チョイさんの沖縄日記

辺野古や高江の問題等に関する日々の備忘録
 

高江、沖縄森林管理署長も防衛局の違法工事を指摘---「事前協議がないまま、立木の伐採が行われている」

2016年08月04日 | 沖縄日記 高江

  またまた高江のヘリパッド工事に関連して防衛局の違法行為が明らかになった。

 防衛局は、7月22日、N1ゲート前の座り込みテントを強制撤去し、N1ヘリパッド予定地まで続く旧林道を工事用進入路とするための工事に着手した。しかし、防衛局は国有林の使用に関して沖縄森林管理署から出されている許可条件を全く無視したまま工事を強行していたのだ。

(N1ゲートから始まった旧林道の整備工事。許可条件違反の工事だった)

 北部訓練場の大部分は国有林である。国有林を米軍基地とするにあたっては、防衛局が国有林を所管する沖縄森林管理署に「国有林野の使用承認申請」を行い、それを森林管理署が認めるという形式が取られている。下の書類が、私が2年前に九州森林管理局に公文書公開請求を行って開示された「使用承認書」だ。

 「使用承認の条件」の第2条を見てほしい。「使用承認地に改良を加え、これを変更し、若しくは新たな施設を設置しようとするとき、又は地上立木を伐採しようとするときは、あらかじめその内容等について沖縄森林管理署長と協議のうえ処理するものとする」とされている(この「立木」とは、胸の高さの幹が直径4cm以上のものをいう)。米軍基地の中であっても、そこが国有林であれば、防衛局は必要な手続きなしに立木を伐採することはできないのだ。

 

 今回、防衛局は旧林道整備工事に着手した。古い林道だから、あちこちで両側から立木が覆いかぶさっている。また何箇所か崩壊しており、迂回路を整備しなければならないところも多い。そうした箇所は当然、多くの立木の伐採が必要になる。そのためには、許可条件に基づき沖縄森林管理署に対して事前協議が必要なのだ。

 ところが、今回、我々の訴えにより、防衛局は沖縄森林管理署と何の協議も行わないまま、道路工事に着手したことが明らかになった。そして、昨日(3日)の夕刻、沖縄森林管理署長と担当者らがN1ゲートから中に入って立木が伐採されていないかを調査した。

 今日の朝、沖縄森林管理署長に電話をし、調査の結果を聞いた。署長は次のように説明した。

「(立入り調査の結果)森林管理署との協議がないまま立木が伐採されていることを確認した」、「これ以上の立木を伐採しないよう指導した」

 ただ、私からは「許可条件に違反していることを確認したのだから、いったん防衛局に工事を中止させて、これから伐採が必要となる立木について十分な調査を行わせるべきではないか」と聞いたのだが、それには署長は態度を明らかにしなかった。

 それでも、国の機関の責任者が、防衛局の違法行為を指摘したのだから、問題はきわめて深刻である。防衛局はただちに道路工事を中止しなければならない。沖縄森林管理署の毅然とした対応が求められる。

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 今日(4日)の午後、「超党派有志国会議員団」の一行が高江の調査に来られた。近藤昭一議員(民進党)が団長で、阿部ともこ議員(同)のほか、沖縄選出のうりずんの会の国会議員さんたちが参加された。

 私が、今後、強制撤去が予想されるN1裏とG地区、H地区の状況と問題点について説明し、住民の会のメンバーらも最近の高江のオスプレイ被害等について生々しい説明をされた。 

                  (封鎖された、G地区、H地区への入口)

       (N1裏テントで住民の会のメンバーらがオスプレイ被害の状況を説明)

                  (小口弁護士も、法的な問題点を説明された)

       (N1裏の座り込みテント。今後、強制撤去が予想される)

 国会議員団らが帰られた後、明日の集会に向けてN1裏テントの補強作業等が行われた。

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