初心者のクラシック

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ピアノ三重奏曲第4番「街の歌」

2008年03月20日 | ベートーヴェン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第4番「街の歌」です。

この曲は楽器の編成が少し変わった曲のようです。通常のピアノ三重奏は「ピアノ、ヴァイオリン、チェロ」の3台というのがスタンダードですが、

この曲はヴァイオリンの代わりにクラリネットが編成に入っています。なので「ピアノ、クラリネット、チェロ」の編成になっています。
それもあってか、クラリネットの音も去る事ながら、チェロの響きがじっくりと聴ける一曲ともいえます。

ただ、編成としてはヴァイオリンとクラリネットが入れ替わっただけなので、演奏会ではヴァイオリンに編成を戻して、通常の「ピアノ三重奏曲」として演奏されるケースもあるようです。

ちなみにタイトルの「街の歌」というのは、当時ウィーンで流行っていた歌劇のアリア(歌)が街で歌われていたため、それを第3楽章に取り入れた事がらそう呼ばれるようになったようです。


 第1楽章:クラリネット、ピアノ、チェロが1、2,3・・・と合わせるように
 ゆっくりと始まります。
 ピアノのリズムが小刻みになるとクラリネットも軽快なメロディを奏でていきます。
 ピアノは軽やかに響くと、クラリネットとチェロはお互いを気遣うようにやわらかく
 まろやかな掛け合いを続けます。
 交互に譲り合うように、なめらかなフレーズが響くと、とても安心感のある
 響きに聴こえます。
 やわらかく響くチェロ、クラリネットの上をピアノがキラキラと光るように
 流れると、とても鮮やかな響きが伝わります。
 後半では三者が少し不安を感じながら一歩ずつ踏みしめるような音を
 聴かせますが、すぐにおだやかなメロディに戻り、明るく温かいそよ風のような
 さわやかなフレーズを最後まで聴かせてくれます。

 第2楽章:伸びやかなチェロがしっとりとしたフレーズを、やさしく聴かせて
 くれます。
 同じフレーズでクラリネットが繰り返すと、淡く広がるほのかな香りのように
 ふわふわとした音色を響かせます。
 ピアノがキラキラと輝くと、曲が一層引き立ちます。
 しかし、ピアノが低音に変わると、一気に不安がよぎります。クラリネット
 も嘆きの声に聴こえたり、チェロもずっしりとのしかかるようになります。
 再びチェロが最初の伸びやかなフレーズを奏でると、徐々に不安が晴れる
 ようにおだやかな曲に戻り、最後までゆるやかに聴かせてくれます。

 第3楽章:チェロの心地よいリズムに乗ってピアノがご機嫌♪で歩き出すと、
 その後をクラリネットがしっかりと着いていきます。
 ピアノが可愛らしいソロを軽やかに聴かせると、
 今度はチェロのソロがやさしく始まり、クラリネットがやわらかくそれを
 支えていきます。両者は溶け合うように淡いハーモニーを作り出します。
 ピアノが力無く響くと、少し悲しい雰囲気になりますが、
 クラリネットが大きく響くと、ピアノも力強く後に続きます。
 今度はチェロが力強く刻むと、また少し雲行きが怪しくなります。
 でも、最後にはピアノの小刻みなリズムに載せて、クラリネット、チェロが
 ゆったり、伸びやかに聴かせると、明るく楽しそうに曲を終わります。
 

ちょっと変わった編成のこの三重奏ですが、やっぱり聴きどころはクラリネットとチェロでしょう!ふたつとも伸びやかな音色が魅力ですが、クラリネットはふんわりとやわらかく、チェロはしっとりと艶やかに、それぞれの魅力がたっぷり味わえる一曲です。
もちろん、さりげなく聴こえるピアノも要所、要所でいい仕事してます。

≪オススメCD≫
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ベートーヴェン:P三重奏曲第7
ケンプ(ヴィルヘルム)
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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆☆★
怒:☆★★★★
哀:☆☆★★★
楽:☆☆☆☆★   →優☆☆☆☆☆

≪おすすめシチュエーション≫
のんびりと落ち着いて聴ける一曲です


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