ケープタウン!南アフリカ!青く透き通る空、きらめく緑の海!質問歓迎 koji_n_2003(at)yahoo.com

ライフ、旅、ランニング、語学 www.skyroadafrica.com, www.horizoncatcher.com

ケープタウンへ -初旅偏 終結-

2010-03-12 03:28:19 | バックパッカー
マプトに到着したのは朝11時だった。始めてのマプトの印象はあまりよくない。街にはごみが散乱し、ビルは今にも崩れそうなものばかりだったし、ふらふら歩いていいものか見極めるほどの眼力はまだなかった。

マプトに滞在する気はなかったし、正直、始めての旅、英語もろくに話せない状態だったので疲れきり、金もなかったのでケープタウンが恋しく感じていた。バスを下りて即効で南アフリカ行きのミニバスを探し乗り込んだ。この時はとにかくマプト脱出しか考えていなかったが、それが後にとんでもないことになろうとは思いもしなかった。

運転手が乗客のパスポートを国境越えのために集めるのだが、パスポートを誰かに託すのがとても不安だった。ヨハネスブルグまで500キロ程、明るいうちに着くには十分な時間だ。超寿司詰め状態でいざ出発。

あせるんじゃなかった。マプトで一泊なりしてゆっくり準備するべきだったとつくづく思った。

まず、警察にとめられ、車内を捜索、僕の所持品もくまなくチェックされた。そして、ミニバスは故障。修理にかなりの時間をとられる。また、国境では列は尋常ではないほど長くひたすら待つ。ヨハネスブルグに着く前にはもう日が暮れていた。

ヨハネスブルグに近づくにつれ、僕の胃は恐怖できりきりと痛みだした。道中とにかく早く着いてくれとはらはらしていたが、もう日は暮れ、あたりは真っ暗という現実を否定しようもなく、誰も知らないヨハネスブルグに夜着いてどうすればいいんだとパニック状態に陥りそうだった。

シャールの兄貴ルーディしか知ってるう奴はいなかったが連絡先は知らなかった。誰の電話番号でも持っていたらほとんど知らない人でも電話かけまくって助けを求めただろう。でも電話かけるチャンスがあるかどうかもあやしい。

ヨハネスブルグの町に入るなり人はぼちぼち下車し始め、最終下車であるダウンタウンに入った頃にはミニバスの中には2、3人しかいなかった。最終のヨハネスブルグ駅に着いた時は夜9時、なぜよりによって最終の駅まで乗ってしまったんだと、もっと安全そうなところで下車すべきだったとは思ったが右も左もわからずしかも夜、下車しようがなかった。

とにかく最後までバスに残っていた男性に頼むから一緒に歩いてくれと頼み込んだ。駅の近くは全く人影がなく、とにかくどんなホテルでもいいから最初に見つけた場所に駆け込もうと必死だった。パックパッカーを担いで夜中にふらふらと明らかに迷い人。まるでサバンナの中で群れから逸れた子羊のように、人影なくとも暗闇に野獣の目が光っているようで震えていた。

永遠に感じたが賞味1分ほど歩いて明かにホテルらしき看板を発見したときの安堵感は言葉にならない。一緒に歩いてくれた人に礼をいい、寂れたホテルへと駆け込んだ。一晩130ランドと安く、薄汚れたまさしく僕が探していたホテルだった。勝利の金が高々となるのが聞こえた。危険を冒し生き残った。しかし、蛮勇以外の何者でもなく浅はかで愚かなリスクだった。もう2度とこんな目に会わないようにしようと誓った。

ホテルのレストランで腹ごしらえし、部屋に戻って横になった。まだ緊張していたのかなかなか寝付けなかったが、何事もなくてほんとによかったと安堵に浸った。ベットのバネがまた痛んだが愛おしくさえ感じた。

翌朝チェックアウトしてみると喧騒に満ちていた。昨夜は全く人がいなかったのに。駅まで歩きケープタウン行きのバス14時発を購入。にぎやかな駅で朝食をとり、時間をつぶした後、バスに乗り込んだとき、バスの質の違い、豪華さ、席のゆったり感に戸惑った。でも、バス途中故障。。。

窓の外を見つめながら旅を振り返っていた。誰にあって、どんな話をし、誰が誰に僕を導いたか簡単に遡ることができた。何を見、何を聞き、何を感じ、何を得、何を学んだだろう。言葉に表せるものではないだろうし、金になることでもない。でも、人生をより深く生き、それに伴う痛みも深いかもしれないが、より深い喜びを得て、一瞬で消え去る人生に感謝する経験をしたにちがいない。

ケープタウン駅に朝10時到着。Teteを出てからずっと雲行きが怪しかったがケープタウンの空は青く日が差していた。清清しく深く深呼吸した。テーブルマウンテンは相変わらず偉大だった。そして、街が少し違って見えた。

初旅 ザンビア偏  -終わり-

Twitterでシェア
Del.icio.usにブックマーク!

 このブルグをRSSで購読

にほんブログ村 海外生活ブログ 南アフリカ情報へ にほんブログ村 サッカーブログ サッカー国際大会へ にほんブログ村 ライフスタイルブログ 自由人へ アフリカ在住の日本人によるブログ



最新の画像もっと見る

コメントを投稿