会社の近く、代官山にル・コルドンブルーというフランスの料理学校の日本校があります。煉瓦の外壁と、深いブルーのエントランス・サッシ、ブルーと白のストライプのオーニング。この外観だけ見ると、パリの街角と見間違いそうな(パリに行ったことはありませんが…)雰囲気です。

ホームページを見るとよくわかるのですが、ロゴに使用されているブルーは深みがありつつもしっかりと色味を感じる色です。白との対比が明快で、文字や紋章がロゴ・マークとして一体的に認識できる、洗練されたデザインだと思います。
基調である煉瓦は、2.5R(レッド)前後です。それに対してアクセントのB(ブルー)系は寒色系であり、対比の強い色相です。調和の基本的な考え方として挙げている『色相調和型の配色』とは異なる組み合わせです。
ですがこのブルーは外装色から突出しすぎることなく、馴染んでいます。明度・彩度をかなり低く抑えており、アクセントして機能しつつもあくまで建物の一部、としてデザインされているからだと考えます。
ブルー系のアクセントの明度・彩度のバリエーションを検証してみました。

例えば、左側の配色の場合。『明るい色は暗い色よりも手前に進出して見える』ことが良くわかります。アクセント性を強調しすぎると基調色よりも“目立ちすぎる”ことが一目瞭然ではないでしょうか。一方、右のように彩度をかなり下げても(彩度1程度以下)、基調色のR系との対比により“単色の時よりも青味を感じる状況に”なります。
イメージカラー・シンボルカラーを建築外装に展開する際は、このように外装色との対比によって、見せ方の度合いを慎重に検証する必要があります。色そのものを選定するのではなく、必ず影響される周囲との関係性の中での“見え方”を詰めて行く。
色彩設計とは、常にそのような作業の繰り返し、であると考えています。

ホームページを見るとよくわかるのですが、ロゴに使用されているブルーは深みがありつつもしっかりと色味を感じる色です。白との対比が明快で、文字や紋章がロゴ・マークとして一体的に認識できる、洗練されたデザインだと思います。
基調である煉瓦は、2.5R(レッド)前後です。それに対してアクセントのB(ブルー)系は寒色系であり、対比の強い色相です。調和の基本的な考え方として挙げている『色相調和型の配色』とは異なる組み合わせです。
ですがこのブルーは外装色から突出しすぎることなく、馴染んでいます。明度・彩度をかなり低く抑えており、アクセントして機能しつつもあくまで建物の一部、としてデザインされているからだと考えます。
ブルー系のアクセントの明度・彩度のバリエーションを検証してみました。

例えば、左側の配色の場合。『明るい色は暗い色よりも手前に進出して見える』ことが良くわかります。アクセント性を強調しすぎると基調色よりも“目立ちすぎる”ことが一目瞭然ではないでしょうか。一方、右のように彩度をかなり下げても(彩度1程度以下)、基調色のR系との対比により“単色の時よりも青味を感じる状況に”なります。
イメージカラー・シンボルカラーを建築外装に展開する際は、このように外装色との対比によって、見せ方の度合いを慎重に検証する必要があります。色そのものを選定するのではなく、必ず影響される周囲との関係性の中での“見え方”を詰めて行く。
色彩設計とは、常にそのような作業の繰り返し、であると考えています。