初心者のクラシック

有名な曲からおすすめの曲まで、できるだけ初心者にも分かり易く紹介します。

ヴァイオリン協奏曲   (メンデルスゾーン作曲)

2006年04月10日 | その他の作曲家
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はメンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲です。

この曲はベートーヴェン・ブラームスのヴァイオリン協奏曲と並んで三大ヴァイオリン協奏曲の筆頭にも上げられる名曲のひとつです。ヴァイオリニストがデビューのCDを出すときなんかも必ずと言っていいほどこの曲を録音しているようです。このようにクラシック界ではかなりの名曲なんですが、特にタイトルがついている訳でもないですから一般的にはあまり知られていない曲かもしれないですね。

有名な曲ですし、ヴァイオリンのテクニックもかなりのものですから、聴き応えもたっぷりあります。ちょっと悲しめなところが玉にキズですが、それを引いても十分に聴かせる曲ですからヴァイオリンの魅力をたっぷり楽しんで聴いてみてください。

CDもかなり多くの演奏家が録音を残していますからよりどりみどりで、買うときにはどれを選ぶのかも一苦労ですし、ちょっと大変です。選ぶ基準としてはこの曲のと必ずと言っていいほど、もうひとつ他の作曲家のヴァイオリン協奏曲がはいってますから、同時に録音されている他の作曲家が誰かで決めるのもひとつの選び方かもしれないですね。


 第1楽章:ゆらめくような弦楽器の伴奏の中を悲しげなヴァイオリンソロが歌い上げて
 いきます。意中の人に打ち明けようか否かなんとも切実に葛藤しているようにも聴こえ
 ます。「ふられたらどうしよう?こんなに想っているのにあの人はどう思っているんだ
 ろう?」なんて悩みながら、なんとももどかしく思い悩むようなフレーズが続きます。
 途中「どうせだめなんだろうなぁ」なんて諦めたように聴こえるところもありますが、
 どうしても諦めきれず、悩む日々が続きそうです。
 ゆるやかに聴かせる部分とすばやく動いてテクニックを見せ付けるところとを両方兼ね
 備えた曲でもありますね。終盤のソロはテクニック満載です。

 第2楽章:いろんな事を考えるのに疲れたんでしょうか?それとも諦めたんでしょうか?
 脱力感のあるフレーズへと変わります。ゆったりとした曲調ですが、中盤からは、やはり
 募る想いが抑えきれないような、なんとも切ない一途な想いが伝わってくるような、
 真剣に考えているように聴こえます。しかし、考えても考えても想いが伝わらなかった
 ときの不安が何度と無く攻め寄せてくるような、そんな想いが振り切れません。
 こんな事で、こんなに悩むんならいっその事、すっぱり忘れてスッキリした方がいいん
 じゃないか?そんな風にも聴こえますが、一体この恋の行方はどうなってしまうん
 でしょう?

 第3楽章:序盤はやはり考えつくして、力無げな始まりですが、なんともあっけなく、
 相手の方から、打ち明けられて「マジでホントに!?自分の事好きだったの??」
 みたいに、何度も何度も確認するように間違いないか聞きなおしているようにも聴こえ
 ます。やがて、間違いないと確信すると、なんとも劇的な展開に喜び勇んでおおはしゃぎ
 しているかのように、ヴァイオリンが明るく楽しく、とにかく暴れまわります。そうとう
 嬉しかったんでしょうね。予想外の展開をただ、ただ喜んでいるように聴こえます。
 曲の聴きどころとしては忙しいヴァイオリンソロを何回か繰り返しますが、何回か後
 には、そのヴァイオリンソロのメロディに合わせて、ゆっくりとしたメロディをヴィオラ
 が同時に演奏しますが、この裏メロがなんとも軽快にサラッとあわせているのが気分
 爽快の一曲ですね。

前半がなんとも悩ましげにハッキリしないもどかしい曲調なだけに、3楽章に入って元気いっぱいのヴァイオリンを聴くと、もう居ても経ってもいられないようなスキッとした引き締まるようなメロディがバッチリ決まりますから、やっぱり名曲ですよね。
この曲も大好きな曲のひとつです。


≪オススメCD≫
ヴァイオリンの様々な表情をご堪能ください。

メンデルスゾーン / ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 作品64
ムター(アンネ=ゾフィー), メンデルスゾーン, カラヤン(ヘルベルト・フォン), ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団, ブルッフ
ユニバーサルクラシック

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆★★
怒:☆☆★★★
哀:☆☆☆☆★
楽:☆☆☆★★

≪おすすめシチュエーション≫
恋の悩みがあるときに聴くと、いろんな意味でふっきれるかも。

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