チョイさんの沖縄日記

辺野古や高江の問題等に関する日々の備忘録
 

<速報>急転直下の和解成立---辺野古の工事は当面、中止される!(和解条項の詳細の説明)

2016年03月04日 | 沖縄日記・辺野古

 3月4日(金)、辺野古新基地建設事業に関して事態が大きく動いた。午前中、辺野古周辺の住民が国土交通大臣の執行停止の取消を求めた抗告訴訟の口頭弁論を終え、裁判所前の公園で報告集会を始めようとしていた時、安倍首相が代執行訴訟で裁判所から出されていた和解の暫定案を受け入れたという知らせが入った。「事実なら工事が止まる!」、集会の場は喜びの声で騒然となった。

(正午のNHKテレビのニュースは、安倍首相が和解案(暫定案)を受け入れたと報じた。)

 その後、詳細が分かってきた。和解条項の概要は次のようなものという。

1.沖縄防衛局長は、行政不服審査法に基づく審査請求及び執行停止申立を取り下げ、防衛局は埋立工事を直ちに中止する

2.国は県に対し、埋立承認取消しに対する地方自治法に基づく「是正の指示」をし、県は、これに不服があれば1週間以内に国地方係争処理委員会への審査申出を行う。

3.国地方係争処理委員会が国の「是正の指示」が違法でないと判断した場合に、県に不服があれば1週間以内に「是正の指示」の取消訴訟を提起する

4.国と県は、「是正の指示」の取消訴訟判決確定まで普天間飛行場の返還及び本件埋立事業に関する円満解決に向けた協議を行う

5.国と県は、「是正の指示」の取消訴訟判決確定後は、直ちに、同判決に従い、同主文及びそれを導く理由の趣旨に沿った手続きを実施するとともに、その後も同趣旨に従って互いに協力して誠実に対応することを相互に確約する。

 あれだけ頑なな姿勢を続けていた国が、急転直下、和解に応じた理由は何だろうか? このブログでも再三、説明してきたが、防衛局はこの間、工事を進めることが出来ず”八方塞がり”に陥っていた。工事強行の目処も立たないことから、いったん和解に応じ、体勢を立て直そうというのだろう。

 また、1月19日に裁判所が和解勧告した際、裁判所は、「国、地方は対等の関係」「今後も延々と法廷闘争が続いた場合、知事の広範な裁量が認められて国が敗訴するリスクは高い」などと指摘している。国は、このまま判決となった場合、敗訴の恐れが大きいと判断したものと思われる。

 いずれにしろ、県民の抗議の高まりによって政府・防衛局が後退を強いられたことは確実に云えよう。和解条項の「今後の『是正の指示』取消訴訟の判決に従う」との一文には不安も残るが、ともかく工事中止を勝ち取ったことは評価したい。

 (午前中に行われた辺野古周辺住民の抗告訴訟の事前集会で挨拶する原告団)

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