発売された小説がすごく大ヒットしたということも、ちょっと不思議。その時代ならではかもしれませんが。
個人的には、ローラの扱いや主人公の顛末に、ちょっともやもやしたものが残ってしまっているので。

主人公の生い立ちも十分気の毒だし、最初に手をかけてしまった女の子が彼の初恋で、
その自己の想いを自覚することなく、どんどん方向違いな道に進んでしまったということに、
憐れではあるんだけど、イマイチかなぁ。
まぁ主人公に対して、物語として読者や観客からの感情移入は求めてなさそうだけど…
話の内容で好き好きは人を選ぶでしょうけれど、印象に残る映画であることは間違いないかな。


ドリームガールズ

2007-03-22 21:42:08 | 映画感想
映画『ドリームガールズ』

鳴り物入りのミュージカルの映画化。
ビル・コンドン監督。

洋楽にはさっぱりな自分ですが、さすがに歌は聴きなれているものが多く、
大声量で歌い上げる所はおおーっと、開放感まであります。
俳優も良かった。
明るくお喋りな役は本領発揮のエディ・マーフィも、得意な似た系統の役ではあるけれど、
苦悩や空虚さや弱さを感じさせるキャラクターで、すごく深みが出ている気がします。
トラブルメーカー・エフィー役のジェニファー・ハドソンも新人ながらすごい存在感。
とにかく歌声のパワーがすごい。さすがオスカーとっただけはありますね。
ちょっと25歳にはとても見られないんだけど…でもこのキャラにはまさにぴったり。
彼女の歌声で、恋愛関係のごたごたやらを迫られると怖いな…
ただの台詞で言い募られるよりずっと怖い。
大声量であの迫力で歌って迫られたら、逃げることも出来なくなっちゃいそう…
全部自分が悪かったゴメンナサイとか逃げの一歩になってしまう。
堂々と反論する気力は、あれを前にしては起きないです…迫力負け。
あの我といい、ストーリーの核であるといい、存在感は映画随一じゃないでしょうか。
主演女優のビヨンセ・ノウルズは綺麗だし、歌も上手くてさすがなんですが、
そのヒロインとしての存在感も、エフィーが退場状態になってから目立った感が強かったですね。

初めは地味だった3人娘が、人気が出てくると共にどんどん綺麗になっていく様子が上手いと思いました。
上でも言っていますが、ビヨンセ演じるディーナが、初めあんなに目立たなかったのに、すごい派手派手美人になっていくのにはびっくり。
すごいなぁ地味メイクと派手メイクのメリハリ。
個人的によく分かりにくかったのが、ジェイミー・フォックス演じるマネージャー、カーティスの設定。
最初3人娘を見出す所とか見たときには、劇場関係者かジェームズ(エディ・マーフィ)のマネージャーかと思ってしまった。
そしたら車の中古会社を経営しているし…あれ?音楽関係者じゃないの?って。
実は今でもよく分かってなかったりする。
あっちではこういう掛け持ちって普通のことなんだろうか?
でもそれまでどっかの芸能プロに所属しているわけでも、経営しているわけでもなさそうだしなぁ。

まぁとにかく長い時間ですが飽きせず観させます。
中盤以降、唐突に歌で説得やらなんやら入るのは、元ミュージカルであるしご愛嬌ってところですが。
ラストもこれから新たな活動が始まる的な爽やかさで、長編映画を観切ったぞ、という充実感がありました。