夢かよふ

古典文学大好きな国語教師が、日々の悪戦苦闘ぶりと雑感を紹介しています。

甲羅に似せて

2017-03-12 22:42:01 | 日記
今日は原稿を書く作業で、ほぼ一日、研究室に缶詰め。
原稿がなかなか進まないのはつらいが、研究室にずっといること自体は、私にとって少しも苦痛ではない。

私は、今の職場に来て以来、自分の研究室を、仕事がしやすく過ごしやすいようにレイアウトし、本棚・ロッカーや用品を揃え、日々少しずつ手を入れ続けているので、ここは私にとって世界で最も居心地のよい快適空間なのだ。

しかし、今日ふと気がついて愕然としたのは、この部屋が結局、前任校で私が仕事と勉強の大半をそこで行っていた進学指導室と似ているのではないか、ということである。

私は前任校では、ずっと進学指導部に所属しており、普段は職員室より進学指導室にいることが多かった。

ここは、大きく3つの部屋に分かれており、来客用の応接室と、教員の執務室と、生徒用の進路資料閲覧室があった。
執務室には各教員用の机とPC、流しと電子レンジ・冷蔵庫、コピー機にFAXまであるので、一通りの仕事は全てここで行える。
また、閲覧室には幾つも長机があるので、私は放課後、生徒が帰る時間になった後は、ここの広いスペースを使って教材研究をしたり、本を読んだり、手紙や短歌を書いたり、自分の研究につながる勉強をしたりしていた。

もしこの部屋がなかったら、私は研究を続けることなどできていなかったに違いない。


そういう、私にとって重要な意味を持っていた部屋と、今の研究室が似ているというのは、考えてみれば至極当然のことなのかもしれない。
結局、蟹は自らの甲羅に似せて巣穴を作るということか。

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