ギリシャ神話あれこれ:ヘラクレスとデイアネイラ(続)

 
 ヘラクレスはそのまま、カリュドン王オイネウスに加勢して、エピュラを陥落させる。
 そして、デイアネイラを娶ったばかりだというのに、戦勝品として王女アステュオケをちゃっかり味見する(結果、トレポレモスが産まれる)。なんて好色な!

 このとき、カリュドンでの祝宴の際に、ヘラクレスはまたもや大失敗。ちょっと手を振ったら、それがたまたま給仕の少年に、ゴン! と当たって、不運にも少年は死んでしまう。なんて馬鹿力!
 ヘラクレスは、贖罪のために自らカリュドン追放の身となる。デイアネイラを連れて。そりゃあデイアネイラは妻だもの。

 けれども、自分では贖罪のつもりでも、快楽に暴走したヘラクレスにはもう、かつてのような苦難を耐え忍ぶ謙虚さはない。

 さて、デイアネイラを連れて、途中、エウエノス川に差しかかったときのこと。

 この川は深く、加えて嵐のために水嵩を増していた。そこへやって来たのが、マレアでヘラクレスに手ひどくやられた、ケンタウロスのネッソス。彼は、自分がデイアネイラを背に乗せて、向こう岸まで渡してやろう、と申し出る。

 画像は、C.ハーレム「ヘラクレスとアケロオス」。
  コルネリス・ファン・ハーレム(Cornelis van Haarlem, 1562-1638, Dutch)

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