登山道具考と言うカテゴリーを開きながら、まともな登山用具についてあまり語る事はないのだが、今回もそんなサブカルチャー的登山道具をご御紹介。
先日行ったBSTBSのロケの仕事で同行してもらった加島ガイドに勧められ、この間の白馬岳雪洞ツアーで使用してみたこのゴム手袋「テムレス」という。その名の示すとおり、「手蒸れがレス」なゴム手袋。ホームセンターに売っているなんの変哲もないゴム手袋である。
ただ、こいつは凄い。ゴム手袋のくせに、3時間に及ぶ雪洞堀でもその中は殆ど蒸れることなく世紀の大工事をやり遂げた。この手の手袋は今回のような雪洞堀りや、冬の水造り等の時に必要なので必ず持って行く。だが、どうしてもその中は湿気で蒸れて、終いにはものすごく冷たくなってしまうものだが、こいつはへっちゃらなのだ。雪洞堀りと言えば、相当な体力を使うし、手の発汗量もハンパないと思うのだが、何となくしっとりしてるかなあ?程度ですんでしまった。
これからやってくる湿った雪や冷たい雨の季節、これがあれば心強い味方になる。おそらく夏だって手を濡らさずに行動できるのではないか?これは画期的なのではないかと思うのだ。ほんとすごいから是非使って見て頂きたい。ホームセンターの作業用衣料品コーナーで500円ぐらい。ゴム手袋としたら破格に高いのだが、価値あります。
PS:これを出してるメーカーはもったいないなあと思うのだ。少し格好いいデザインにして山用品とか、スポーツ関係で売れば5倍ぐらいの値段で売れると思うのだが。でもこんなのが日本の職人魂の産物だとも思う。
作業用手袋で
「天下無敵の吸ちゃん(きゅうちゃん)」価格は200円ほどです。
無雪期にストックを使用していて短く持ちかえると、シャフトを直接つかむことになります。このとき通常の手袋ですと滑りますがこの「吸ちゃん」にはモザイク状に塩化ビニールが塗布されていて滑りません。
色は黒、赤、青とあり、わたしは青を所持しています。薄くて、軽く、かさばらず10月下旬になるとズボンの両ポケットに沈めています。わたしは無雪期には殆ど手袋を使用しないようにしていますが、さすがに10月下旬からの稜線の強風にはときには我慢できず、「吸ちゃん」をポケットから引っ張り出します。勿論、夏季に使用しても蒸れることはなさそうです。
室外での作業は登山よりご苦労の多い仕事です。そのため吸湿、速乾、あるいは防寒、防水の対応が良く考えられています。「吸ちゃん」も登山用品店で売り出したら800円の値は付けるでしょう。山やさんも時間がとれるときは「ホームセンター」を訪れてみてください。日用品ではなく「建築資材」のコーナーですぞ。
以前、厳冬期用の手袋のインナーにホームセンターで100円で購入したフリース製の手袋を長年快適に使用していました。
オーバー手袋を購入するとき「防滴」と「防水」に注意しましよう。厳冬期の使用では「防滴」は0Kですが3月下旬になったら「防水」でないと中が濡れてきます。手袋に付着した雪が溶け、水となって浸透してきます。すなわち「防滴」は「しずく」ははじくが水は入るということです。
「きゅうちゃん」使って見ます。