チョイさんの沖縄日記

辺野古や高江の問題等に関する日々の備忘録
 

<検証>海上警備業務における人件費過大請求について---防衛局は契約を解除し過払分を返済させよ!

2016年06月02日 | 沖縄日記・辺野古

 辺野古の海上警備業務について、沖縄タイムスが5月中旬から、連日のように問題点を指摘し続けている。受注したライジング社の下請・マリン社による残業代未払い、社会保険未加入、海上で抗議する市民の個人情報の違法収集、99.9%という異常な落札率、1社だけへの見積依頼、無許可での基地上陸などに続いて、5月31日にもまた新しい事実が明らかになった。

 ライジング社は、警備人件費として防衛局から支払われていた金額の4~5分の1ほどしか従業員に渡していないというのだ。この業務で業者に支払われているのは我々の税金である。こんな過大請求をそのまま防衛局が認めたことは大問題だ。 

 この人件費や、見積金額、防衛局の査定金額などの問題は、沖縄タイムス社が、私が防衛局から公文書公開請求で入手した資料と、内部の複数の警備員の証言をもとにまとめたものだ。開示された資料はほとんど真っ黒に塗りつぶされているが、それでもよく見ると様々なことが分かる。

 左側が業者からの見積額、右端の単価は防衛局の査定額だ。ほとんどの項目は、業者からの見積額がそのまま採用されている。防衛局は、海上警備業務の発注にあたって、ライジング社だけの見積で予定価格を決めている。見積は、金額の小さい場合はともかく、通常は必ず複数の業者からとらなければならないとされている。

 見積額がほとんどそのまま採用されたのだから、ライジング社は当然予定価格が分かっていた。さらにこの入札は一般競争入札で行われたが、ライジング社1社だけしか応札していない。その結果、99.9%というようなほとんどピタリの落札率となったのだ。まさに官製談合の疑いがきわめて強い。

 また、防衛局から業者には、警備員の日当額を3.9万円から9万円として支払われているが、警備員らには、実際には 9千円から17,500円しか支払われていない。この時の海上警備業務の人件費の総額は、約12.5億円(経費を加えると約17億円)にもなっているが、実際には4~5分の1ほどしか支払われていないとすれば、少なくとも約10数億円が業者のふところに入ってしまったこととなる。

 これは、H26年の「仮設工事」に海上警備業務が含まれていた際の金額にすぎない。H27年以後は、海上警備業務が独立して発注されており、この人件費の不払い額はさらに大きな金額になっているだろう。

 防衛局は、ただちに過払い分の返済を求めなければならない。また、これだけ海上警備業務の不祥事が明らかになった以上、契約を解除すべきである。

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