cocon.ashiya鍼灸院のスタッフ日記

女性鍼灸師の
あれこれをとりとめなく。
ゆる過ぎる頻度で更新。

春の着床:妊娠シーズンに向けて🍀

2019-10-29 15:37:00 | 日記
不妊治療と鍼灸🍀

女性の社会進出、晩婚化、さらに高度な生殖医療の進歩により
女性の妊娠:出産年齢 があがっています。

30代半ばにさしかかる頃から
何らかの不妊治療に移行される方が増加傾向にあるのが現実です。



自身の鍼灸歴で統計をしたところ
鍼灸で不妊治療をはじめる
ピークは33歳がもっとも多く、
その次は38歳からになり
あきらかな年齢による治療成績の差異はさほどないとはいえ、
妊娠された方の多くは
鍼灸以外にタイミング療法も含めた生殖医療を併用しています。

もちろん鍼灸を最低3ヶ月〜1年間コンスタントに受けていた方が
年齢別でも最も多く、

20代の方はもちろん
30代40代の方でも
タイミングだけで妊娠された方もいらっしゃいます。

そう考えると、
治療成績の差異は年齢ではなく
個々の腎精の高まり
と体調の頂点が生殖医療のタイミングと合えば
着床に繋がるかと思われます。

※腎精とは
【両親から受け継いだ生命エネルギーのこと。発育や生殖機能に関与する。後々養生することで補われる。】 とされていて
鍼灸も養生法の1つ。

当院ではそのわずかな体調の変化と高まりを見逃さないように
タイミングに合わせアドバイスするように努めています。


鍼灸治療を受ける時期については諸説あり「胚移植前に鍼灸治療を受けることにより妊娠率と出産率が有意にあがる」という報告もあり、当院においても胚移植前後の鍼灸を行います。

それ以外は特に制約はなく

統計上の理想的な鍼灸の治療周期は
治療効果の対比が容易にできる
週に一度の鍼灸によもぎ蒸しの併用が、今までのデーター上で着床率がやはり高く

とはいえ

現代の女性の仕事と治療の両立には
時間のやりくりが難しく、
鍼灸治療においても重要なことは
治療周期や治療内容で
ストレスをかける事なく仕事や
不妊治療で疲弊した心身のストレスを取る
ことが
着床効果をあげるひとつの目的となります。

ただしどのような治療についても
言えることですが、不妊における鍼灸治療も全ての方に有効ということは言えません。
個人の生活習慣の乱れや
器質的な異常がある場合には
お役にたてないこともあります。

これらのことをふまえると
鍼灸を不妊治療として利用する場合には、前もって婦人科での基本的な6大検査:(基礎体温表・一般精液検査・頸管粘液検査・ヒューナーテスト・子宮卵管造影・経腟超音波検査)などもあらかじめ受けた上で
疲れやすい、低体温症状の方はさらに
甲状腺機能の血液検査なども
お勧めします。

妊娠に向けた貴重な時間を無駄にすることなく着実に成果をあげる準備とお考えください。


鍼灸治療の受診のタイミングは
生殖医療に入る前や
生殖医療に入り
各ステージの最中の
どの段階からでも大丈夫です

当院では、初診時の平均年齢も
高めで来院される方が多いなか、限られた時間で不妊治療の効果をあげるために採卵前から体調を整え、良質な成熟卵子を育む目的でのスタートをおすすめしています。

( 生殖医療:ホルモン治療に抵抗がある場合心身に副作用のない鍼灸を不妊治療のスタートとして
自然妊娠に至る方もいます。)


無事に着床後は、
安定期に入って以降から
胎児の成長促進と安産に向けて
安産灸を始めます。

健やかなマタニティライフと
トラブル回避(逆子) 安産〜産後のケアまで母子ともにトータルな
鍼灸治療を提案しています。

以上が、
不妊鍼灸治療の大まかな流れとなります。

※尚、鍼灸治療内容には体調に
個人差があり異なる場合があります。
お灸のみも有効です。