弱い文明

「弱い文明」HPと連動するブログです。 by レイランダー

袴田事件再審決定!

2014年03月27日 | 死刑制度廃止
 久しぶりにブログを更新したと思ったら、久しぶりに素晴らしいニュースが入ってきた。袴田事件の再審開始・袴田さんの拘置停止=釈放の決定。
 メディアの伝える静岡地裁の決定理由を読むと、「無罪である可能性が相当程度明らかになった」、地元警察による「証拠捏造の疑い」という踏み込んだ理由までが述べられている。以下は東京新聞web版「決定理由骨子」より。
・再審を開始する
・死刑の執行と拘置を停止する。無罪である可能性が相当程度明らかになった現在、これ以上拘置を続けることは正義に反する
・犯人が着ていたとされる衣類の血痕のDNA判定の結果は無罪を言い渡すべき明らかな証拠に当たる
・衣類は、捜査機関によって後日、捏造された疑いがある
・自白調書を含む新旧証拠を総合的に判断しても、元被告を犯人と断定できるものはない
 すべて、これまでに再審請求運動に取り組んできた支援者達が訴え続けてきたことばかり。今までの停滞が嘘のような大きな前進だ。冤罪再審を見据えたものとしては、1975年の「白鳥決定」に匹敵するか、それ以上の前進ではないか(白鳥決定を踏襲した上で、拘置の停止までを盛り込んだという意味で)、と個人的には思ったりする。専門家の人の意見を聞きたい。
 ただ、これだけ有名な事件での決定だけに、司法の反動が起きる恐れもある。「白鳥決定」の直後には福岡事件の死刑囚・西武雄さんに急転直下の処刑が実行され、共犯の石井健治郎さんは無期懲役に減刑と、強引な事件の幕引きが図られた。油断せずに、ほかの冤罪事件の成り行きにも注目していきたい。
 ひとまず今は、嬉しい。自分は影ながら関心を寄せ、応援していた(それもそんなに昔からではない)市民の一人に過ぎないけれど、跳び上がりたくなるほど嬉しい。こんな嬉しい気持ちになるニュースを聞いたのは、いつ以来のことになるのか、もう思い出せないほどだ。



緊急
 change.orgにて、以下の署名が明日締め切りです。ぜひ署名を!
 法務省は、2014年3月19日に言い渡されたスラジュ事件国賠訴訟地裁判決の意味を真摯に受け止め、控訴しないことを強く求めます。
 

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ネコ)
2014-03-29 22:57:05
今の若い世代が生まれる前から、この事件での冤罪の主張の中身は何も変わってないですし、あまりにも遅すぎたの一言に尽きますね。
けど、名護市長選とともに、今の首相になってからホッとした数少ない出来事でした・・・
>ネコさん (レイランダー)
2014-04-03 08:01:34
>今の若い世代が生まれる前から・・・

まったくですね。
「(これ以上の拘置は)耐え難いほど正義に反する」っていう裁判官の言葉を読んで、久しぶりにうっすら泣きかけました。裁判所という所から、こんな熱い言葉がでてくることがあるんだと・・・。

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