ジェンダーから見るカンボジア

南国のカンボジアからの日記、ジェンダー視点でカンボジア社会を分析します

建設現場での安全対策

2023年05月10日 | 建設現場の女性たちの調査


仕事でカンボジアの建設業のワーカーが参加する組合の代表たちにインタビュー。

↓縫製工場のトラック、これを見た中国人専門家は「人を運ぶの?」、絶句してた



建設現場で働くワーカーと言っても、セメント工場やレンガ工場のワーカーも入ってるらしい。かなり危険なところで働いてる人たち。

やはり、現場に住んでいる人が圧倒的に多いにも関わらず(25万人以上働いているらしい、うち3割以上女性)、男女別に住んでいる場所がないのが問題。
建設現場では、家族とかで働いてそこに住んでいる場合が多いから。シャワーとか汚いし、基本的に水へのアクセスが限られてる。そういえば数年前にそういう調査したなあ・・

NSSFもないし、怪我したり病気になっても、休んだら給与ももらえないし、解雇されることだってあるらしい。
そういう悲惨な環境で働く人がカンボジアの経済発展の底力になってるんだ。











国際、「職業上安全と衛生(OSH)」の日イベント

2023年04月29日 | 建設現場の女性たちの調査



4月28日は国際記念日、Occupational Safety and Healthの日だそうで、労働組合が実施するイベントの評価に向かった。

⇩職業上の安全の必要性を訴える労働者、制服を着てる


労働組合の代表たちが出てきて、いろんな問題について説明してくれた。
4月はとても暑いのに建設現場で水を飲ませてもらえない、工場では4月は水不足でトイレの水がちゃんとでない・・・かなり具体的。

やはり大きな問題はマイクロファイナンスからの借金。
縫製工場では、女性従業員の9割以上が借金してるから、「借金の返済のために、課されたノルマをこなすための残業は普通だし、自分が健康かどうかなんて考えてる暇ない」。
正規雇用は少なくて大多数が非正規雇用だから、マタニティーリーブも取れない(私も取ってないから、個人個人でどうでもいいと思ったりするのだが、そういうことは絶対言ったらいけないのであった)。

インフォーマルワーカーの組合の代表も、「そもそも非正規雇用は保険もないし、あったとしても法的に結婚している人が少ないから配偶者にお金が届かない」。
うーん、国際記念日というより、文句の言いたい放題合戦みたいだ。

⇩あんまり聞いてない・・・

久しぶりに会えるかなと、10年以上知り合いの労働組合長に挨拶したかったのだが、延々と「文句言い合い」が続いたので、次の用事に向かった。

次の用事は、FORTEの保険証の受け取り。
理事をしている団体が、職員だけでなくて理事全員に保険をかけてくれることになったのは一年以上前。
ASEANの国で入院(4時間以上)した場合に保険でカバーできる保険に入らないかと言われてたのだが、1年以上ほってたのだ。
でもクレジットカードの保険の手続きがややこしくなって結局実費で病院に行くので(大した額じゃないが)、この際何か大きなことがあった時には保険に入っておこうと思って手続きしてもらった。掛金は年間、数百ドルだそう。

労働組合か、法律とかあまり知らないので、これからちょっと勉強して、自分の専門性をさらに高めたいのである。カンボジア経済を背負っている女性たちには、必死で働くだけでなくて、人生を楽しめるような余裕を持って欲しい。




今日からカンボジア

2022年08月11日 | 建設現場の女性たちの調査


ハワイから帰国し、日本滞在三日で、カンボジアへ移動。
コロナ陽性でなくてよかった・・・・

短い日本滞在でやったことは、早朝登山で山の上でのラジオ体操(高齢者のみなさん今年も元気!)、「島守の塔」を子どもたちと中国人の留学生の人と見に行った。



7月にMETライブを見に行った際に、この沖縄戦の映画の宣伝をしてて、ぜひ見ようと思ってた。
大好きな沖縄は何度も行ってるし今後も行く予定だから、子ども達にもちゃんと沖縄の歴史を学んでほしいと思ってたのだ。
知らなかったが、沖縄戦の最後の県知事は神戸から派遣された人。
そのせいか、映画館は高齢者で満席、こんな人気の映画だと知らなかった。

4年の子にはちょっと辛かったと思うが、最後トイレに行きたくなって出るまで2時間くらいちゃんと見てた。
6年の子は、今第二次世界大戦の動画にハマってるから、わかりやすかったし、知ってる名前の軍人さんが出てきて嬉しかったらしい。





カンボジアは、二人の子どもと、その友達を連れての旅行兼仕事(私にとっては仕事だが・・・・)。
暑い日本から離れて、カンボジアで夏休みをしっかり楽しもうと思うのである。

ものすごい量のポリ袋

2022年07月13日 | 建設現場の女性たちの調査


すでに、日本に戻る日がやってきてしまった。
子どもたちにはとても会いたいけれど、やはり私の生活基盤はカンボジアだから、日本に戻るのは残念。

今回のカンボジアでも、毎日1−2回は市場に行って、野菜とか肉と買い物。
以前車を持ってた時は毎日イオンだったけれど、今は車がないので歩いて市場に行く。
一緒に仕事をしているジェンダー専門家も同じ市場なので、どこの肉が美味しいかとかどの店が新鮮なサラダを売ってるかとか教えてくれる。

市場に行くと、ここで野菜、あそこで卵、あっちで鶏肉、こっちで豚肉、さらに米の麺を買ったり・・・・・これが全てプラスチックの袋(ポリ袋というのだろうか)に入れられている。

イオンとかスーパーでは袋は有料なので持参するが、市場では袋を断るくらいしかできない(肉の場合はそうはいかないが)。
コーヒーを買ってもプラスチックの袋に入れてくれて、プラスチックの袋に入ったプラスチックのストローがついてくるので、とほほ。

↓女子ばかりで行ったケップ、また行きたいー



環境問題、まだまだ取り組むべき「意識改革」が進んでいないのである。




カンボジアのセックスワーカーの数

2022年06月21日 | 建設現場の女性たちの調査



学生たちに、疎外されている女性について分野ごとに発表してもらった。とはいえ重複する疎外要因もあるのだが。



セックスワーカーとエイズを直結させた学生たち・・・・(3名)。

うーん、こういう偏見ってまだあるんだ。
さらに、「セックスワーカにコンドームの使用法を教えなければならない」とか主張していて、彼女たちはみんなわかってるけれど、男性側に問題があるんだ!ってことを理解してくれてない。

それにしても、セックスワークがアンダーグランドビジネスになって、数が全く不明になった。
エンターテイメントワーカーも全員がセックスワーカーでないし。
仕事を失って、仕方なくセックスワーク入りする人も多い。

助手によると、数年前一緒に働いていたベーカリーショップにいた女の子は、17歳くらいで、性を売ることを依頼されたそう。
なんでも、政府の偉い人だかビジネスマンで超金持ちが、処女検査をして合格したら、完全にその人付きの仕事だが、1ヶ月くらい7000ドル支払ってくれるらしい。
「すごく悩んでた」らしい。貧乏な家庭の子だったそう。
「うーん、わたしも誘われたい!」って助手に言ったら、「だからテストに受からないと」とコメントし、苦笑してたのである。
7000ドルか、確かに破格だ。