大宮アルディージャ 背番号２ 塚本泰史

皆さんも報道でご存知かと思いますが、本日、泰史が「自分から告白します」という苦渋の選択の中、記者会見に臨みました。

俺が泰史のことを知ったのは、２月に入ってからで、正直「信じられない・・・」という気持ちが強すぎて、実際今でも信じられません。

誰よりもサッカーを愛し、レギュラーを奪うためにあれだけ努力してきた男が、グラウンドから去ってしまうなんていう現実を、どうして信じられるだろうか・・・。

泰史は本当に家族想いで、「今日はこれから兄ちゃんとランチなんです」「京都まで両親が来てくれるんです」って、若い選手なら恥ずかしがりそうな家族のことも、嬉しそうにいつも話してくれてました。

一年目から期待され、彼は存分にそれに応えてくれたし、いつも練習では先頭を一緒に走ってくれました。大人しい性格なのに、グラウンドに入ると若手を引っ張るリーダーシップを発揮してくれ、将来大宮を背負うであろう、重要な選手でした。

本当に、本当に、本当に「何で泰史なの？？？」って何度も何度も思いました。

泰史のフリーキックは、日本では彼しか蹴れないであろう“無回転”で急激に落ちるナックルボール、俺もその曲がり方から「ウィーン」と名付けるほど、彼のキックを見るのが大好きでした。

泰史のポテンシャルから言えば、まだまだ、まだまだ伸びる、これからが本当に楽しみな選手だったのに、本当に残念で仕方がありません。

久しぶりに今日泰史と会って、選手・スタッフ、そして大宮に関わる全ての人達で折った“千羽鶴”を、直接手渡しました。

泰史の顔を直視できず、涙を堪えることができませんでしたが、皆を代表して「俺たちは泰史の『魂』を胸に刻み込んで、ピッチの上で頑張るから、泰史も一緒に戦おう」と伝えました。

怖くて、辛くて、想像を絶する日々を過ごしていると思うけど、俺たちは片時も泰史のことを忘れたことはないし、泰史と俺らは一緒の同志・仲間なんだということをどうしても伝えたかった。

俺らにできることは、グラウンドで勝利すること、泰史に笑顔をたくさん見せてあげることだと思います。

苦しいリハビリ・・・投げ出したくなる時もあるかもしれない。でも、俺らは共に闘い、共に過ごした仲間なんだから、それも全て共に受け止めていってやりたい。

泰史がやり残したことを、俺らがグラウンドの中で精一杯やり抜いてやりたい。

これからも変わらず、共に生きていきたい。

泰史の笑顔を一日でも早く見られるように、温かく見守っていってやりたい。

心の底から、応援し続けます。

主税