夢かよふ

古典文学大好きな国語教師が、日々の悪戦苦闘ぶりと雑感を紹介しています。

あの頃、君を追いかけた(その2)

2013-11-03 22:58:51 | 映画
内容紹介の続き

ある日、数千元の学級費が無くなり、クラスの生徒の犯行が疑われ、鬼教官(台湾の高校には「軍訓教官」(現役軍人がなる)がいて生活指導などを行う)が、
「誰も名乗り出ないなら、全員紙とペンを出して疑わしい者の名を書け。上位の3人のカバンを俺が調べる。」
これにツァオを初め5人組が次々と反抗し、委員長のチアイーも鬼教官を批判する。
…その後、教官に反抗したかどでチアイーは5人組と共に廊下に立たされ、見せしめにされる。おそらく生まれて初めての屈辱に、「不名誉よ。」と泣きじゃくるチアイーを、5人組が口々に慰める。
「問題児もいいもんだろ。」
「入学以来初めておまえをすごいと思った。」
「泣き顔もイケてる。」
それ以来、チアイーは5人組との絆が深まり、親友のチアウェイも加わって7人で行動することが多くなる。


そして、卒業式。
「蛍の光」が流れる中、チアイーが卒業生代表で答辞を読む。
「この学校は、私たちの青春そのもの。私たちは、それぞれの夢へと翼を広げ、飛び立ちます。」
卒業生たちが、制服に寄せ書きをしたりしながら別れを惜しむ中、チアウェイとチアイーが内緒の会話をしている。チアウェイが、
「もう付き合う相手は決めたの?」
と聞くと、チアイーは彼女の耳に口を寄せ、
「もし、……だったらうれしい。」(※注)


台湾では、高校卒業後に大学進学希望者は「統一入試」(7月初めに行われる)を受けることになるが、コートンたちもそれぞれの進路を目指して受験する。コートンにとっては、統一入試はチアイーとの特訓の総仕上げでもあった。

その後、5人組とチアイー、チアウェイとで海に出かけたのは、最後の夏の思い出を彩る経験となった。夕暮れ、7人は防波堤に腰掛け、それぞれの夢を語り合う。
「卒業したけど、将来はどうしたい?」
チアイーは、
「あまり夢とか見ないから…。」
コートンは、
「すごい人間になる。オレがいると、世界が少しだけ変わるような人間に。」


後日、コートンの家にチアイーが泣き声で電話をかけてくる。急いで駆けつけると、家の外でチアイーが泣きじゃくっていた。
「私は勉強しか能がないのに、入試失敗した…。」
(映画では明らかにされていないが、二人は共に新竹にある名門・国立交通大学を受験し、コートンだけが合格していた。)

結局、チアイーは失敗したといいながら台北師範学院に進学。アハは国立精華大学、マタカキは台中にある私立逢甲大学、ツァオは台南の国立成功大学に進学。ポーチは、…オ○ニーのしすぎで浪人…。(下品すぎる…。)

旅立ちの日、コートンがチアイーと駅で別れるときに、プレゼントを渡す。
「何?」
「オレの手描き。ちょっとヘボいけど、まあまあだ。」
そこにはTシャツにリンゴの絵と、“APPLE OF MY EYE”(オレの大事な人)という文字が描かれていた。
コートンは別れ際に、情けない言葉を伝える。
「チアイー、すぐに彼氏は作らないでくれ。」

※注 映画の最後で、「もし、コートンだったらうれしい。」と言っていたことが明らかになる。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。