・Debussy:Prelude a l'apres-midi d'un faune
・Ravel:Alborada del gracioso
・Ravel:Rapsodie espagnole
・Ravel:Bolero
Munich Phil/1994
レーベル:VON-Z(S 1 218)
演奏評価
・Debussy
☆☆☆☆☆☆☆☆☆
・Alborada del gracioso
☆☆☆☆☆☆☆☆
・Rapsodie espagnole
☆☆☆☆☆☆☆☆
・Bolero
☆☆☆☆☆☆☆
録音評価
☆☆☆☆☆☆☆
ミュンヘンとのドビュッシーとラヴェル。
いわゆる裏青ですが、これはDREAMLIFEのDVDと同一の演奏ですね。
1994.05.13、ケルンでの演奏です。
DVDには入っているドビュッシーのイベリアが採録されていないのは時間の関係でしょう。
ドビュッシーとラヴェルはチェリビダッケが非常に得意としたレパートリーで、METEORから出てるドビュッシーの海、同じくMETEOR盤のラヴェルなどは大変な名演です。
そしてこのディスクもやはり素晴らしい。
その中でも特筆すべきは「牧神の午後への前奏曲」です。
フランスのオケのような艶っぽさとは異なりますが、チェリ/ミュンヘン特有の透明な美音で描き出される世界は、恐ろしいほど美しく妖しいまでに官能的。
シュトットガルトとの牧神も悪くないですし、ロンドン響とのものも良演です。
しかし、このミュンヘン盤はもはや次元が異なりますね。
フルートをはじめ各楽器のソロも上出来です。
あえて文句をつけるとすれば、フルートの低中音域が音が立ちすぎることでしょうか。
まぁしかしこれは好みの問題ですね。
「道化師の朝の歌」も素晴らしい演奏です。
遅いテンポながらピッチカートの一音一音にいたるまで表情豊かに色付けされているとことはさすがチェリビダッケ。
軽い乗りでやられがちな曲だと思いますが、チェリビダッケが演奏すると遅いテンポで細部まで鮮やかに聴こえるので、実に情報量が多い感じがします。
スペイン狂詩曲は同じミュンヘンとの演奏でもMETEOR盤よりさらに美しく妖しげになっています。
METEOR盤は1980年の演奏で、それから14年たっているわけですが、テンポ設定自体はほとんど変わらない、というよりは「市場」以外はむしろ早いくらいです。
しかし、音色や表現という点ではMETEOR盤がシュトットガルトに近いスタイルが感じられるのに対して、この演奏はまさにミュンヘンという感じがします。
最晩年のチェリビダッケはオケがお互いに音を聴き合えない強奏部でたまにアンサンブルが乱れるというか、オケをコントロールし切れていないように感じることがあります。
この演奏でも「市場」のクライマックスはDVDを見てもちょっと怪しい箇所がありますね。
その点ではMETEOR盤に軍配が上がります。
「ボレロ」も良演ですが、長い時間かけて盛り上げていって最後の最後でやや崩れるのがちょっと残念です。
・Ravel:Alborada del gracioso
・Ravel:Rapsodie espagnole
・Ravel:Bolero
Munich Phil/1994
レーベル:VON-Z(S 1 218)
演奏評価
・Debussy
☆☆☆☆☆☆☆☆☆
・Alborada del gracioso
☆☆☆☆☆☆☆☆
・Rapsodie espagnole
☆☆☆☆☆☆☆☆
・Bolero
☆☆☆☆☆☆☆
録音評価
☆☆☆☆☆☆☆
ミュンヘンとのドビュッシーとラヴェル。
いわゆる裏青ですが、これはDREAMLIFEのDVDと同一の演奏ですね。
1994.05.13、ケルンでの演奏です。
DVDには入っているドビュッシーのイベリアが採録されていないのは時間の関係でしょう。
ドビュッシーとラヴェルはチェリビダッケが非常に得意としたレパートリーで、METEORから出てるドビュッシーの海、同じくMETEOR盤のラヴェルなどは大変な名演です。
そしてこのディスクもやはり素晴らしい。
その中でも特筆すべきは「牧神の午後への前奏曲」です。
フランスのオケのような艶っぽさとは異なりますが、チェリ/ミュンヘン特有の透明な美音で描き出される世界は、恐ろしいほど美しく妖しいまでに官能的。
シュトットガルトとの牧神も悪くないですし、ロンドン響とのものも良演です。
しかし、このミュンヘン盤はもはや次元が異なりますね。
フルートをはじめ各楽器のソロも上出来です。
あえて文句をつけるとすれば、フルートの低中音域が音が立ちすぎることでしょうか。
まぁしかしこれは好みの問題ですね。
「道化師の朝の歌」も素晴らしい演奏です。
遅いテンポながらピッチカートの一音一音にいたるまで表情豊かに色付けされているとことはさすがチェリビダッケ。
軽い乗りでやられがちな曲だと思いますが、チェリビダッケが演奏すると遅いテンポで細部まで鮮やかに聴こえるので、実に情報量が多い感じがします。
スペイン狂詩曲は同じミュンヘンとの演奏でもMETEOR盤よりさらに美しく妖しげになっています。
METEOR盤は1980年の演奏で、それから14年たっているわけですが、テンポ設定自体はほとんど変わらない、というよりは「市場」以外はむしろ早いくらいです。
しかし、音色や表現という点ではMETEOR盤がシュトットガルトに近いスタイルが感じられるのに対して、この演奏はまさにミュンヘンという感じがします。
最晩年のチェリビダッケはオケがお互いに音を聴き合えない強奏部でたまにアンサンブルが乱れるというか、オケをコントロールし切れていないように感じることがあります。
この演奏でも「市場」のクライマックスはDVDを見てもちょっと怪しい箇所がありますね。
その点ではMETEOR盤に軍配が上がります。
「ボレロ」も良演ですが、長い時間かけて盛り上げていって最後の最後でやや崩れるのがちょっと残念です。