生き物好き気象予報士&理科教員、公認心理師・金子大輔(金兵衛)のブログ~通り雨の旅路~

拙著10冊目出版、ぜひ読んでね!おかげ様で19年続いている老舗ブログです。

「ブラック企業」を定義してみる

2013-05-01 | 社会・法律・労働

●耐えても逃げても終わらない! ブラック企業“負の連鎖”をどう断ち切る?
http://news.nicovideo.jp/watch/nw601276

「ブラック企業」が益々問題になっているようだ。

どこの国にも、ブラック企業は存在するだろう。

でも日本のように、99%以上(ひょっとすると99.99%以上?)が
ブラック企業である、なんていう国がどこにあるのだろう。。。

そもそも、ブラック企業とは何か。
今回は自分なりに、ブラック企業を定義してみようと思う。


【1.労働法違反がある】

これは問題外。漆黒企業である!
でもこれが多いこと、多いこと……。

「サービス残業」という名の強盗・恐喝行為は有名だが、
1日の残業時間を15分単位で切り捨てて計算したり、
有休を消化させないなんていうのも、れっきとした違法行為。

「課長や店長に残業代を出さない」のも違法になる可能性が高い。

※「サービス残業」は、労働者がもらえるべきお金を
企業ぐるみで巻き上げてるのだから、れっきとした強盗or恐喝である! 


【2.「休めない」というシチュエーションがありうる】

人間なのだから、病気にもなれば怪我もすれば、
家庭の事情もあるだろう。

なので「絶対に休ませない」というのは、
労働者を人間扱いしていない証拠といえよう。

「絶対に休めない」状況がある企業は、
労働者を奴隷、もしくは燃料としか思っていないのでは。


【3.『社畜」に乗っ取られている】

私の忌み嫌う「社畜」とはこういう輩↓
http://yaplog.jp/oomizuao/archive/202

こういう輩がいる職場は、雰囲気も労働環境も悪化し、
互いにいがみ合うようになるだろう。
いじめ・パワハラ・セクハラも頻発する。


【4.経営者目線が求められる】

これも厄介。
同時に、日本企業の特徴のひとつとも言える。 

経営者:「いかに低賃金でたくさん働かせるか」
労働者:「いかに高賃金で少ししか働かないか」

利害は対立して当然だから、
労働者に経営者思考を求めるなんてありえない。

それなのに、平社員やパートにまで、
「自ら考え、自ら動く」ことを要求し、
末端の労働者にまで「責任感」「プロ意識」を求め、
会社への無限のコミットを強要する……。 

つまり、労働者でありながら「歯車」であることが認められず、
骨の髄まで奴隷になり切らなければ許してくれないのだ。
よく考えれば、いかに恐ろしい話かがわかるだろう。


ということで、以上のように定義すると、
日本企業の99%以上が含まれてしまうと思うのだ。

モラルも法律も無視しまくりのブラック企業が跋扈すると、
数少ない、まじめで良心的な企業が淘汰されてしまうことにもなる。

「正直者が馬鹿を見る」土台を作ることにもなってしまうのだ。

また、日本は相変わらずの自殺大国である。
理由は「健康問題」がトップであるが、
推測するに「仕事が原因のうつ病」がほとんどなのではなかろうか。

たいして実害のないゴキブリやムカデを駆除する暇があったら、
政府は、ブラック企業の駆除を本気で考えるべきだと思う。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« スズメバチの巣 | トップ | 意外なことから著名人と…… »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

社会・法律・労働」カテゴリの最新記事