たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?
今日はチャイコフスキー:ピアノ三重奏曲「偉大な芸術家の思い出」です。
この曲はチャイコフスキーが友人のピアニスト、ニコライ・ルービンシュタインの死を悼んで作曲した作品です。なので、“偉大な芸術家”というのはルービンシュタインの事ですね。
ルービンシュタインはチャイコフスキーの多くの作品の初演を手がけたと言われています。それもあってチャイコフスキーが親しかった彼の死に寄せる思いがとてもよく伝わってくる作品でもあると思います。
「ピアノ三重奏曲」ですから、楽器編成はピアノ、ヴァイオリン、チェロの3つの楽器で演奏される小編成の曲なんですが、演奏時間は長く45分前後です。
第1楽章:チェロの悲しいフレーズから始ります。ピアノ伴奏ももの悲しく、
寒い日に音も無く降りしきる冷たい雨のように感じます。やがて加わるヴァイオリンも
高音が息苦しく迫り友人の死に寄せる悲しみがどれ程のものなのかを感じます。
やがて、ピアノの音がやわらかくなり明るいものとなってきます。
在りし日の友人の姿を思い出し、楽しかった思い出を浮かべているんでしょうか?
喧嘩をしたり、共に苦労を乗り越えたりと様々な出来事が次々に現れては
消えていくようです。
そして、ヴァイオリンとチェロが美しい響きを掛け合うところは、お互いに競い合った
事なんでしょうか。
ところが、思い出に浸っていても「そんな友人の死」という現実を突きつけるような
悲しいチェロのメロディは、ふと我に返る瞬間のようにも聴こえます。
そんな現実と回想を行きかいながら繰り返し、最後は寂しそうに終わります。
第2楽章:悲しい現実を受け入れるものの、やはり失ったものは大きく、
ひっそりとしたピアノが寂しそうに始ります。
そんなピアノを慰めるかのようにヴァイオリンとチェロが優しいメロディを
聴かせてくれます。元気付けようと明るく振舞う様子がとてもいじらしく聴こえます。
しかし、いつまでも悲しい思いを引きずってはいけないとピアノも少し明るく
軽やかにリズムを刻みます。
しかしどうつくろっても、隠せない寂しいヴァイオリンやチェロの響きは、まるで
頬を伝って流れる涙のようです。抑えきれない悲しみの中に一筋の明かりがこぼれる
ように美しく輝くピアノのフレーズがとても綺麗に聴こえてくると
チェロがそれを暖かく包みヴァイオリンも元気を取り戻そうと元気なフレーズを
聴かせてくれます。
そして、いつまでもくよくよしていてはいけないとばかりに、それまでの悲しさ
を吹き飛ばすような快活なフレーズがしばらく続きます。
ところが、どう明るく振舞っても友人を失った現実は変わらず、虚しさが漂う
チェロのふさぎこんだフレーズと共にピアノ、ヴァイオリンも力を無くした様な
響きになります。
しかし、突然ピアノの明るい響きと共に変化は急に現れます。さっきまでの悲しさが
まるで嘘だったかのように、ピアノ、ヴァイオリン、チェロが跳びはねるように
楽しく歌います。最後にはすっかり元気を取り戻したかのように見えますが、
でも、決して「友人の死」と言う現実から目を背ける事は出来ません。
冒頭のフレーズがまるでそれを刻み込むように、心の中にしっかりと残り
疑問を投げかけるようにして終わります。
終盤には何度も立ち直ろうとするフレーズが聴こえますが、やはりチャイコフスキーにとって友人ルービンシュタインの存在は大きかったように聴こえます。
演奏時間も長く、曲調も割りと暗めの曲なんですが、何か考えさせられるような意味深なフレーズに引き込まれていくような曲ですね。
≪オススメCD≫
ヴァイオリン、ピアノ、チェロの名ソリストでどうぞ。
(ショスタコーヴィチの作品と一緒に入ってます)
【コレってどんな曲】
喜:☆★★★★
怒:☆☆★★★
哀:☆☆☆☆★
楽:☆☆☆★★
≪おすすめシチュエーション≫
ドキュメンタリーを見ているような現実味のある曲調です。
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今日はチャイコフスキー:ピアノ三重奏曲「偉大な芸術家の思い出」です。
この曲はチャイコフスキーが友人のピアニスト、ニコライ・ルービンシュタインの死を悼んで作曲した作品です。なので、“偉大な芸術家”というのはルービンシュタインの事ですね。
ルービンシュタインはチャイコフスキーの多くの作品の初演を手がけたと言われています。それもあってチャイコフスキーが親しかった彼の死に寄せる思いがとてもよく伝わってくる作品でもあると思います。
「ピアノ三重奏曲」ですから、楽器編成はピアノ、ヴァイオリン、チェロの3つの楽器で演奏される小編成の曲なんですが、演奏時間は長く45分前後です。
第1楽章:チェロの悲しいフレーズから始ります。ピアノ伴奏ももの悲しく、
寒い日に音も無く降りしきる冷たい雨のように感じます。やがて加わるヴァイオリンも
高音が息苦しく迫り友人の死に寄せる悲しみがどれ程のものなのかを感じます。
やがて、ピアノの音がやわらかくなり明るいものとなってきます。
在りし日の友人の姿を思い出し、楽しかった思い出を浮かべているんでしょうか?
喧嘩をしたり、共に苦労を乗り越えたりと様々な出来事が次々に現れては
消えていくようです。
そして、ヴァイオリンとチェロが美しい響きを掛け合うところは、お互いに競い合った
事なんでしょうか。
ところが、思い出に浸っていても「そんな友人の死」という現実を突きつけるような
悲しいチェロのメロディは、ふと我に返る瞬間のようにも聴こえます。
そんな現実と回想を行きかいながら繰り返し、最後は寂しそうに終わります。
第2楽章:悲しい現実を受け入れるものの、やはり失ったものは大きく、
ひっそりとしたピアノが寂しそうに始ります。
そんなピアノを慰めるかのようにヴァイオリンとチェロが優しいメロディを
聴かせてくれます。元気付けようと明るく振舞う様子がとてもいじらしく聴こえます。
しかし、いつまでも悲しい思いを引きずってはいけないとピアノも少し明るく
軽やかにリズムを刻みます。
しかしどうつくろっても、隠せない寂しいヴァイオリンやチェロの響きは、まるで
頬を伝って流れる涙のようです。抑えきれない悲しみの中に一筋の明かりがこぼれる
ように美しく輝くピアノのフレーズがとても綺麗に聴こえてくると
チェロがそれを暖かく包みヴァイオリンも元気を取り戻そうと元気なフレーズを
聴かせてくれます。
そして、いつまでもくよくよしていてはいけないとばかりに、それまでの悲しさ
を吹き飛ばすような快活なフレーズがしばらく続きます。
ところが、どう明るく振舞っても友人を失った現実は変わらず、虚しさが漂う
チェロのふさぎこんだフレーズと共にピアノ、ヴァイオリンも力を無くした様な
響きになります。
しかし、突然ピアノの明るい響きと共に変化は急に現れます。さっきまでの悲しさが
まるで嘘だったかのように、ピアノ、ヴァイオリン、チェロが跳びはねるように
楽しく歌います。最後にはすっかり元気を取り戻したかのように見えますが、
でも、決して「友人の死」と言う現実から目を背ける事は出来ません。
冒頭のフレーズがまるでそれを刻み込むように、心の中にしっかりと残り
疑問を投げかけるようにして終わります。
終盤には何度も立ち直ろうとするフレーズが聴こえますが、やはりチャイコフスキーにとって友人ルービンシュタインの存在は大きかったように聴こえます。
演奏時間も長く、曲調も割りと暗めの曲なんですが、何か考えさせられるような意味深なフレーズに引き込まれていくような曲ですね。
≪オススメCD≫
ヴァイオリン、ピアノ、チェロの名ソリストでどうぞ。
(ショスタコーヴィチの作品と一緒に入ってます)
ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲第2番クレーメル(ギドン),マイスキー(ミッシャ) アルゲリッチ(マルタ), アルゲリッチ(マルタ), クレーメル(ギドン), マイスキー(ミッシャ), ショスタコーヴィチ, チャイコフスキーユニバーサルクラシックこのアイテムの詳細を見る |
【コレってどんな曲】
喜:☆★★★★
怒:☆☆★★★
哀:☆☆☆☆★
楽:☆☆☆★★
≪おすすめシチュエーション≫
ドキュメンタリーを見ているような現実味のある曲調です。
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ショスタコーヴィチもというのが
とくに好いです。
クリックしてAmazonまで行って来ました。
日本ライブなんですね。リーズナブルな価格。
もう少ししたら聴きます。
参考になりました。